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スライム養殖はじめました。  作者: 夏冬 春秋
4/4

第1話

「よし、いくか」

家を出たおれは、そう言いながら自分のやる気を奮い立たせる。


チャリに乗って道に出れば家の横には鉄筋コンクリートで囲われた庭のダンジョンが目に入る。



待ってろよ、おれの庭ダンジョン



日本では今までダンジョンは警察自衛隊の協力のもと、政府に管理されてきたんだけど、

今まで、穴の外にモンスターが出てきた事例がないこと。

国が管理できず、企業や個人によってダンジョンが管理されている国とのダンジョン資源採集量に格差があること。

そして圧倒的な人材不足。

などなど色々な理由で日本でも一定階層までの一般への解放が行われることとなったわけだ。



だけど一般に開放と言ってもお散歩感覚で入って行って言い訳じゃあ、ない。


資格が必要なのだ。合計7日間の講習と訓練を受け、筆記と体力試験で問題が無ければ資格所得となる。


まぁ、難易度はあんまり高くない。それほど国が人材を募集していると言うことだろう。


で、おれは、すでにこれを合格していた。そしてこの制度の、導入初日の今日、今持っている採集者試験合格書で資格を受け取りに行くというわけだ。



てなわけで、おれはチャリで最寄り駅の近くに出来たJDNー10839(日本ダンジョンナンバー)へ向かう。

そこは、ダンジョンを管理するために、ダンジョン管理総合センター(通称:ギルド)が設置されている。


じゃあなぜ、家のダンジョンにそれがないのか。


それは一階層しかないからである。


細かく言えば色々理由はあるんだけどとにかく、国は私有地に出来た3階層以下のダンジョンを一旦放置することにしたらしい。


まぁ、このことについては後で話そう。


てなわけで、おれは駅前ダンジョンへやってきた。


ここも、元々は民家だったんだけど、取り壊されて、今はその代わりに30畳程度の一階建てのプレハブが立っている。


特徴としては天井が少し高めなことくらい。あとはプレハブ倉庫と調べてくれればなんとなく雰囲気は掴めるだろう。


扉を開けて中に入る。


講習とかは市役所でやったので中に入るのは初めてだ。。


中に入ると入口は廊下の突き当りになっていて中はいくつかの部屋に分割されていた。入口横に

ロッカールーム↓

受付→→

ダンジョン入口→→→

とあったので受付に向かう。

廊下を渡り受付と書いてある部屋に入ると、受付には2人の姿があった。

まぁ、どちらに話しかければいいかわからない。

とりあえず男性と女性がいたので、女性の方に話しかける。

「あのー、すいません。えっと、ダンジョン採取車の資格をも貰いに来たんですけど、」

ちなみに女好きだから女性に声かけたわけではない。

なんか女性のほうが話しかけやすいじゃん!!というわけだ。はいそこ。コミュ障と言うなかれ。

「はい、ダンジョン採集者カードの受け取りですね。お名前伺ってよろしいでしょうか?」

「はい、鴻巣 はるとです。」



「ではこちらダンジョン採集者証明書とダンジョン採集者カードとなっております。」


手続きを済ませ書類に名前やらなにやらを記入すると目的のものがもらえた。が事前に仕入れていた知識と少し違う。


「えっと、もらえるのって免許証みたいなの一枚じゃなかったでしたっけ?」


「はい。元々はそうだったのですが、ダンジョン採集者カードは他の身分証明書と違い、ダンジョンに行く際に持って行って頂くことになりました。その為、なくしてしまうことなども考慮し、どこでも素早く再発行を行うために採集者証明書を発行いたしております。」


その後も話しを聞けばこのダンジョン採集者カード、ダンジョン内でも常に見えるように持っていなくてはならないらしい。

ダンジョン内での身分証という訳だ。


そういえば、このやり取りの間も誰も来てないんだけど!

えっ、俺だけ!初日にここで採集者カード受け取るの。


あんま人気ないのかなー?採集者。


やっぱあれかなー?研修受けるのとか7日でもめんどうだよなー。


同期がいないことに少し物寂しさを感じつつギルドを出る。ここからダンジョンに入ってもいいのだが、やはり最初は庭のダンジョンに入りたいというものだ。



そのため、おれはまたチャリに乗り今度は市役所に向かう。

庭のダンジョンJDN10838の鉄扉についた鍵を開けるシリアルコードを教えてもらいに行かなくてはならない。

これぐらい電話でいいのに、と言いたいがままならないものである。












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