この都市に住む人々。
ぜひ読んでみてください!
よければブックマーク等もお願いします!
俺たちは何事もなく校門前まで辿り着いた。
校門前までは……
校門をくぐる直前、 大地が揺れた。
「地震…… !?」
警戒して周囲を見渡すが、 人が多すぎて誰の異能力かも分からない。
そもそも、 異能力ではなく、 ただの地震って可能性だってある。
周りにいる学生達も俺たち同様に動揺している。
これに常時て戦いに巻き込まれるなんてことは避けたい。
「一旦、 教室まで走ろう! 」
俺の的確な指示で皆んなは走りだす……
前に、 皆んな走っていた。
「何してんのよ? 早くしなさい!」
取り残された俺は慌てて月影達の後を追う。
不謹慎かもしれないが、 ちょっとした自然災害ってテンション上がるだろ?
台風来た時とか、 雷すごい時とかさ……
リーダーシップ的なの取ってみたのに……
浮き足立った自分が恥ずかしい。
そんな恥ずかしさを抱えながら、 俺は無事に教室へ到着した。
俺たちと同じく、 多くの生徒達が教室へ走った。
だが、 そうしない者もいた。
途中、 廊下の窓から見えた。
数は多くないが、 全く急ぐ様子もなく歩く生徒達。
なぜ走らないのか?
多分、 自分に自信があるのだろう。
仮にさっきの地震が異能力者による者だったとしても、 自分なら勝てるという自信があるからだろう。
まぁ、 そんな自信満々の生徒とは戦いたくないものだ。
「さ、 教室に着いたわよ、 さっき話しの続き、 聞かせてもらえるかしら?」
月影は教室に着いて早々、 長谷川に先ほどの話を要求した。
「そうだったな、 ここに住む住人についてだったな」
「頼めるかしら?」
長谷川は頷く。
「結論から言おう、 住民は、 異能力者を恐れていない」
「 ──────── !!」
「むしろ、 下に見てるだろう」
「は? 怖がるのが普通でしょ?」
「そうだな、 だが、 ココでは違う、 誤った情報が浸透しているんだ」
「情報?」
「異能力者は政府によって制御している、 異能力者が市民に危害を加えることが出来ない。 異能力を一般人に振るう行為は即座に異能力者の体内に埋め込まれたセンサーにより、 その者を殺す」
「なによそれ……」
月影と一緒に聞いている俺も霧雨も驚きを隠せない。
本当になんだそれ……
俺たち異能力者が一般人に異能力を使ったら殺される?
「って、 誤報が流れているって話だ、 信じるな」
「 ───────── !!! 」
「俺たち異能力者が一般人に異能力を使っても殺されはしない、 これは政府が流したデマだ」
あぁ…… なるほど、 分かってきた。
昨日、 一般人を斬った3年も殺されていない。
「この都市では異能力者は無力であり、 弱者であると、 異能力者がここに集められる前は各地で異能力が問題を起こしていたからな」
「恨みを持った人が多いってことかしら?」
「少なからずいるだろう」
「そんなの異能力者が黙ってないだろ?」
俺の問いに長谷川は首を横に振る。
「そのはずだ、 そのはずなのだが…… 」
「普通、 皆んな気づかない?」
「あぁ、 なのに誰も気づいていない…… 」
「誰かの異能力ってことか?」
「分からない、 だが、 その可能性は高いだろう」
「 ─────── 」
「な簡単ね、 上級生を殺せば済む話よ」
月影がスパッと切り込む。
そして、 それに黒崎が食いついた。
「理解が早くて助かるわ、 そう、 自分らも同じ考えや」
月影や黒崎は原因を突き止めよう。 などはなから考えていないのだ。
もし洗脳のような異能力が人々に掛けられていても問題ない。
異能力者によるものなら2年か3年を殺す、 いや、 両方殺せば、 その力は消える。
俺たちがここへ来る前からの出来だとだろう。
なら、1年の異能とは考えづらい。
だから、 2、3年を殺す。
頭では理解できる。
変なことを言っているわけでもない。
だが、 それを堂々と言うこの2人は変人だ。
「でも、 同時に2年と3年を相手にするのは難しいよ」
そんな自信満々の2人にブレーキをかける霧雨。
「僕は、 どっちかに絞った方がいいと思う」
学校では常にデブの姿をしている霧雨。
ある程度、 言葉遣いも変えているが、 やはり少し声が高い。
「確かに、 薫ちゃッ ─────!! 」
即座に月影の口をふさぐ霧雨の姿は男。
正体を知らないクラスメイトからしたら、 ただの痴漢。
そんな状況をいち早く察した俺は、 慌てて2人を引き剥がしに行った瞬間。
体制が崩れた。
そう、 俺は見逃さなかった。
俺が間に入ろうとした瞬間、 わざと足を引っ掛けてきた奴がいる。
そう、 霧雨だ。
もちろん、 体制を崩した俺は霧雨と月影の方目掛けて倒れた。
ぶつかった。 と言うより、押し倒すような形で、俺は月影の身体に大きかぶさるように倒れた。
「 ─────────!!! 」
両手には柔らかい感触が……
なんだ、 この感触?
俺はゆっくりと目を開けて見ると、その先にあったのは……
「なぁぁ……! 」
月影の胸であった。
俺は現在、 月影の胸を触っている。 という状態である。
慌てて離れたが手遅れだ。
あれ? この状況…… あ、 俺死んだ。
走馬灯が走る。
あぁ…… 月影って結構大きいんだな。
宮森先輩を見たせいで、 感覚がおかしくなっていたんだ。
一生の悔いなし。
「ん………ッ! 」
『バチーーーーーーン! 』っと強化された強烈な平手が俺の顔面に叩き込まれた。
月影は、 怒りと恥じらいで顔から火が出そうなくらい興奮している。
「いや、 これは…… 霧雨が足を引っ掛けてきて…… 」
「琥太郎くんに、 月影さんを押さえてないと殺すって言われて…… 」
「おい、 デブ、 何言ってんだ!? 」
俺と目があった瞬間、 ウインクをする霧雨。
人生で初めてウインクされた。
美少女薫ちゃんではなく、 ただのデブからのウインク。
ただの煽りじゃねーか!
「冤罪だ! 冤罪!」
「昨日のナンパ野郎だよな?」
「ナンパ失敗したから力ずくで襲うとか…… 」
「自分の手は汚さない。 とか言ってたらしいわよ」
「うっわ、 きも」
「きもすぎ」
「霧雨くんはそんな事しなさそうだし」
「だよね、 脅されてたって言ってたし」
「なんなのあの変態?」
「最低だな」
「琥太郎だっけ?」
「知らない、 ただの変態よ」
「スゲー勇気だよな」
「マジないわ〜」
「いや、 飢えすぎだろ」
「きも」
「きも」
「きも」
「死ね」
教室がザワザワと騒がしくなってきた。
おいおいおいおいおい!
とんでもねー言われようだ……
昨日よりあたりが強いぞ、 これはもはやイジメだよ。
霧雨殺す。
俺はとりあえず、 この場をしのぐため縮こまりながら、必死で土下座を続けたのであった。
次回もぜひ読んでみてください!




