お腹すきました
今回読んでて違和感があるかもしれないです(> <)
蛇に睨まれた蛙とはまさにこのことなんだろうなというのを体験している真っ最中です。副会長は今後やっかいな事になったらどうするんだ的な考えなんだろう。怒られるのは覚悟してた。うん。
でもそもそも私が言い始めたんじゃなくて片瀬君が言い始めたんだから片瀬君が説明するのが通りなんじゃないのか…。
私は横にしれーっとした顔をしてたっている片瀬君をチラッと見た。その視線に気がついたのかやっと口を開き始めた。
「まぁまぁ、そう怒らんといてくださいよ。なんも理由もないのに柚木ちゃん達がここにおるんが生徒さん達にバレたらまたその嫉妬に付け入られるかもしれんのですよ?」
「それは分かっている。賢明な判断だったかもしれないがもっと慎重に動け。今回は俺たちだけでなく一般の生徒も巻き込まれているということをしっかり念頭に置かないとまた同じことを繰り返す」
ありゃ?意外に怒ってない?難しい顔をしていたからてっきり怒っているものなのかと…。
「だが、全てにおいて最終的に俺の判断であるかのように言ったのはいただけない」
あ、やっぱり怖いです。
「俺が最終的に指示を出したということは全ての責任は俺にかかるということだ。これがどういうことだか分かるか?」
副会長の声がどんどん低くなって行くのが分かる。
「えっと、面倒な事が起きた時に被害があるのは副会長になるということでしょうか…」
そう、私たちは無意識に副会長に押し付けたのだ。無駄なことや面倒な事が嫌いそうな副会長はそりゃ怒るよね…。
「わかっているならなぜやった」
「すみません…」
今考えてみるとすごく最低なことをしたと思う。へこむ。
「ふん、まぁ後片付けは遥歩がするからいいけどな」
おい!あんたも押し付けるんかい!へこんで損したわ!
「そのために遥歩を会長にしてるんだ。こういう時にしか役に立たない」
しかもひどいいいようだ。蔵内先輩かわいそう…。
「ひっでー!まぁ、面倒な事片付けるの嫌いじゃないけどなー」
蔵内先輩はまんざらでもなさそうに笑った。この人まさかのMなのかな。
「それと片瀬。お前を広報に任命した覚えはない」
それもでまかせだったんかい!私が寝ている間にそういう話しになったのかと思った。
「あ、それなら俺が推薦しておいたんだよ。勝手な判断をしてごめん」
「茂…。どういうつもりだ。俺は何も聞いていないぞ」
いくら書記さんが頭がきれるとはいえ所詮は書記だ。人事について決定権があるわけではない。多分蜜柑から片瀬君が生徒会に早く入れるようにとか促されたんだろう。
「彼は末裔の力も十分だ。生徒会にも馴染んでるし今更他の人を選出、なんてしないだろ?」
笑顔の書記さんだけどどこかその笑顔には冷たいものがある。まるで有無を言わせないかのようだ。
「当たり前だ。だが時期が早すぎる。今回の件で全体のリズムが崩れ始めている。これ以上リズムが崩れればもっと厄介な事になる」
「それは心配ないと思う。彼は人当たりもいいから広報にはうってつけだ。2、3年の生徒は最初戸惑うだろうけど少ししたら馴染むと思う。あと彼は自分の立ち位置も把握していると俺は思う。彼が入ることで少し全体の調和がとれるはずだよ」
生徒会メンバーのほとんどはお互い意見を持っていてしかもその意見を物怖じせず相手に伝えることが出来る人達ばかりだなと思う。相手の事をよく知って信頼しているから言えるんだろうな。私には無理そう。
前世でも今世でも私にもけして友達がいなかったわけではないけどこつやって言いたいことを言える仲の人っていなかったと思う。なんだか私は彼らのことが眩しく感じた。
「………。お前がそこまで言うなら時期は早いが生徒会加入を受け入れよう。遥歩、書類とかやっとけ」
副会長もちゃんと考えのあることなら頭ごなしにダメとは言わないみたいだ。生徒の事を全面的に任されているだけある。
「はーいよー。任せとけ」
蔵内先輩は返事をしてすぐに作業をし始めた。
「あの、結局のところお昼はここで食べるってことでいいんですか?」
そうだ。雫ちゃんはあの場にいなかったし今の状況を把握出来ないのは仕方ない。というか雫ちゃんがヒロインなのに雫ちゃんのいないところで色々進みすぎじゃないか?私ばっかりに降りかかってるような…。
「あぁ」
「わかりました。でも私と柚木ちゃんは食堂でいつも昼食をとってます。ここで食べるとしたら購買で買ってこないといけなくなりますが副会長さんも知っての通り購買はいつも戦争です。そんなところに私たちが言ったらどさくさにまぎれてということもあると思うんですがそこの辺りはどうされるおつもりなんですか?」
し、雫ちゃんすごい!あとかっこいい!こんなキャラだっけ?可愛い系ザ、女子系女子だったイメージだったけどイケメン系女子だなこれは!!いつも考えてなさそうなのにしっかり色んなこと考えててぐうの音も出ない。
「なんだ知らないのか。外で食べたりしたい生徒や部活を昼にもやるところのために寮の管理人が弁当作る制度がある。申し込みさえすれば朝に受け渡しとなるから帰ったら申し込みをしておけばいい」
そういうのがあるのか…。初めて知った。そういえばこういう説明とかの章って飛ばしてたからなー。主人公と攻略キャラがいい雰囲気の時しかしっかり見てなかったんだもん。説明とか頭疲れるから苦手である。
「そうだったんですね…。じゃあ明日からはそうします。ですが、今日はどうすれば…」
そういえばそうじゃないか!私お昼買ってきてないよ。どうしよう…。お昼抜きとかなったら私死ぬ。
「あぁ、それなら問題ないですよ。こんな事もあろうかと多めにサンドイッチを持ってきました」
書記さんが指をぱちんっと鳴らすとスーツ姿の人達が入ってきてサンドイッチが入っているであろうランチボックスをいくつか置いて行った。
まさかとは思うけど蜜柑からなにかあったのかな?
「おぉ、書記さんありがとうございますー!お昼抜きやったら午後の授業死んでましたわー」
「いえいえ、俺の分もありましたし気にしないでください」
ん?書記さんが敬語だ。私には敬語使ってなかったような…。でもメガネに敬語は美味しいからいっか!
「さぁ、ランチタイムももうすぐで終わってしまいますし早く食べましょう」
時計を見るとあと15分しかない。早く食べねば!
お昼を持ってきていない組は書記さんにお礼を言い。食べ始めた。
めっちゃ美味しい。