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木星のワンダーランド  作者: 砂糖ばなな
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プロローグ

「大変です!!宇宙船の経路がだんだんずれていきます!」


「緊急事態。連絡は取れますか。」



「乗組員は全員無事。船内に故障した機器はありません。」


「じゃあ、どうして・・・」



7月1日。

宇宙基地から打ち上げられた宇宙船、ワンダーラスト201号に緊急事態が発生していた。

5人の乗組員を乗せた船は、だんだんと経路から外れていった。


故障した機器は無く、原因はまだ判明していない。


今、宇宙の真ん中で彷徨っているんだ。



宇宙センターでは、もうとんでもない状況に陥っていた。



「慌てずに!とにかく落ち着いて!」


その言葉を口にするものまでも焦っているのだから、どうしようもない。




「あーあ。私、もう死んじゃうんだ。」


若くして乗組員となったキャロルは、もう諦めていた。

・・・いや、諦めてなどいなかったのかもしれない。




ところで、こんな話を聞いたことがあるだろうか。



宇宙の星、『木星』。


その惑星には、忘れられた国がある。

人々の記憶から消えてしまった国。


これまでに、各国の宇宙船が、複数回消息不明となった。


・・・無論、助かったものはない。



その船の乗組員たちは何処へいったのだろう。


「木星のワンダーランド」。



そこで幸せに暮らしている・・・なんて、

馬鹿げた噂がまことしやかに囁かれていた。


木星に住むことはできない。

生命も無い。


国があるなんて、子供が作った作り話。



貴方は信じることができますか?

この、夢にあふれたお話を。



ワンダーラスト201号は宇宙の何処かへ消えていきました。


キャロルはどこに行ったのでしょう。



美しき惑星の美しき国。


招待状は宇宙の中に。


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