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「おい、全員、早く来い、とんでもない事になった。冒険者ギルドに、すぐ集れ」

 自治会長に化けたゴブリンがブツブツそう呟いている。

 どうやら、魔法で、誰かと話しているらしい。

「あ……あの……これ、触って大丈夫なモノなんすか?」

「知らん」

 俺は、町の偉いさんに化けたゴブリンに命令されるまま、冒険者ギルドの危険呪物保管庫から、色々とクソヤベえ「呪いのアイテム」を運び出していた。

 冒険者ギルドの建物の玄関前は……ニブい俺でも判るぐらい、何か、アレな雰囲気。

「この呪いのアイテムの数々を使ったとしても迎撃出来るかどうか……」

「無いよりはマシだろう」

 その時……。

「おい、どうした? 何が起きた?」

 その声の主は……えっ? 市長?

 更に、ゾロゾロと、ある者は歩きで、ある者は馬で、ある者は馬車で……市会議員に、町の顔役に、町有数の大金持ちに……ともかく、そんな奴らが、次々とやって来る。

「とんでもない事になった。聖女騎士と、冒険者をやっている例の竜人に、我々の正体がバレた」

「やはり、この町は捨てて、他の町にすべきだ」

「しかし、ここまで苦労して……」

「我々は人間に比べて寿命が長い。一からやりなおしたとしても……」

「そうだな……持てるものだけ持って、とっとと、この町を捨て、他の町で同じ事をやるか。他の町では、あんな化物みたいな連中が……」

 ぐおおおんッ‼

 町の有力者に化けたゴブリンどもが、今後の相談をやっている最中に……何かすげ〜轟音。

 そして、突風。

 立ってられない。

 馬車が破壊される。

 馬に乗ってた奴は地面に叩き付けられる。

 折角、運び出した呪いのアイテムが……どっかに飛んでいく。

 いや……周囲の建物さえ無事じゃ……済まな……。

 何かが……とんでもないスピードで俺達の頭の上を飛んで……。

 その「何か」は……冒険者ギルドの建物の上まで行くと……急降下。

 そして……。

 粉々になった……。

 冒険者ギルドの建物が……。

 自治会長と市会議員に化けたゴブリン達の顔に浮かんでいるのは……絶望……。

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