記録3
昨日友人のF君が家に来たのですが、作者の部屋に入った瞬間「おっとこと女で二人きり~♪くーらい部屋でナニをするー♪」と歌いだしました。
Fよお前は一体何が目的で俺の部屋に来たんだ。
Fの思考回路が全く理解できません。
【日付 新暦305年 5月29日 異世界30日目】
明日、魔王討伐のメンバーが旅立つらしい。
最近あまりにも連絡がなかったので、ひょっとしたら行かなくてもいいのか?
という淡い幻想を抱いていたのだが、まったくそんなことはなかった。
今日の朝エリック経由で連絡が来た。
明日の朝7時に城門に集合らしい。
とりあえずここ最近の出来事を書いておこうと思う。
あれから魔法の勉強をしつつ、ギルドで依頼を受けて実践をこなしていた。
正直結構強くなったほうだと思う。
依頼を結構こなしていたら、いつの間にかギルドランクがCになっていた。
そのおかげでここら辺に出る魔物はだいたい楽に倒せるようになった。
そして昨日、依頼でためたお金で自動筆記の杖を買った。
正直かなり使い勝手がいい。値段はかなりしたが、それだけの価値はあったと思う。
そのまま昨日は自動筆記の杖で魔物の討伐をした。
今日はこれから必要な旅の道具などを買ったが、今まで貯めていたお金の半分以上使った。
かなり痛い出費だったが、どちらにしても必要なものだったから割り切ろう。
結局、闇魔法はまったく覚えれなかったが、水魔法や氷魔法はかなり覚えることが出来た。
他の属性が出来ないか試していた時のことだが、他の属性は魔素は感じるのだが使用はできなかった。
そのときに一つ明らかに他とは違う魔素を発見した。
本で調べると、無の属性だということが分かった。
無属性の魔素は感じることが出来る人はいないらしい。
何故自分が感じる事が出来るのかは分からないが、あるものは使おうと思う。
これからは無の属性についても少しずつ研究していこう。
【日付 新暦305年 5月30日 旅1日目】
今日王都リーガスを出発した。
集合時間の少し前、朝6時30分に城門前に着いた。
少し早過ぎたと思うが、問題はそこじゃない。そこじゃなかったんだ。
7時を過ぎたあたりでおかしいと思ったんだ。
7時30分になってもまったく来る気配がなかった。
どうしようもないのでずっと待っていたのだが、伊藤が来たのは約束の時間より4時間過ぎた11時だった。
旅の準備をしていたらしい。しかも支給されたお金で・・・。
そこはいいんだ。伊藤は勇者で、俺は勇者ではないのだから。
でもさ、謝ってくれたっていいじゃない。それ以外にももっとやりようがあったんじゃない?
遅れるならさ、遅れると伝えに来るとか伝令をよこすとかさ・・・。
旅は馬車でするのだが、みんなは屋根の下。俺は空の下。
何を言いたいかといったらね。馬の手綱を握ってるのは俺。しかも交代なし。
どうよこの差。さすが勇者、俺なんかとは扱いの差がちげぇよ。
休憩のため馬車を止めて休んでいた時なのだが、金髪の子がのどが渇いたと言いだした。
そして突然、金髪の子に従者の癖に気が利かないわね。みたいな事を言われた。
紅茶でも入れろってか?
そのあと暗くなり始めたので、野営の準備をした。俺が。一人で。
俺が野営の準備をしている間、伊藤は他の女の子とイチャイチャしてやがりました。
さすが勇者。ハレームだよハーレム。
ちなみに何故か財布を任された。いいのか俺で?まぁ何にせよ初めて認めてもらえた様で嬉しかった。
自己紹介はしてもらってないけど。
とりあえず俺の凍らせて持ってきた魚を焼いてみんなで食べた。
そのあとみんなはテントの中に入っていった。
いいのか見張りをしなくて?
もしかして俺に一晩中やれと?
まぁ魔法で俺が見張りをしたけどね。
そういえば、あれから習得した魔法を書いていなかったのでここに書いておこう。
・コーションレンジ(水の球体。指定範囲内に登録しているもの以外が入ったら使用者に伝わる。)
・氷雨(範囲攻撃。空中から氷柱を降らす。)
・水の触手?(水の触手を地面から生やす。オリジナル。)
・ゲート(某魔法先生の魔法。水の転移魔法。オリジナル。)
以上が現在使える魔法の追加だ。
テントの中からあえぎ声が聞こえてくる。ナニとは言わないけどね。
なんだよ。チクショー。伊藤、てめぇは夜のほうも勇者なのかコノヤロー。
「見ろっ!これが俺の聖剣だ!!」ってか?
ふざけんじゃねーよ。
【日付 新暦305年 6月1日 旅3日目】
今日グルーブという街に昼ごろ着いた。
途中結構な数の魔物が出たが全て蹴散らした。
案の定、勇者たちは何もしなかった。
街に着いて早々金髪の子に財布の中身のほとんどを持っていかれた。
何故必要なのか聞くと必需品を買うのと宿代らしい。
そして、明後日の朝7時に門の前に馬車を持って来てほしいと言っていた。
なるほど、俺は仲間はずれですね。
いいんですよ別に、独りのほうが気楽だしね。
しかし、このままだと確実に路銀がなくなるので、今日はギルドに行ってひたすら討伐の依頼を受けてお金を稼いだ。
依頼途中の話なのだが、一匹の黒猫がハウリングウルフの群れに囲まれていたところを助けた。
依頼の内容がハウリングウルフの討伐だったのでちょうどよかった。
依頼がすんだので帰ろうとすると着いてきたので旅のお供として連れて行くことにした。
雌だったので名前はミーコにした。
ギルドに依頼達成の報告を終えた後、近くにある安めの宿をとり、夕食をミーコと一緒に食べた。
ここ最近は無属性についていろいろ試しているが、やっと正確にコントロールできるようになった。
無属性の特徴はどうやら破壊に近しいものを感じた。
とりあえずしばらくはコントロールの練習をしながら特長を把握し、その後魔法陣を作るという事になりそうだ。
やはり猫でも居たほうが一人でいるよりはマシだった。