入学2日目の新担任
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「僕的には、 早く3年は殺したいところだけど」
「 ────── 」
話がそれたが、 2年か3年どちらを狙うか。
その話を持ち出してきたのは霧雨。
そして、 それた話を戻してきたのも霧雨。
コイツ、 狙いを3年に仕向ける気か……
「私は反対よ、 昨日の2年を優先するべきだわ」
しかし、 返ってきた言葉は、 霧雨の望む言葉ではなかった。
分かっていたよ、 月影を手のひらで転がすことなどできない。
自分の意思を最優先させる月影を説得させるのは至難の技だ。
「そうかな? 昨日の2年先たち優しかったじゃん」
「そんなに、 3年を狙う理由があるんか?」
黒崎がクスクスと笑いながら質問する。
まるで、 霧雨の考えを見透かしている様な笑み。
「1年間、 2年の先輩達は3年の先輩たちを全滅できてない。 そんなレベルの2年なんて後で殺せば良いかなって」
「なるほど、 でも、 そんな理由だけでターゲットを3年に絞るのはアホや」
「2、3年の両方を狙うのもアホだろ」
霧雨に協力するわけではないが、 ついつい口に出してしまった。
「ん? 君にアホとか言われると傷つくわ、 そこで土下座しててや」
クソ狐に言われるとすげームカつく。
でも、 黒崎の言う通り、 狙いを3年に絞る理由にはならない。
そもそも、 経験の長い3年が今だに2年を全滅出来ていない。
って言えば、 最初に3年をターゲットにする必要がなくなる。
その辺は人によって考え方も全く違うだろうし……
「 ─────── さぁ、 朝礼始めんぞ! 」
鐘の音と共に、 低く野太い声で呼びかけをする男が教室へやってきた。
「ほら、 チャイム鳴ったらさっさと座れ、 クソガキ共」
スーツに身を包んだ細身の男。
ダルそうな半目に加えて、ガラの悪い顎ヒゲ
隠す気もなく、 胸ポケットにはタバコの箱。
一様、 スーツは着ているが、 ネクタイの結び方も変だし、 よく見ると足元はサンダル。
なんだこのオッさん……
この教室にいる生徒はみんな異能力者って分かっているのか?
いや、 この人もこの都市に住む一般人だろう、 俺たちのことを恐れてすらいないんだっけか?
その態度は殺されるぞオッさん……
「えっと…… 昨日、 お前らが担任殺しちまったから、 今日から俺が、 このクラスの担任になった、 宜しく」
「 ──────── 」
先生が死んだ? 昨日、 大怪我を負っていたのは間違えない。
しかし、 致命傷ではなかった。
お休みです。 とか、 先生を辞めることに。 とかなら理解できる。
あのオッさんは今…… 死んだって言わなかったか?
「先生〜! 昨日の先生は死んじゃったんですか? 」
聞き方的に心配してる様子は全くない。
そんな声の主は、 赤い瞳に赤い髪の美少女。
不知火萠である。
「昨日の夕方、 体育館付近で爆発があったんだ、 それに巻き込まれたようだな」
「 ──────── !!! 」
俺は慌てて黒崎の方を見た。
それに気づいた黒崎はクスクスと薄ら笑いを続ける。
あのクソ狐は、 本当のクソ野郎だ。
「へー、 昨日の爆発って、 クラスの誰かが起こしたんだ」
「あ? お前らの仕業じゃねーのか?」
こ、 この人…… 決めつけだったのか!?
ま、 正解ではあるが。
「そんなのどうでもいいや、 それより自己紹介してよ」
「めんどくせぇ」
「殺しちゃうよ、 先生」
不知火萠は、 悪びれる様子もなく、 平然と脅迫する。
「はぁ…… 刹、 門田刹だ、 先生殺そうとすんなよ、 手続きとか色々大変なんだぞ、 クソガキ」
「 ────── 」
この人、本当に殺されるぞ!
────── こんな調子で朝の朝礼が始まった。
「今日は休みが多いな」
朝、 教室に入った時から何となく気づいていたが、 やはり欠席者が多い。
欠席数が年間30日以上の者を処する。
欠席数が15日以上の者の住居は住まいとして認めない。
このルールがある以上、 気楽に休む事は出来ない。
中谷晴矢は学校に来てはいるが、 昨日の様な明るさはない。
中谷の腰巾着の宮城健に関しては欠席。
「あ…… 後、 今日は、 リーダー全学年会議がある、 リーダーは放課後、 会議室に行くように」
このクラスのリーダーは中谷晴矢。
今のアイツにリーダーが務まるようには見えない。
明らかに戦意喪失って感じだし……
「ちなみに、 会議の内容は教室にあるテレビからも中継されるから、 興味ある奴は聞いてけ」
後ろから指をつんつんされて、 後ろを振り向く。
「これを見て、 どのクラスにするか決めようよ」
同タイミングで、 俺の頭めがけて何重にも折り畳んである紙切れが飛んできた。
月影の奴、 いちいち紙くず投げてくるなよ……
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会議みて決めるわよ
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みんな考えることは同じってことか。
クラスが少し騒がしくなった。
「頼むで、 中谷くん」
「あ、 あぁ…… 任せてくれよ」
戦意喪失状態の中谷をあざ笑う様に黒崎はクスクスと笑う。
─── 4時限目が終わり、 昼休みの鐘がなる。
そして、 中谷は席を立ち、 皆んなを集めた。
「どうしたんや? リーダー」
「考えがまとまった」
中谷の表情は先ほどと違って、 晴れ晴れとした爽やかイケメンに戻っていた。
ちっ、 すぐ元気になりやがって、 これだから陽キャは……
けどアイツ、 なにか吹っ切れたのか?
「みんな聞いて欲しい、 僕は、 平和的にこの殺し合いを終わらせたい! 」
また次回も宜しくお願いします!




