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まではよかった・・・・
「えっと・・・魔王?」
「なに?」
「どういう状況かな?これは・・・」
「僕がヤミイロを組み敷いている状況?」
そんな笑顔で答えないでくれ。
うん、わかった・・・魔王がいい人と思ったワタシが愚かだったから・・・前言撤回するから・・・・
「どいてくれないかな?」
「名前・・・教えて?」
またか・・・
首を傾げて言う魔王・・・これが普通の状況なら『可愛いな・・・』とか微笑んでいたと思う。
けれど状況が状況なわけで・・・・
「言ってくれないなら・・・犯すよ?」
「それは嫌だね。嫌だけども教えられないね?」
うん嫌だ。
キミがいくら美形でも・・・ね?
ていうか、目が本気で怖いよ?
「ふぅん・・・」
怖いよ、怖いって!
目が笑ってないよ魔王。
なんて考えていたら、魔王が首筋に顔を埋めてきた・・・
「ワタシなんて襲っても楽しくないよ?」
「どうだろうね?」
質問に質問で返されても・・・というか本気でヤバイ。
無理矢理脳を働かせて、魔王を押し退けた。
勿論、男に力で勝てるわけが無いので魔法を使ったが・・・思いの他力が強過ぎたようで
魔王は吹っ飛んで壁が破壊されてしまった・・・・
「え、っと・・・とりあえず魔王大丈夫?」
魔王が人間じゃなくて本当によかった・・・人間なら死んでそうだ。
「クスッ・・・少しでも悪いと思ってるんなら、名前教えて?」
あの・・・本気で怖いです・・・目が据わってる。
「殺すよ。」