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自己紹介は苦手です

3話目にして既に私の中で話しが詰んでいます(^q^)どう進んで行くんだ…

ヒロインこと綾瀬さんの自己紹介は特にめぼしい情報はなく終わった。

あえていうならヒロインはやはりコミュ力が高い。ということだろうか…。

がっかりしたものの攻略対象キャラの彼がいるから気は抜けない。あと私の番も。

私は人前に出て話をしたり多くの人へ何かを伝えるということが苦手だった。出来れば目立たずひっそりしていたいと思う。だって中身は根暗ヲタだもの。きらびやかな世界を遠くから見ているのが一番楽しい。

なんとかそれとなく普通のことを言って自己紹介を終わらせたいなー

そんなことをぼーっとしながら考えていると私の前の席の彼の番になった。


「片瀬類でっす!高校生活すっげー楽しみにしてました!騒がしいかもしれんけど許してなー。あ、あと俺他のクラスの奴となんだけどバンド組んでてライブとかやったりしてるから気になる人は声かけて!これからよろしく!」


私はさささっとリサーチメモに情報を書き込んだ。

ライブやってるのとかイベント臭がすごくする。ある程度好感度高くなったら「俺、お前にライブ見に来て欲しいんだ」とか言ってチケット渡しちゃったりしちゃったりして…。

妄想が膨らむ。

乙女ゲームはしていなかったものの少女漫画は好きだったのでそういうシュチュエーションに萌えるのだ。むふふ。


「おーい、次の女子自己紹介しろー」


「え、あ、はい!」


がたんっと椅子から勢いよく立ち上がる。

クラス全員が私の方を見た。

や、やばい。こんなに注目されたらただでさえ人前で話すのが苦手でうまく話せないのにもっと話しづらくなるじゃないか!

でも黙っているわけにもいかないしなにか言わなければ…!


「え、えと、諏訪柚木です。好きな食べ物は甘いものです。色んなことを頑張りたいと思ってます。よろしくお願いしましゅ!」


それだけ言うと急いで座った。クラスがしーんと静まり返るのがわかる。

か、噛んだぁぁぁぁぁ!思いっきり噛んだよ!てか噛み方がベタすぎるわ!!あと好きな食べ物なんで言ったし!

心の中で自分にツッコミをしていると目の前から大きな笑い声が聞こえてきた。


「ぶっ、あはははははは!やべー、噛み方ベタすぎやろー。大阪でもそんなんやらんわー」


彼のツボに入ったのかすごく笑われている。それに釣られたのか他のクラスメイトからもくすくすと笑い声が少し聞こえた。

くそぅ!こちとらあんたみたいにコミュ力高くないんだよ!緊張するんだよ!ベタで悪かったな!

片瀬君を睨みつけても効果がないのかまだ笑っている。


「片瀬ー、あんまり笑うと諏訪に嫌われるぞ。」


先生が声をかけてようやく落ち着いてきたのか私の方に振り返り両手を合わせて「ごめん」という仕草をしてきたがふんっと無視してやった。

イケメンだからといってなんでも許されると思うなよ!私はネチネチ体質だからな!

私はリサーチメモに失礼男子とこっそり書いておいた。


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