キマグレ⑧!
あれから数日。
魔王は何事も無かったかのようにワタシと接した・・・・若干セクハラじみたコトをしてはくるけど。
それはともかく、何だか今日は妙に騒がしい。
何かと通りすがりのメイドさんに聞いてみたら、何者かが城内に侵入したそうだ。
ここ一国の城だよね?中心だよね?大丈夫なの?そんなの許しちゃって。
まいっか、気になるから捜してみよう。
魔王の城に侵入しようなんて勇気のある人だね、たんなる馬鹿かもしんないけど・・・とりあえず、好奇心には勝てない。
との事で現在城内探索中。
「まぁ、そんな簡単にはみつからないよねぇ・・・・」
上手く逃げているのだろう。
しかし、暫くすると前方が騒がしくなってきた、おそらくは近付いてきている。
すると、目の前の角から何者かが曲がって来た。
その者が侵入者だとわかる。
腕を引き、近くの部屋へと引き入れた。
「ッ!?な「シー・・・静かにして?」
後ろから口を素早く塞ぐ。
どうやら男のようだ。
結構な長身だったので、魔力で浮き彼の後ろから手を伸ばしている。
バタバタと外が騒がしい、それが去るのを待っていた。
「ふぅ・・・行ったね。」
軽く息を吐き、そう彼に言った。
「何故、助けた?」
彼が振り返り、私と目を合わす・・・・これまた美形君だね。
彼は金の髪に碧い目、白すぎない肌色。
魔王には劣るが整った顔立ち。
腰には剣。
この容姿だと・・・・
「勇者かい?少年。」