通りすがり
ぜひ読んでみてください!
良ければブックマークお願いします。
先輩が店を出て数分後、 俺たちも店を後にした。
ちなみに、 先生はもう少しカフェに居座るとのことだ。
「で、 こんなバリバリ戦闘OKな時間に出歩いて大丈夫なのか…… 」
「いざとなったら、 変態が時間稼ぎなさい、 その間に私たちは逃げるから」
「もう少し俺に優しく…… 」
「は? きも」
「ちょっと、 図々しいかな」
元の姿は美少女でも、 今はただのデブである、 まぁ…… 霧雨はまだいい!
問題は月影だ!
月影は容姿に恵まれてる。
見た目だけ見れば、超絶美少女だ。
そんな美少女に言われると心へのダメージもえげつないのだ。
ブスに悪口を言われても、 そう問題はない。
しかし、 美少女は別なのだ!
不思議なことに、 性格が悪いと分かっていても、 美少女に言われると心へのダメージも相当なものだ。
くそが…… こうなったら……
俺はスーッと息を吐くと、 クラウチングスタートの構をする。
そして、 全力で走り出した。
「なっ! 待ちなさい変態!!」
月影の叫び声は聞こえていたが、 もちろん無視だ。
ふっ、 少しは感謝の気持ちを持つんだな!
「 ──────── !!? 」
曲がり角を曲がった瞬間、 顔に柔らかな感触が……
包まれているような、 まるで、 赤子に戻ったみたいで……
いい香りがする。
なんだっけ ……この感触?
俺はゆっくりと顔を上げる。
「痴漢に遭うとはな」
「燕は、おっぱい大っきいから!」
「困ったものだよ」
「殺しちゃお! キモいしさ!」
「ちょ! 待ってください! ぶつかって来たのはアンタでしょ!」
分かっている、 俺の不注意だ。
しかし、 痴漢などと言われたら、 そう言うしかないだろう。
ビビっちゃダメだ、 強気で……
「 ─────── !! 」
日が沈みかけ薄暗くなった街で、 銃声が鳴り響いた。
銃声に驚き、はずみをくらった小さな動物のように、俺はのけぞった。
いや、 違う、 驚いてのけぞったのではない。
俺が目の前の女に撃たれたからだ。
頭を撃ち抜かれている。 出血が酷い。
痛みがないから分かりにくかったが、 俺は撃たれたのだ。
地面に倒れる俺に容赦なく、 女は引き金を引く。
最初の一発と合わせて4回も撃たれた。
頭に2発、背中に1発、左足に1発
通りすがりの巨乳美女とのラッキースケベ(事故)で、 頭に鉛玉を撃ち込まれると思ってもない……
「アンタたち、 やってくれるじゃない」
「琥太郎くん、 大丈夫?」
今の銃声で2人が慌てて駆けつけてきた。
クソが…… だからデブの姿で心配されても嬉しくねーんだよ。
ま、 とりあえずは死んだフリだな。
「返事ないけど、 琥太郎くん死んじゃったんじゃ……」
「ごめんね、 君たちのお友達、 もう死んじゃったよ」
「別にいいわよ、 さぁ、2人を殺すわよ」
おいおいおいおいおいおいおいおい
「別にいいってなんだよ!」
「 ─────────!!!!」
俺はつい立ち上がってしまった。
「あ、 その…… えっと…… 危なかった」
「コイツ、 頭撃たれて生きてるんですけど…… 」
「少し厄介だね」
この人たち…… 何年生か知らんが、 やるしかない。




