交わされる契り
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「僕の話を嘲笑っておきながら、 協定を結ばないかだと!?」
かぁぁっと込み上げてくる怒りをグッと堪える中谷
今から殺し合いが始まってもおかしくないような、 ピリピリした空気が画面越しからでも伝わってくる。
「いや〜 そんなピリピリしないでくれよ、 君たちにとっても悪い話じゃないし」
「話を聞かせてもらえますか? 」
1年B組のリーダーこと、 委員長の曽根屋あさこが話しかける。
「もちろん」
八神秀人は楽しそうに説明を始めた。
「戦闘が許可されている、 規定時間の変更だよ」
「 ─────── 」
時間……
・9時〜17時は校内での戦闘を禁止する。
・23時〜7時は校外での異能力者同士の戦闘を禁止する。
これが規則だが、 そんなの全員が素直に聞いているとも思えない。
そんな中で、 どんな内容を……
「18時までは校内でも校外でも戦闘禁止、 朝7時から9時までの戦闘禁止だね」
───────!!!
守られる保証はないが、 決して損な話ではない。
「い、 いいと思います、 僕は…… 」
「ただの口約束ではないですよね? 」
C組リーダーは何かボソボソと何か呟いていたが、 何を言っているのか全く聞き取れない。
耳を傾ける気もなく、 委員長が質問する。
「もちろん、 ちゃんと契約書を用意してあるよ、 サッちゃんお願いしていいかいな? 」
「かしこまりました」
彼女の手元から白く輝く本が現れた。
「絶対の契り」
─────── !!!
サッちゃんは白く輝く本のページを破り、1年の3人に手渡した。
「私の能力 『契約書』は、 相手が一度でも約束したことは、 絶対に守らなくてはいけないと言うものです」
「破ったら死ぬんだよ〜 」
────── !!!
生徒会長の八神秀人がニヤニヤと言い放った一言に、 破ったページを受け取った3人は絶句した。
テレビ中継を観ていた俺たちも。
今なんて言いやがった……
死ぬ?
余りにも自然に言いやがったし、はったりとは思えない。
もう少しで17時になる。
この契約を無視すればどうなる……
「もちろん、 契約してない人に対する戦闘行為は自由だよ」
だよな……
つまり、 今ここで契約を結ばないと殺されるってことじゃねーかよ。
「16時までまだ時間がありますので、 考えさせていただきます。 それと、 2年の方々には自分の異能力を教える義務がありますよね?」
委員長は強いな姿勢を見せる。
それに比べて、 うちのリーダー中谷晴也は口をポカンっと開けてバカみたいな顔してやがる。
ちゃんと考えてるんだろうな……
「ちゃんと教えるって! 私の能力は…… 」
───────!
宮森先輩が自分の異能力を話し始めた瞬間、 テレビ中継が切断された。
「能力は流石に放送せーへんか」
クスクスと笑いながら近づいてきた胡散臭い男。
黒崎十夜が言い寄ってきた。
「2年の異能力を3年も把握してない現状を維持するために、 中継が切断された」
何かを言おうとしていた黒崎を差し置き、月影が言い放つ。
「そう言うことや、 そして、 2年の情報を聞いてこれるのは中谷くんだけや」
「けど、 会議室には3年もいるわ、 そんな場所で自分の異能力を教えるかしら?」
「さぁ…… どうなるか分からへんな」
────── 会議室 ──────
テレビ中継が切断された……
「異能力は聞かれたら答える義務があるけど、 会ったこともない人に異能力を教える義務はないよね」
宮森先輩はそう言い放ち、 生放送中のカメラを止めた。
まずい、 中継を切られたら、 2年の情報が皆んなに届かない。
多分、 契約を結ばないと、 ここで殺される。
僕はクラスの皆んなを守らなくちゃいけない。
そして、2年の異能力を皆んなに伝えなくてはいけない。
1年B組のリーダーこと委員長の曽根屋あさこは、 カバンからノートとペンを取り出し、 カリカリと話の内容を書き起こしている。
C組のリーダーの小場内光希は、 ボソボソと何かボヤきなかまら頭を抱えている。
戦闘が許される17時まで後10分くらいか……
「 ……ってのが私の能力だよ」
宮森先輩が自身の異能力を明かした。
「いいんですか? 3年生にも聞こえてますが」
カチッとペンを止め、 委員長は質問する。
「いいよ別に、 ここにいる人は皆んな私の異能力知ってるし、 ですよね? 霞先輩! 」
「なぜ私に同意を求めるのですか?」
「いや、 なんとなくぅ?」
なんだこの緊張感は……
背筋が凍りつきそうだ。
「次は俺の異能力を教えてやろう! 」
宮森先輩に続き、 A組のムキムキ脳筋男こと、 戦凪凰覇が自身の異能力を明かし始める。
「俺の異能力は『風』だ! 風を操作できる! スカートめくり放題だ! 」
自慢げに異能力を明かしたムキムキ
「能力は『瞬間移動』、 視界に映る範囲なら移動できる」
C組の九鬼紅斗
見た目は重症人だが、 油断はできない……
「さて〜 そろそろ17時になるし、 そろそろお開きにしよう」
あくびをしながら生徒会長、 八神秀人が席を立ち上がる。
「そうですね、 私はこれで失礼します」
そう言い放つと、 一人先に霧雨霞は会議室を後にした。
「では、 私も失礼します」
霧雨霞を追うように、 1年B組の委員長も会議室から出て行った。
そして、 机の上には、 サインの書かれた紙が置かれていた。
─── 16時59分
「あ、あの…… 書きました」
小場内光希が手をあげる。
「おっ! 助かるよ、 ありがとオッッ ─────!!」
紙を受け取りに近づいた、 会長目掛けて、 袖に仕込んでいたナイフを振りかざす。
「ちッ! 殺し損ねた……」
「危ないよ君、 てか、 めちゃめちゃ痛いんですけど」
会長は間一髪で致命傷は避けたようだ。
制服から血が滲み、 床に血がポタポタと落ちる。
「小場内くん、 君は……」
「あぁ? 馴れ馴れしく名前呼んでんじゃねーよ」
さっきまでの彼とは、 まるで別人だ。
彼は今まで演技を……
「17時、 さて、 お前らを殺すか」




