小悪魔先輩と喋るクマ
是非読んでみてください!
感想や評価も良ければお願いします。
「相手は1人、 確実に殺すわよ」
「ちょっと待て、 今交渉中なんだって!」
「は? 交渉の余地なんてないわよ」
「まぁまぁ、 待ってくれよ、 可愛い後輩ちゃん」
「命乞いは聞かないわよ」
「 ──── 私が持ってる情報を提供する」
「 ─────── !!!」
宮森先輩から出てきた言葉に全員が驚く。
「嘘よ、 そんな罠に引っかかるとでも?」
「嘘かどうかは私の話を聞いてからにしてくれないかい?」
「いいわよ、 でもアンタが変な気を起こしたらすぐに殺す」
ほとんど間を空けることなく月影は了承した。
それには宮森先輩もキョトンとした表情だった。
「あ、ありがと、 後輩ちゃん!」
初めて宮森先輩のペースが崩れたように感じた。
「こんな場所で話なんて危険だと思うけど」
霧雨はかなり警戒している。
当たり前だ。 命がかかっているのだから。
なのに…… 月影は、 速攻で話に乗りやがって、 もう少し警戒をだな……
「安心してくれ! こんな場所じゃ何だし、 別の場所に移動しよう!」
「別の場所って、 ここは一階建てのスーパーだし、 別の場所って…… 外には3年生がいる」
「ええ、 外には出ないわよ、 とりあえず付いてきて!」
笑顔でスキップを踏むように歩き始めた宮森の後を俺たちは、 警戒を解くことなくゆっくりと追った。
前を歩く宮森先輩、 後ろに続く俺たち。
いや、 後ろに続く俺。
その後ろを追う月影と霧雨だ。
ふざけんなよ! なんで俺だけ前歩かされてんだよ!
扉開けた瞬間にトラップとかあったら、まず俺が死ぬじゃねーか!
まぁ…… 死なないけど。
「確か、 この奥にあったと思うんだー」
「あった?」
悪びれた様子もなく宮森は(従業員以外立ち入り禁止)と書いてある扉の奥へ向かった。
俺は振り向いて、 月影に視線を向ける。
「早く進みなさいよ」
「は、はい……」
予想通り、 月影は鬼畜だった。
俺は恐る恐る扉を開けて中へ入る。
「そんなに怖がらないでって! 別に罠とかないし」
「そ、そうですよね……」
そんなこと言われても、 やはり警戒してしまう。
「宮森が先に場所の説明をしないから、 警戒してるんだよバカ」
「もう! 急に喋らないでって! 分かってるよ、 今から話そうと思ってたとこだし!」
また声だけが聞こえた。
この声は一体……
「じゃ、説明するね! このお店には『拠点』があるのよ!」
「アジトって、隠れ家的なあれですよね?」
「そう、 国が作ったアジトがここ以外にも沢山あるの」
「そんな物があるだなんて聞いてないわよ」
俺の後ろを歩いていたはずの月影が宮森先輩に詰め寄る。
「公表されてないもの、 私たちもこの事は自力で手に入れた情報よ」
「そんな情報をやすやすと教えていいのかしら?」
「教えないといけないくらい、 私はピンチってことよ」
「ピンチの人の表情には見えないけど」
月影の言う通り、 宮森先輩の表情に焦りはない。
ずっとニコニコしてる。
「さぁ、 ついたよ!」
目の前には大きな扉がある。
その横にはセキュリティーカードをかざすためのパネルが設置されている。
宮森先輩が生徒手帳をパネルにかざすと、 ピッと音とともに扉が開いた。
「早く入りなさいよ、 変態」
「は、はい……」
俺が先陣を切って部屋に入る。
安全だと確認した後に2人が部屋に入った。
からかってる訳でもジョークでもない、 この女、 月影乙衣は、 本気で俺を肉壁だと思っているのだろう。
なんやかんやで3人一緒に。 とはならなかった。
俺が最初に部屋に入った瞬間、 凄い怖かった。
死なないと分かっていても、 やはり恐怖はある。
けど、 2人を先に進ませてもし、 殺されても生き返ることは出来ない。
だから俺が勇気を振り絞って先陣を切った。
少しくらい感謝して欲しいが……
「何も仕掛けはないようね」
「こっちにも怪しい物はありませんでした」
2人は俺に感謝の言葉一つなく、部屋の中を確認する。
「気は済んだ? 店に長いは怪しまれるし、 そろそろいいかしら?」
「ええ、 始めましょう」
迎え合うように俺たちは机を挟んでソファーに座る。
「単刀直入に言うと、 私を助けて欲しいの」
「 ────── 」
直球すぎて意味がわからない。
他クラス、 敵同士なのに助ける?
「助けるメリットは?」
月影が問う。
心配だ…… 月影はアホだ。
決して交渉が上手い訳でも、 話術に優れている訳でもない。
それに比べて、 この先輩は口が立つ。
ギャル特有のペースとノリだ。
俺みたいなヲタクでは、 早口マシンガントークをした挙句に「それで?」 っと、 一言返されて終了だろう。
ここは俺が月影のフォローをしていく感じで……
「メリットはさっきも言った通り、 情報提供!」
「その情報によるわよ」
「分かってるよ後輩ちゃん! 私達が提供する情報はこんな感じでどうかしら?」
そう言い放つと、 宮森先輩は机の上に置かれたペンを手にとって紙に項目を書き始めた。
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① 2.3年生の生徒数
② 異能力の性質
③ 武器の入手方法
④ 私の異能力
⑤ 私たちの狙い
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「どうだい?」
「詳細を話してくれてたら、 速攻で殺してたのに」
「そんな怖いこと言わないでくれよ、 後輩ちゃん!」
「僕たちが情報だけ聞いて、 あなたを殺して行くとは考えないのですか?」
霧雨が問いかける。
「考えるさ、 けど…… 助けてくれるに、 私は掛けているんだよ」
「そうですか」
霧雨が質問してた様に、 この人は自分にもリスクが存在する。
俺たちが裏切る可能性。
それでも、 俺たちが裏切らずに助けると考えているのか……
「もう一つ、 追加してもらっていいかしら?」
月影が机に置かれたペンを手にとって、 提案を一つ書き足した。
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⑥ 先ほど聞こえた声の正体
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「これは私の一存で話していいのか……」
「別に構わないし、 僕が自分で説明するよ」
先ほど聞こえた男の声。
「だって、 良いよ ⑥も話そう」
そう言って、 宮森先輩はカバンに括り付けられたクマのキーホルダーを外した。
「初めまして、 大野木真斗です」
「 ─────── クマが喋った!!! 」
〇〇が喋った! なんて、一生言うことないと思っていたが……
なんだこの微妙な気持ちは……
簡単なキャラ紹介をさせていただきます!
【宮森柚子】
2年B組
Gカップ
趣味はカラオケ
好きな食べ物はラーメン
【大野木真斗】
2年B組
身長178cm
趣味はお裁縫
好きな食べ物はこんにゃく
異能力:人形師




