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どうしてこうなるの

ネタバレ有りになるかもしれませんがそろそろ主要人物の詳細などをかかねばと想っております。

なるべく関わりたくないと思っていたのにあれよあれよという間にルートに組み込まれてませんかこれ。

しかも本来ヒロインであるはずの雫ちゃんが今ここにいないし。どうなってるんだよー…。

と思った矢先に保健室のドアが物凄い勢いで開けられ雫ちゃんが今にも泣きだしそうな顔で入ってきて私をぎゅっと抱きしめてた。


「し、雫ちゃん?」


抱きしめてから何も喋らない雫ちゃんに動揺しないわけがない。


「階段から落ちたって聞いてすごくびっくりした。先輩達に聞いても教えてくれないし保健室にいるって聞いたから急いで来たら扉が氷漬けにされてて開かなくてまた危ない目にあってるんじゃないかって…」


声も泣きそうにかすれている。

私は雫ちゃんの背中をさすってなだめた。泣きそうになるほど心配してくれる友達がいるってなんだか嬉しいなと不謹慎にも思ってしまった。


「心配してくれてありがとう。一条先輩が助けてくれて怪我もしてないよ?ただ落ちた時にびっくりしすぎて気絶しちゃって…」


「そっか…。よかったー!」


雫ちゃんは私から少し体を話してにっこりと安心した笑顔を向けてくれた。ほんといい子だなこの子。


「おい、感動の再会はそれくらいにしろ。話しが進まない」


くそぅ、副会長め!このシーンに水をさすとは!


「話し?なんの話しですか?」


「詳しい話は面倒だから後で説明する。今はお前とそのちんちくりんの2チームに分かれて今後少しの間だが生活していくことになった」


「え?!どういう…」


そりゃあ驚きますよねー。説明省きすぎているとは思うけど多分時間的な問題で副会長も言わないのだろう。あと少しで最終下校時間だ。


「説明は後にすると言った。早く決めるぞ」


「なっ…!」


雫ちゃんが何かを言おうと口を開いたと同時に蔵内先輩が「はいはーい」と手を挙げた。


「なんだ遥歩」


「チームわけなんだけどどっちか行きたい方選んでいい?」


蔵内先輩思い切ったな!そりゃここで雫ちゃんのチームに行けば自ずと雫ちゃんとの時間増えるしね!むふっ


「あ、それ俺も思うてました!」


え、片瀬君もなの?仲良くなさそうに見えてやはり攻略キャラなのね!むふふっ

私がニヤニヤしそうなの必死に抑えてる私とは打って変わって副会長は難しい顔をしている。


「…一応どちらにつきたいのかは聞いてやる」


「俺は雫ちゃんチームに行きたい」


「俺は柚木ちゃんがええです!」


おっとー!蔵内先輩はわかる。でも片瀬君!片瀬君どうしたし!なんで私?!


「僕も選んでいいなら諏訪さんチームにいきたいな」


おおおお?!?!片瀬君に続いて一条先輩どうしたの?!

なんで私を選んでいるのかさっぱりわからない。いや、連絡先交換したけどね?したけどー…。


「俺は綾瀬さんチームに希望出しておこうかな」


書記さんは雫ちゃん狙いなのか!私の知らないところでもしかしてランデブーが??詳しく聞きたい。


「ふぅむ、意外にまともに分かれてるな。力の均等性も取れているし。後は俺と陣か…」


陣って人は確かあのわんこさんだよな。そういえばここにいない。

というかわんこさんか副会長かって言ったらわんこさんの方が絶対にいい!癒されるし!副会長怖いし!めっちゃ怖いし!こんな怖い人と少しの間とはいえ行動を共にしなきゃいけないとか死刑宣告ですか!

副会長にはばれないように心の中で祈りつつ副会長の顔をちらりと見た。


「茂がそっちの女につくならそっちは任せられるな。このちんちくりんにまたくる可能性も高い」


え、え、ちょっとまって、てことは…。


「そっちの女には茂、遥歩、陣。ちんちくりんには俺、恭介、片瀬、だな」


いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!1番組みたくない副会長がこっちきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!詰んだ!これは詰んだぞ!

私が口を出す暇もなくトントン拍子で決まってしまったよ…。


「時間も頃合いだ。解散にする」


副会長とこれから過ごすとか…。2人きりじゃないにしろ胃が痛い。


「今日の今日でまたしかけてくることはないとは思うけど用心の為に今日は俺が送って行くよ」


書記さんがメガネをくいっとやりながら提案した。


「そうだな。用心に越したことはない」


あぁ、早く帰って頭の中を整理したい。そんなに事は起こっていないのに頭の中がひっちゃかめっちゃかだ。

雫ちゃんと書記さんと一緒に帰ったものの何を話したかとかあまり覚えていない。寮の前での書記さんにお礼を言って書記さんも私になにか言葉を返した気がするけど右から左で記憶には残っていない。

今日は早く寝よう。





「……えちゃん」


誰かが私のことを呼んでいるがする。昔懐かしい声。私は聞いたことがある。だけどここ最近ではないような…。


「…えちゃん。ねえちゃん…!」


声はどんどん大きくなる。


「お姉ちゃん!ねぇ!お姉ちゃんってば!」


あぁもううるさい!!!


目を開けるとそこは真っ白な世界。そこにぽつりと浮かぶ2つの人。私はこの2人を知っている。


「なんで…」

なんでいるの…。


「蜜柑…」


紛れもなく私の前世での妹蜜柑だ。このゲームを無理やらせた張本人。


「やっほー!久しぶり」


にこりと微笑みながら片手をあげて挨拶してくる。そしてその横にいる人は…。


「書記さん…?」


先ほど会っていた書記さんだ。


「さっき『またね』て言ったよ?」


なんでこの2人なの?前世の知り合いと今世の知り合い。それよりもここはいったいどこのなの。

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