夕食は手料理
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家に戻ってからも、 俺は殺し合いについて、 考えていた。
だが、 俺はふと冷蔵庫を開けて思い出した。
「飯がない…… 」
俺は慌ててスーパーに向かった。
「奇遇だな…… 」
「奇遇ね、 変態ストーカー」
「してねぇよ!! たまたまだ! たまたま!」
「それは良かった、 安心して眠れるわ」
「俺をなんだと思ってんだよ…… 」
「強いて言うなら、 変態かしら」
「おい、 もっと俺をだな…… てか、 お前も自炊するんだな?」
「 ────────!! 」
ふっと、 月影の持つ買い物カゴに目をやった。
あっ…… なんかまずい事言っちゃったか……
先にカゴを見てから言うべきだった。
月影の持つカゴの中にはインスタント麺しかなかった。
「も、 も、 もちろんよ!」
いや、 絶対に料理下手だろ!
変なところで見栄を張りたがる奴だなコイツ……
「ちゃんと一人で作れるのかよ……」
「は? 馬鹿なの? 余裕に決まってるじゃない!」
これ以上の追求は危険だと本能が知らせる。
「そうか、 じゃッ! お腹壊さないように気を付けろよ!」
「待ちなさいよ!」
「 …… 」
手遅れだった。
「あんた、 私が料理できるって信じてないわね」
「いや、 そんなことねーよ…… おにぎりとか得意そうだし」
「よく分かったわね! 私が一番得意な料理」
「 ──────ふぁッ!! 」
おいおいおいおいおいおい、 とんでもねー地雷を踏んじまったじゃねーか!
「唯一、 固形物になるのよね」
「んんん…… 」
過呼吸になりそうだ。
今コイツ、 なんて言った?
唯一の固形物……
やだよ! クラスメイトの手料理食って死ぬENDとか、やだよ!
「それじゃ、 帰って料理をご馳走してあげるわ!」
その言葉を聞いて、 一瞬で血の気が引いて、 蒼白した。
普通、 こんな美少女の手料理が食べれると聞けば、 喜んで、お言葉に甘えさせて貰っていただろう。
普通なら。
しかし、 さっきの話を聞く限り、 食べたら絶対にヤバい。
どうやって断る?
必死で考えた結果
「じゃ、 お言葉に甘えさせてもらおうかな…… 」
最善の選択肢が見えず、 最悪の選択肢を選んでしまった。
こうして、 俺は買い物を済ませ、部屋に戻ってきた。
「って! なんで俺の部屋なんだよ!!」
「料理すると、 キッチンが汚れるのよ、 お鍋だってすぐ壊れちゃうし」
「料理だよね!? 料理の話だよね!?」
「は? それ以外に何があるのかしら?」
顔がムンクの叫び見たいになった。
「俺も何か手伝うか?」
「変態は座ってなさい、 私の実力を見せてあげるから」
うぅぅぅ…… 涙があふれそうだ。
───── 約1時間が経過した。
「さっ! できたわよ、 月影乙衣お手製のカレーよ!!」
「あ…… おにぎりじゃないんですね」
「ちゃんと、 おにぎりも作ってあるわよ!」
ライスinカレー&おにぎりって……
そんな事は些細な事だ。
今一番の問題は、 なぜカレーが紫色なのか? だ。
俺は今からこのゲテモノを食べなくてはならないのか……
俺の能力は、 行為的に怪我を負った場合は痛みを負う。
自らカレーを食べた場合、 腹痛は起きるのか……?
俺自身も分からない。
目の前にスプーンが置かれる。
「食べてみなさい!」
ダメだ。 どう考えても回避できない。
「じゃゃ…… いただきます」
この距離なのに、 辛口なのか甘口なのか、 匂いじゃ判別できない……
「悪い月影、 俺、 結構辛いの苦手だから、 水を注いでもらえるか?」
「仕方ないわね、 けど、 このカレーは辛くないわよ」
良し! これで辛口じゃないって事は分かった。
だが、 このゲテモノが、 どんな味なのかは全く予想できない。
「はい、 水」
「あ、 ありがとう……」
全く時間稼ぎにもならなかった。
くそ…… もう腹くくるしかない。
必死で手首の震えを抑えながら、 スプーンを手に取り、 ゲテモノを掬い上げる。
「い、 いただきます…… 」
俺は、 勢いよくゲテモノを口に運んだ。
「 ─────── !!! 」
「どうかしら? 最高に美味でしょ?」
「あぁ! すごいよ! 普通にカレーだッ!! 」
「当然よ、 これで分かったでしょ、 私は料理が上手いって!」
弾んだ声で胸を張る月影
本当にすごい、 この見た目で普通のカレー!
決して味覚が破壊されたわけではない。
俺はお皿に盛られたカレーを一気に掻き込んだ。
「カレーは結構作るのか?」
「いえ、 1人で作ったのは今日が初めてよ!」
「そ、 そうなのか…… 」
うん、 聞かなかったことにしよう。
「さぁ、 おにぎりも食べてみなさい!」
「そ、 それじゃ…… 」
カレーは普通だったし、 おにぎりは……




