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保健室ではお静かに

また新しく乙女ゲームを購入した為更新が遅くなりそうです_(:3」∠)_しかも今回のは攻略キャラが多く、話も少しごちゃごちゃしていて理解するのに時間がかかっています←

「あ、あの、一条先輩、あの」


「なぁに?」


今だに一条先輩は私は私を離してくれない。どうしよう。このイベントは雫ちゃんのものだ。どうして、なんで、が頭をぐるぐると回っている。いや、その前に離してもらわないと。


「は、離していただけないでしょうか…」


「……………。」


「わ、私なんかに抱きついてもいいことありませんよ?」


「……………。」


「えーと、一条先輩聞いてますか?」


「……………。」


一条先輩はなにも答えてくれない。

なんで黙ってるんですかぁぁぁぁぁぁぁ!ぎゅってされてるから一条先輩の顔見れないし!


「あの、えと」


沈黙が耐えられなくてあわあわしていると保健室のドアがガラッと開き、扉には片瀬君が立っていた。すごく驚いた顔をしている。

片瀬君タイミング悪すぎるよ!!

今この状況で入ってきたらどう思われるかわからないし。いやまてよ、考えようによっては今のこの状況を打破するチャンスなのでは!

助けてという意味で片瀬君をじっと見つめるとそれに気づいたのか片瀬君が近づいてくる。


「恭介なにしてんねん…」


そういいながら片瀬君が一条先輩の肩を引っ張る。その声は低く目も怖い。

お、怒ってる?いや、助けてと思って見たけど…。片瀬君はどう捉えたんだ。


「あぁ、類。どうしたの?」


片瀬君の怖い目にも動じず一条先輩はいつも通りだ。

先輩すごいっす…。


「どうしたの?やあらへんやろ!柚木ちゃん困ってたやん!」


「うん、困ってたのは分かってたんだけど、嬉しくて、つい、ね?」


ね?といいながら首を傾げるその姿はあまりにもかわいい。

かわいい…。かわいいけど!ついってなんだ!「ありがとう」て言ってたし嬉しかったのか!


「ついって…」


「諏訪さんごめんね?」


「あ、いえ…」


すんなり謝られてしまうとどうにもこうにも…。


「はぁ…。悪気があったんとちゃうみたいやな」


「うん、そうみたいだね」


片瀬君もさっきの怖い目はもうしていない。よかった。たまに片瀬君は怖い顔をするからびっくりする。


「あ、そういえば!柚木ちゃん大丈夫なん?!階段から落ちたって聞いたんやけど…」


あ、片瀬君は私の様子を見に来てくれたのか。私が落ちたことは多分一条先輩が副会長とかに連絡したんだろう。怒られそうだからあんまり連絡して欲しくなかったけど生徒会が生徒のことについて任されている以上避けられない。とほほ。


「うん、どこにも痛みはないし大丈夫!心配してくれてありがとう」


「そうなんかー!怪我なくてほんとよかったわー!」


片瀬君は何故か私の頭をぽんぽんっと撫でた。なんだか今日は一条先輩も片瀬君もスキンシップいつもより多いな…。


「そういえば諏訪さんを落とした女の子達は?」


あ、すっかり忘れていた。あの女生徒達は私を突き落とした後どうなったんだろう。


「あぁ、それなんやけど今副会長さんと書記さんが事情聞いてんねん。けどその人らなんでかなんも覚えてないみたいやねん」


書記って誰だっけ…。うーん、確かあのファーストコンタクトの時フラグ建設した綺麗なお兄さんかな…ってそんなことはどうでもいい!覚えてないってどういうことなの。


「覚えてない?そんな馬鹿な…」


「俺たちもそう思ってん。やけどあの副会長が圧力かけながら聞いてもわからんって言ってて俺もこそっと見たけどほんまにわからんって感じやった」


うーむ、あの副会長様の怖いオーラ垂れ流しで質問されても答えれないとは…


「しかも昨日からの記憶がないみたいやねん」


なんだと!ということは私に接触してきた記憶もないのか。私と話しをしているときの彼女達は普通だった。それでも記憶がないとはどういうことだ?


「うーん、もしかしたらあの黒い霧が関係してるのかな…」


一条先輩にはなにか思い当たる節があるらしくうーんと何かを考えている。私は霧みたいなものは見ていないから私が階段から突き落とされた後のことだろう。


「これに関しては多分副会長さんに話した方がええと思う。向こう全然らちあかん感じやったから」


「そうだね。じゃあ未来に連絡を…」


「その必要はない」


こ、この声は…!

入り口の方を見ると不機嫌オーラ全開の副会長様と書記さんが立っていた。


「恭介、俺を呼び出しておいてしかもさっきの生徒を押し付けてくれるとはいい度胸だな」


おわわわわわ!副会長様が悪魔度あっぷしてるよ!こわいよ!


「それは謝るよ。でもあの状況だったら仕方ないことだと思うんだ。僕は諏訪さんを保健室に運ばなければいけなかったし、他の人を読んだとしても最終的には未来のところに行くことになったんだからいいじゃない」


怖いオーラの副会長様をもろともせず一条先輩はいたって普通に話しをしている。一条先輩すごすぎる。


「……ふん。まぁいい」


え、副会長様引き下がった?!?!?!あんな怒ってたのにすんなり引き下がるの?!


「それで、未来が直接こっちに来たってことはあの子達との話しはもう終わったんだよね?」


「あぁ…。話しは終わったが片瀬が言ったようにあいつはら何も覚えていないの一点張りだ」


ふーむ…。正直に言うと結末的な事は覚えている。夢喰いバクとかそんな感じの末裔が仕組んだもののはず。でもそれが誰で何の目的で行ったかというのは思い出せないのだ。結末が見えているのに間のことを覚えていないからどうにも対処出来ない。困った。

しかもこの事を正直に話せば皆から怪しまれる可能性がある。そもそも転生なんてありえない話しなのだから。


「そのことなんだけど…」


「恭介の話しは後で聞く。まずはちんちくりん、お前の事情聴取からいく」


「え?!」


え、無理無理無理。怖いし!というか、事情聴取とかなんで私が…。


「いきなりこんな事が起きるなんてそうそうありえない。事前に何かあったはずだ。その報告を怠ったせいで自分がこうなったことを自覚しろ」


副会長様また目が!目が怖くなっておりますよ!

あーもう!なんでこうなるのー!

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