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4/4

攻撃力455の力

翌日。学校に来た。


試験期間中なのでダンジョンに行ってない奴らだけで授業が行われるため比較的人数は少ない。


体育の授業となった。

あんまり得意じゃないから嫌なんだけど。


ため息吐きながらグラウンドに来た。


「今日はサッカーやんぞー」


体育教師の声に生徒たちが準備を始める。

準備が終わるとさっそく試合が始まった。


「ふぁ〜」


アクビしながら陽キャ達がサッカーボール蹴ってるのをコートの端っこで見てたら七瀬が声をかけてきた。


「混ざらないの?」

「めんどくさいもん。俺下手だし」


そういう話をしてた時だった。


「おーい!時雨パスパス」


面白がって陽キャが俺に向かってパスしてきた。


コロコロ。

目の前に転がってきたサッカーボールを右足で止めた。


だーれも俺のところにボール奪いに来ない。


それどころかニヤニヤして俺が動き出すのを待っている始末だ。


きっと俺がへったくそなキックして笑うのが目的なのだろう。


(分かりやすいよな。こいつらの思考なんて)


下らないらやつらだ。

俺なんて無視してればいいのに。


「うわ〜。なんかやな感じだな〜」


七瀬はそう言ってるけどどう見ても俺の方が悪なんだよな授業サボってるし。


体育教師もさすがにそろそろ動けよー、みたいな視線を送ってきてたので


「へい、パスパス」


右足を振り上げて適当にサッカーボールを蹴った。


その瞬間だった。

衝撃が巻き起こった。


ドギュン!


サッカーボールがぶっ飛んでいく。

凄まじい速度で飛んでいくとそのまま相手のゴールに入った。


ポカーンと口を開けることしか出来ない。

他の奴らも俺の蹴ったボールを見てた。


しばらくしてやっと体育教師が笛を吹いた。


「1点!」


それから俺の味方はずっと俺にパスを回すようになり敵はずっと俺にマークにくるようになった。


ちょっと勘弁して欲しい、と思ったのだが。


ふと気になる光景があった。


それは



名前:ゴール

体力:600000



(無機質にも体力ってあるんだな)


俺はコートの隅でそのままスキルを使った。


そして自分の体力:300とゴールの体力300を入れ替えた。


(無機質相手にスワップを使ったのは初めてだけど相手の同意無しで使えるんだな。そりゃそうか、意思がないんだもんな向こうには)


しばらくぼーっと見てると。


ガイン!

誰かが蹴ったボールがゴールに入ったその瞬間。


グラァッ……。


ゴールが軋む。


俺は嫌な予感がしてゴールキーパーに叫んだ!


「下がれ!ゴールキーパー!ゴールが倒れるぞ!」


俺の声にキーパーが離れた瞬間、


ズンガラガッシャーン。


盛大な音を立ててゴールは崩れた。


体育教師も含めてその光景をポカーンと見ていた。


しばらくして


「「「はぁぁぁあぁあぁぁぁあぁぁぁ?!!!!!」」」


ゴールが壊れたことに対してみんな不思議がってた。


ゴールが崩れたせいで体育は中止となった。


体育教師もこんなことは初めてらしく不思議がっていた。


俺はなにも話さずに沈黙を貫いた。

当たり前の話だけど。


でも、こうしてゴールくんの犠牲があって俺の体力は無事に600000になったのでした。


めでたしめでたし。



そんなこんなで学園生活を送っていた俺だが事件が起きた。


帰りのHRでの出来事


「試験期間中ですが、安元くんと木村くんの死亡が確認されました」


ザワザワ。


「安元死んだってまじかよ」

「あの安元が?」

「でも、せいせいしたけどな。あいつ嫌いだったし」

「安元は好きな奴いねぇからなぁ」


誰も悲しがってなかったのが笑える。

どんだけ嫌われてんだよあいつ。


そんなことを思っていたら担任が続ける。


「ダンジョンという場所は身近になっていますが、皆さん注意してくださいね。恐ろしい場所ですから」


そう発表してから次の発表に入る担任。


「それからゴーレム洞窟がオープンしましたね。そこそこレアな鉱石も出るみたいなので、行きたい方は気をつけて行ってくださいね」


岩田から話された内容が同じく出ていた。


こうして帰りのHRは終わった。

俺は七瀬に近付いて聞いてみる。


「さっきのゴーレム洞窟なんだけど行ってみない?」

「え?ゴーレム洞窟に?」

「うん。俺見ての通り友達いないからさ。七瀬さんくらいしか誘える人いないんだよね」


そう言ってみると答えてくれた。


「うん!行く!時雨くんとは仲良くしたいと思ってたし」

「そか。ありがとう」


なんで仲良くしたいのかは知らないけど、俺はそう答えることにした。

すると七瀬がこの前のふたりも誘っていた。


安元の幼なじみとそれからよく分からない人。


「前のメンバーでいいよね?」

「いいけど」


俺は七瀬以外のふたりに目をやった。


「悪いんだけどよく知らないんだよね」


そう言うと自己紹介してくれたふたり。

安元の幼なじみの方が、柳 スミレ。


それからよく分からない人が、佐藤 ユミカって名前らしい。


そんなこんなでこの4人組でゴーレム洞窟に向かうことが決まった。



少しでも期待できそう、続きが気になる、面白そうと思ったらブックマークや評価などしてもらえるとやる気が出ます!

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