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違和感
男はタバコを吸いに玄関を開ける。
春先だというのに体を刺す寒さが体全体を襲ってくる
「あぁ....さみぃ」
タバコを吸いながら徒歩30秒とかからない自販機へ向かう。
男がいつも買うのは500ml缶の炭酸飲料、これを一気に飲み干す
これが男の毎朝の日課であり
一日のスタートの合図
通例儀式出来な行為でもあった。
「プッハァァァァァア!!!!」
勢いよく炭酸を飲み干した
喉に伝わってくる激しい刺激.....が今日はなんにも感じない
その代わり、体を包み込むような謎の違和感
何かが変わったような...しかしそれが何かわからない
不思議な感覚
「なんだ?なんか変だぞ?」
日々炭酸を飲んでいるから炭酸に異常に強くなったのか
など考えながら愛しの四畳半マイホームに戻る。
「まだ、仕事まで時間があるな、朝のニュースでも見るか」
ラップでぐるぐるに巻かれたTVのリモコンを手に取り電源を付ける
男は驚愕した
TVに映し出されていたのはお気に入りの女子アナではなかった。
ただ文字だけが写っていた
「「ようこそ、あなたの世界へ」」