11 応援
応援に駆けつけてくれた皆さんに、事情を説明。
ロイさん、アリシエラさん、
カミスさん、モノカさん、
アランさん、リリシアさん、
シナギさん、ミナモさん、
『緊急転送』で飛んできてくださった皆さん、本当にありがとうございました。
「『イッテラ』の緊急転送はこういう時のためのものだからね」
「フィナさんが無事でなにより、だよ」
ありがとうございます、ロイさん。
すみません、僕の油断でフィナさんを危険な目に遭わせてしまって……
「いえいえ、『Gふなずし』の『緊急通信』と『イッテラ』の『緊急転送』がしっかりと救援に役立っていること、感無量でありますっ」
ありがとうございます、アリシエラさん。
構築された連携救援システム、本当にお見事です。
「もうすぐ自由騎士団を連れたヴォルドルフさんも到着しますので、引き継ぎしたら帰りましょうね」
ありがとうございます、カミスさん。
モノカさんとの隠密デート中のところ、本当にすみませんでした。
「うぇっ、誰から聞いたんですかっ、みんなに内緒にしてたのにっ」
えーと、メイドネットワーク経由で、みんな知ってると思いますけど。
あー、モノカさんが真っ赤っかに……
「フィナさんは本当に大丈夫だったのかな、ほら、こういう誘拐だと……」
大丈夫ですよ、アランさん。
僕の『鑑定』で全くの無傷であることを確認済みですよ。
睡眠の方も、薬物や魔法によるものでは無かったですし。
ゴンッ
「痛いよ、リリシア」
「そういうデリケートな話題は時と場所を選ぶように」
すみません、リリシアさん。
アランさんもフィナさんのことを心配しての発言ですし、なにとぞ穏便に……
「それにしても、流石はサイリさん」
「迅速で的確な行動による鮮やかな救出、お見事でした」
いえいえ、シナギさん。
本来はこんな危険が家族に及ばないよう守るのが家長の務めです。
だから、こういう事態を防げなかった時点で、家長失格なのです……
ぽかり
痛ッ
「イリーシャさんがこの場にいたら、今のお仕置きの後でお説教ですよ」
「家族を救ったのだからもっと胸を張りなさい、って」
……ありがとうございます、ミナモさん。
きっとプリナさんからも言われちゃいますよね。
皆さんの思いに、ただひたすら、感謝……
ほどなく、自由騎士団を引き連れたヴォルドルフさんも到着。
事情説明、情報交換、引き継ぎも完了。
『システマ』で来てくれたミスキさんたちからのハグも、おとなしく受け入れるのです。
そして、みんなで『システマ』に乗って、帰還。
……フィナさん、まだ寝てるんですけど。




