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事情聴取?いえ、拷問です。

いつの間にか100件ものお気に入りを頂いていてびっくりしました!

こんな拙く趣味を前面に出した文章を読んでくださりありがとうございます(´;ω;`)

そしてこれからもお付き合いくださると嬉しいです!

「あ、えと、あの、まだ起きたばかりですし…」


私はなんとか逃げようと試みる。でも…。


「何を馬鹿なことを。恭介に助けてもらい傷一つないんだろう」


ですよねー。わかってましたよ、はい。


「ワカリマシタ、ヨロコンデ」


副会長さまはニヤリと笑った。その顔に背筋がぞくりとした。イケメンなのにそういうところ残念ですな!


「えっと、生徒会室に行けばいいですか?」


「いや、わざわざここまで来てやったんだ、戻るのも面倒だからここでいい。人払いもしてあるから問題ない」


わざと「わざわざ」のところを強調して言ってきやがりました。気絶したりしてすみませんねぇ!!


「なんだ?何か言いたいことがあるならハッキリ言ってみろ」


「イエ、ナンデモナイデス」


くそぅ!なんでこういう言い方しかできないの!悪魔!!

不満も言ってみたいけど視線で殺されそう。

下を向いて口答えしないようにしていると書記の綺麗なお兄さんがくすくす笑い出した。


「くくく、あんまりいじめたら可哀想だよ。そろそろ事情聴取始めよう。時間も少ないし」


書記の綺麗なお兄さんはパソコンとボイスレコーダーらしきものを取り出した。そこまでするかね。


「それもそうだな…。じゃあ質問していくぞ」


「は、はい」


どんな事が聞かれるのだろう。嫌な意味でドキドキする。


「お前はあの女たちと知り合いなのか?」


「うーん、知り合い…というのか。昨日少し彼女達から話しがあると呼び出されてちょっとしたいざこざになりまして…」


「なぜそれを報告しなかった」


だって怒るじゃん…。


「副会長さんのお手を煩わせるような事ではなかったと判断したので」


「ほぉ?呼び出された内容は?」


「あー、えっとー…、私みたいな平々凡々の可愛くもない女が生徒会室に入り浸っているのが彼女たちの癪に触ったようで…」


「生徒会に関係あることなのに俺に一言も言わず事が起こってから手を煩わせていたら何も意味がないとは思わんか?ん?」


「ソノ通リデゴザイマス」


副会長様のお顔がどんどん険しくなって行きます。あと背中にまとっているオーラもすごいことになっています。


「会話の内容は容易に想像できるから飛ばす。それで今日はどうしてあぁなった。いくらお前がばかだからと言って警戒していなかったわけではないよな?」


ははは、警戒怠っていましたよ。えぇ。そりゃあもう。一条先輩にも気をつけるように言われてましたけど気抜いてました。


「今日恭介が助けたのを見るとお前は恭介に助言されていたと予想がつくがどうなんだ?」


「………。」


うあぁぁぁぁぁ!本格的に副会長様のお顔が見れない!空気が冷たい!やばい!!


「答えろ」


低くて冷たい声で副会長様が迫ってくる。手が震えそう。


「私は一条先輩に助言していただいていましたが警戒を怠りました…。すみません」


「ふん、生徒の間で何かあれば生徒会が動かなければいけない。俺に余計な手間をかけさせるな。わかったな」


「はい…」


ここまで言われるとちょっと泣きそう。もう少し心配してくれてもいいんじゃなかろうか。いや、そんな冷徹悪魔の副会長に望んでも仕方が無いか…。


「未来、それは言い過ぎだよ。諏訪さんが怒られるなら一部始終でも目撃してたにも関わらず報告しなかった僕にも罪はある。それに諏訪さんに怪我がなかったんだからそれでいいじゃない」


私がぎゅっとシーツを握っているのに気がついたのか一条先輩は私の手に自分の手を重ねて副会長を諭した。私と同じくらいの背なのに手は私の拳を包み込めるほど大きくて少しびっくりする。

って、いやいやいや!違うよ!今そんなトキメキやってる場合じゃないよ!!

私がチラリと副会長を見上げると副会長は「はぁ…」とため息をついた。

どうやらこのことに関しては許して?もらえたみたいだ。


「あ、そういえば未来。さっき報告しようとしてたことなんだけど、僕が諏訪さんを助けたあと突き落とした女の子たち見たらいきなり倒れてしかもその子たちから黒い霧みたいなものが出て消えたんだ」


「霧…?それは確実なんだろうな」


「うん、すごく一瞬で写真とかには収められなかったけど僕は確かに見た」


副会長がまた険しい顔になる。そんなに眉間にしわ寄せたらブルドックみたいになるぞ。


「霧は何処かへ向かったのか?それとも消えたのか?」


「んー、そうだなぁ…。消えた、に等しいかな」


「……もしかしたら俺らのような強い末裔の力をもったやつがしかけてきた可能性があるな」


そうなんだよ副会長!さすがだね!珍しく褒めてしんぜよう!


「そうだね…。それが内部犯なのか外部犯なのか」


いや、内部犯の可能性は多分ない。うちの学校は入学の時に念入りにそれも気づかれないように末裔かどうかを調べている。それをくぐり抜けた人も今までにはいない、はず。


「これは俺の推測だが、もうすぐ他校との交流会がある。そいつらのどいつかが狙ったのかもしれん」


わぁお、てことは私とばっちりじゃん。


「今回のは宣戦布告、といったところだろう。しかもこれで終わり、という保証もない」


もう死亡フラグはやめてくでさい。私は回避を望んでいる!!


「んー、雑用さん2人は既に目をつけられてそうだから交流会までお昼とか帰りとか二組に分かれて過ごすのが安全だと思うんだけどどうかな?」


書記のお兄さんがパソコンを閉じながら少し腹黒い笑顔で提案してきた。


「それもそうだな。こいつともう1人女には興味がないが俺のテリトリーを汚されるのは癪に障る」


副会長同意しちゃったよ!またこの人達との時間増えるということは更に死亡フラグ立つ比率があがったじゃないかばかぁぁぁぁぁぁぁ!

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