クソガキと教師
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「さぁぁて、 体も温まったし、そろそろ出てこいよぉぉぉ宮森ぃぃ」
壕魔はそう言い放ち、 ゆっくりと廊下を歩く
そんな中、 1人の男が慌てた様子で駆け寄ってきた。
「君、 大丈夫かい? すぐに避難するんだ、校内に毒が蔓延しているんだ」
「あぁぁ? お前、 教師かぁぁ?」
「1年を受け持っている門田だ、 そんなことより早く避難を」
「お前バカだなぉぁ、 問題ねぇぇよ、 その毒はなぁぁ、 俺の異能力だからなぁぁ」
「あー やっと見つけた」
──────── がはっ!
門田は悪びれる様子もなく、 壕魔のみぞに膝蹴りを入れた。
「テメェェ…… 」
全く予想してなかった行動だったため、壕魔は反応することすらできなかった。
床に膝をついた壕魔の顔を容赦なく踏みつけると、 ポケットから携帯を取り出して、 誰かと連絡を取り始める。
「お疲れ様です、 門田です、 はい、 言われた通り、気持ち悪りぃ喋り方のガキは捕まえましたので、 後はお願いします」
「捕まえたぁぁ? 調子乗ってんじゃぁぁねぇぇぞぉぉジジイぃぃ!」
「うるせーな、 今電話中だろ、 黙ってろガキ」
門田は何度も壕魔の顔を踏みつけた。
「じゃ、 また連絡します」
門田はそう言い放ち、 携帯をポケットにしまった。
なんなんだぁぁ… コイツはぁぁ…… 全く体が動けねぇぇぇ……
それに、 何で普通の人間が、この毒の蔓延した空間でピンピンしてやがるんだぁぁ……
「あ、 忘れた、 マスク付けねーと」
門田はフルフェイス型のガスマスクを慌てて付ける。
「『毒手』!」
「静かにできねーのかよ、ガキ」
────── ぐぁぁ!
壕魔の放った毒手を拳一つで跳ね返した。
そして、毒手を放った壕魔の指先はバキバキにへし折れてしまった。
「どうなってやがるぅぅぅ!?」
「はぁー どうもなってねーよ、 お前が弱いだけだろ」
「お前、 ただの教師じゃぁぁねぇぇなぁぁぁ」
「あ? ただの教師だろ、くそ… マスクのせいでタバコ吸えねーじゃねーかよ」
ただの教師なんてほざいていやがるがぁ、 ありえねぇぇ…
なぜ毒が効いていない? マスクなんて今更つけても手遅れのはずだぁぁ…… それ以上にコイツの力の強さは異常だぁぁぁ
本来、 自覚はないだろうが、 大野木のように攻撃を連発しても毒の影響で、 自分が思ってるような威力はだせず、 貧弱な攻撃しか繰り出せないはずだぁぁ
「お前、 メチャクチャ頑丈だな、 それも異能力なのか?」
────── !?
門田の放った言葉に壕魔は驚いた。
コイツ…… まさか、、、
弱体化して、この威力ってことなのかぁぁぁ!?
ありえねぇぇ…… ただの一般人……いや
「誰の異能力を使ってやがるんだぁぁぁ!? 」
「勘がいいじゃねーか」
「『毒球』」
黒く染った球体が水滴の様にゆっくりと地面へと落下した。
それを見て、 とっさに角田も距離を取ろうとした。
────── !?
床に落ちた瞬間、 黒い液体が槍のように形状を変化させて、門田を襲った。
「ちっ!」
致命傷になる攻撃は回避したものの、黒い槍は門田の体を数箇所は貫いた。
「誰の異能力かしらねーがぁぁ、 調子に乗んじゃぁぁねぇぇぇ」
「あー もうヤメだ、 ヤメ、 やってらんねーわ」
門田はスーツを脱ぐと、 下に着ていたワイシャツの袖を捲って簡単なストレッチを始めた。
「休憩はなしだぜぇぇぇ、『毒蛇」
─────── !!
門田が拳を振るった瞬間、 蛇の姿が一瞬で消し飛んでしまった。
「生け捕にしろって命令だったけど、 もういいわ、 めんどくせーし、 手加減はなしでいくぞ」
「おもしれーなぁぁぁ、 やってみろよぉぉ」
「遠慮なく」
「やってみろよぉぉぉジジイぃぃ!」
───────!!
門田の重い一撃が壕魔の顔面に直撃した。
「『蠍』」
──── このガキ……
サソリの尻尾の様な形をした液体が門田の左腕に突き刺さる。
「1箇所、 十分だぁぁぁ」
「仕方ねぇ… 」
門田は即座に足に仕込んでいたナイフを取り出し、 自らの左腕を躊躇することなく切り落とした。
「おぉぉ、 良い判断だぁぁぁ」
落ちた左腕がみるみると溶けてゆく
「このクソガキ… やってくれるじゃねーか」
門田も左腕を失ったが、 壕魔もまた深傷を負っていた。
くそ… 左目が潰されちまったなぁぁ
パワーもだが、あの異常なまでのスピードはぁぁぁ
けどなぁぁぁ…
「時間切れだぁぁぁ! 」
「あっ!? 何言ってやがァ…… !」
────── !?
壕魔は笑いながら、 ゆっくりと立ち上がった。
「危なかったぜぇぇ、 ようやく効いてきたなぁぁ」
「クソガキ… 何しやがった?」
「お前が俺を殴ったからだろぉぉ、 早く毒が回っちまったんだろうなぁぁぁ」
異能力を使ってる間、 俺の体もまた猛毒だぁぁ
良かったぜぇぇ、 アイツには効いていなかった訳じゃなくて、 毒の周りが遅かっただけでよぉぉぉ
本来、 一回でも俺に触れれば、 ゾウやクジラも1分もただずに全身に毒が回って死ぬはずだぁぁぁ
あのジジイが異常なだけだったぁぁ
───── ぐはぁ!
門田が吐血して、 足をふらつかせた。
「後で怒られちまうけど…… あー 降参だわ」
「物分かりの良いジジイだなぁぁ、 けど逃すつもりはねぇぞぉぉぉ」
「一つ良いことを教えてやる、 そろそろお前を追いかけてる奴が来ちまうぜ」
「それは楽しみだ、 けど、 その前にお前は死ね!『毒蛇』」
「死なねーよバーカ、 じゃあな、クソガキ」
門田は窓を破り、 そのまま落ちていってしまった。
「逃げたかぁぁ、 この高さじゃあのジジイは死なねーかぁぁぁぁ」
「見つけたよ、 壕魔八幡くん」
「待ってたぜぇぇ、 藤波帝」
「随分と深傷を負ってるようだけど、 大丈夫なのかな?」
「それは、 お互いさまだぁぁぁ」
「残念だけど、 僕はあいにく、ダメージは負ってないかな」
「あぁぁぁ、 知ってるよ、 お前の命は今、 別の人間の中にでも置いてあるんだろぉぉぉ?」
───────!?
「詳しいんだね」
「だからぁぁぁ、 こういう事をしたらどうなるのかぁぁ、 試してみたかったんだぁぁぁ」
「試す?」
2人の前に、 ゆらゆらと動きながら、 こちらに近づいてくる大きなクラゲ
その上には横たわる人の姿も見えた。
「『毒球』」
即座に壕魔はクラゲに向けて、 攻撃を放ち、黒い液体がクラゲとその上にいた人間ごと串刺しにした。
クラゲは蒸発するように姿消し、 その場に1人の女性が倒れ落ちた。
「とっくに死んでるなぁぁ、オーバーキルしちまっまぁぁぁぁ」
────── !!!
その瞬間、 帝の表情が変わった。




