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爵位で判断することはやめた方が身のためです  作者: おつかれナス


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3/3

3おまけ

スマとゾルドの会話です

 ハーバッセン公爵邸から我が領地へと帰る途中、夫のゾルドが


「それにしてもレイモンド様、結婚してあんなに変わるなんてビックリだよね」


 と言ってきた。

 私はケンブリット家で働いていたからエバァ様に対するレイモンド様の態度は知っていた。


「ゾルドは知らなかったかぁ、レイモンド様のエバァ様に対する愛情は深いなんてもんじゃ無いわ!あれは・・執着?あの時エバァ様が許して無かったらゾルド、貴方今頃はお墓の中よ」


 ゾルドはあの時の事を思い出し真っ青になっている。


 そう、レイモンド様の愛情は深い。

 それはもう身の毛もよ立つ程に・・


「ゾルドの為にもう一つ、楽しいエピソードを話してあげるわ」

「・・それは俺への注意喚起という事?」


 私はニッコリ微笑みながら、大きくなったお腹を優しくさすった。


 あれはそう、私がエバァ様の友人兼護衛として紹介された時。


「スマエラ・コールと申します。父はコール辺境伯をしております。特技は剣です」

「スマエラ嬢、辺境伯からもよろしくと手紙を頂いたよ。しかし何故、護衛をしようと?」


 エバァ様の護衛を募集していると聞き、 どうせ学園へ入るのだから良いか!腕も鍛えられるし! と、軽い気持ちで応募した。

 その時はケンブリット公爵としか会っていなかったけど、無事エバァ様の護衛に選ばれて初顔合わせで部屋へ通された時、


「お前は誰だ?」


 突然背後から声を掛けられた。


「?!!」


 私も訓練を受けていたが、さっき通った時に人は居なかったはず・・

 なのに声を掛けてきた。


「お前は誰だ?なぜエバァの部屋へ向かっている?」


 答えろ!


 と、目で語ってきた。


「本日よりエバァ様の護衛兼メイドとして、公爵様より任命されました。スマエラ・コールと申します。」

「ああ失礼した。貴女がコール辺境伯の令嬢か。私はレイモンド・ケンブリット。案内しよう」


 そう言ってレイモンド様直々に案内された。


 そこからはまぁ、学園へ入学するまでは私の邪魔をしてくるしてくる。

 まぁ面倒くさい人でしたよ。

 しかも、エバァ様に見せる顔とそれ以外の人とでは顔の表情筋の動きも全く違う!


 そして、学園へ入る一ヶ月前に事件は起きたの。

 その日はエバァ様がレイモンド様に誕生日プレゼントを買いに行くって言うので、街まで足を運んだのだけど・・


 その当時からレイモンド様の婚約者として発表されていたエバァ様は、私と一緒に攫われてしまった。


 正確には一人攫われたエバァ様を追いかけて、一緒に馬車へ押し込まれたのだ。


 エバァ様は猿ぐつわを噛まされていたがケガはしていなかった。

 安心したのも束の間、私はその場で気絶させられてしまったのだ。


 気付くと天窓しか無い部屋へエバァ様と閉じ込められていた。

 私はエバァ様にケガが無いかを確認し、部屋を見た。

 逃げ出すには扉しか無いがカギが掛けられていて中からの脱出はムリだった。


 エバァ様を見ると・・


「笑ってる?」


 ふふふと笑っていたのよ。


「怖く無いのですか?」


 と聞けば


「レイモンド様が、ケンブリット公爵家の人たちが必ず助けてくれるの」


 ってね。 


 それでも私は護衛として雇われた訳だから守りましたよ!エバァ様を。


 そしたら一時間程で本当にレイモンド様が助けに来てくれたの。

 エバァ様は


「でしょ?」


 って言ってたけど、後で騎士隊長に聞いたらちゃんと見張り用の影が付いてたと。


 で、その影に聞いた話が・・


 ゾルドは怖いけど続きが聞きたいと、前のめりになっている。


「犯人はさる伯爵令嬢だったわ。レイモンド様の婚約者の座を狙ってね!で、伯爵家ごと消されたわ」

「・・えっ??」


 意味が分からないと言った顔でいる。


「だからね、伯爵家ごと消されたの。レイモンド様に!屋敷も焼け落ちたわ!」


 どうやったのかは教えてはくれなかった。

 聞かない方が身のためだ!と、言われたから。


「そこからはもう、必死だったわよ!だって、私の行動で辺境伯家が消されちゃうんだもの!怖いわよ!あの人!」


 思い出しただけで恐ろしい。

 エバァ様の事になると非道になれるあの人は、悪人なのか善人なのか・・


「まぁ、エバァ様さえ味方にしておけば大丈夫よ!あの方は本当に優しい方だから!」



 話が終わるとちょうど本日の宿場に到着した。

 ケンブリット公爵家の御用達ホテルで、エバァ様が特別に予約を入れてくれたホテル。



 今夜はゾルドの介抱でもしますか!


 そう言って私はゾルドを抱えてホテルへと入って行った。







これにて完!

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