始まりの日。
過去に別のサイトで小説を書いてた何かが進化か変異して書き始めてます。
静かな壊れた街で。
青年は、刀を握る。
服、顔、刀、体。
その全てを血で染めた青年は...
「、、、」
歯を、強く食いしばる。
刀に付着した血を払い、鞘に納めると、ゆっくりと歩き出す。
青色のマフラーをなびかせた青年の片目は。
黒く、赤く変色していた。
ーーー
「おーい! コンテナあったぞー!!!」
「やりー! お疲れ様ー!」
「やっと見つけたな、、、皆、お疲れ様」
数人の男女が、大きな支援物資のコンテナを囲む。
爆発的な感染が起き、人類の約8割が絶滅し、ゾンビと化した世界で、数人の男女はとある地区に隔離されていた。
その地区に定期的に、どこからかはわからないが、空から支給される、生活に必要な食糧、水、軽い衣服などが収容されたコンテナが落とされる。
生き残った人類は、「生存組織」という軍にも似た機関をそれぞれで作り上げ、コンテナを確保したり、生き抜くために、戦っていた。
「皆、ゆっくり運ぼう、ココはまだ見つかってないから」
声を上げた青髪の青年の名は、"人形 道化"(ヒトガタ ドウケ)"、生存組織「ピュアラル」を統率する盟主。
人形率いる生存組織は、8人という小規模だが、各それぞれの能力が高く、少数精鋭と言われても過言ではなかった。
「ドウケー!積み終わったぜー!」
人形を呼ぶ、青年の声。
人形は殿として、最後まで周囲を警戒し、仲間がトラックに物資を積むのを守っていた。
「ああ、今行く」
人形はトラックへ乗り込み、椅子に座る。
「よかったな、他の生存組織に見つからなくて!」
「ほんとほんと!」
と、男女が話しながら、明らかに危険な色をした肉を食べている。
「オマエら、、、またゾンビ肉か、、、いくら食っても感染しないとは言え、気を付けろよ?」
通常、ゾンビに噛まれたり、ゾンビの肉を食べたりすると、感染してしまい、ゾンビになるが、人形含め、生存組織の全員は特異体質で、物理的なダメージによる負傷と、傷口からゾンビの血が入り込まない限り、感染する事はない体だった。
「他に食うものなかったし、もう癖みたいなもんだよな!」
仲間がそう言うと、また談笑を始めた。
「ハア、、、」
「ドウケ、前来れる?」
「ん、ああ」
運転手の少女の声で、人形は助手席へ移動する。
運転席には、紫の髪に、青い瞳をした、紫色のマフラーを巻いた少女が、手慣れた手つきでハンドルを操作している。
その左手の薬指には、青い指輪が付けられていた。
「ドウケ、コンテナも手に入ったし、しばらくは大丈夫そう?」
「ああ、ひとまずは、オレ達全員で均等に配分しても2週間は大丈夫だ、次の支給まで保つよ」
「よかった、出てきた甲斐があったね!」
運転手の少女はニコリと笑う。
人形は助手席にもたれかかりながら、考え事をする。
「、、、(しかし、今回は他の組織がいなかったのが幸いだな、向こうにはとんでもねえヤツらがうじゃうじゃいるって聞くし、、、次のコンテナも運良く入手できればいいが、、、)」
しばらくトラックが進むと、人形率いる生存組織の拠点である、大きなスーパーへたどり着いた。
巨大であるためか、大きな駐車場と、店を囲う様にフェンスがそびえており、バリケードには困る事はなかった。
物資をスーパー内へ運んだ仲間達は、屋上で少しばかりの宴をしていた。
時刻にして、午後21時43分。
「ドウケ、殿お疲れ様」
「ああ、オマエも運転ありがとな」
どんちゃん騒ぎの中、人形は少し離れた場所で一人飲み物を飲んでいたが、運転手の少女が側に歩み寄り、隣に座る。
「これから、どうしようか」
「ああ、とりあえず、数日は休息取って、そっから、ココから出る道を探そう、本州は、きっと大丈夫だと思う」
「うん、そうだね、私達なら、きっと脱出できるよね」
人形率いる生存組織の目的は、死地と化したこの隔離された地区からの脱出と、本州での平和な生活だった。
しかし、そんな夢は。
たった一回の、その日に起こった。
出来事で潰える事になる。