入院生活五日目
入院生活五日目の朝。
いつもの検査で熱はちょっと下がったのか、昨日よりは楽になったと思う。
だけど朝の点滴をしつつ朝はポケポケと過ごしていると、斜向かいの方が検査に異常なく、無事に退院許可が降りてそそくさ荷物を纏めていた。
私が入院した当初は私を含め四人だったのが、翌日には二人退院し、日帰り手術の方や一泊二日の方もいて、皆早々と退院していったので大部屋には朝の時点で三人。
今日は一人日帰り手術の人がいるけれど夕方には帰っちゃうので実質一人よ。
退院準備が終わり、寝ていた私の所に挨拶しにきてくれて帰っていきました。
私はいつものようにお昼を食べ、ゆっくり過ごしていると昼からの検査で取り敢えず微熱だけど昼間の点滴終わった後にようやく開放された!
どっちみち液が漏れてるのか腫れてきてたし、点滴抜いたあとに注射器で何か液流すんだけど、それが痛くて思わず声に出すと「すぐに抜こう!」ってなって針を抜いてくれました。
全て外すと、私の腕は中々腫れ上がっていた。
それにめっちゃ痒いし乾燥がやばい。
何はともあれ右手の開放感に爽快!
それから自由を満喫しつつ、ここの温かい麦茶が美味しくて何度も入れに行き、それなりに動くのもスムーズになってきて、動く事に対して苦しさが少なくなっていた。
一日経つごとに痛みもマシに、体は動くようになり、それと同時に喉は段々と酷くなっていく。
横になると咳が出るので辛く痛くて、それもあってお茶の飲む回数も増える。
自販機にあった桃の〇然水が美味しくて、普段は飲む事ないのに、はまってしまって結構買ってしまった。
夜の検査でまさかの熱が37.6度に逆戻り。
看護師さんとまたか⋯⋯と同じ表情。
「反対側で測ってみよう!」
というわけで測り直し。
まぁ結果が変わることないよね。
「取り敢えず、先生に確認するからちょっとまっててね」
それからしばらく一人でベッドに横たわりポケポケしてたら先生がいらっしゃった。
「また熱上がったんやな」
「上がっちゃいました」
そういうと、東医師は私のパジャマのボタン一個外して手で熱を測るように当てる。
医師の手が冷たくて気持ちいい。
「ちょっと高いな。お腹見せてよ」
ボタンを留めてくれて次はお腹の傷の確認。
「お腹はきれいやな。取り敢えず血液は異常なかったけど、様子見ながら点滴は続けようか」
「分かりました。ありがとうございます」
これは⋯⋯まさかの逆戻りかな?
しばらく待っていたら、点滴入れるのが決定し、結局この夜から点滴再開。
開放時間、たったの数時間で終了。
そしてハプニング!
右腕に取り敢えず様子見で一本だけなので単体の針で打ってもらったんだけど、針刺したあと「流すね」と言って流した瞬間、血管にはいってなくてもう激痛!
「痛い!!」
「えっ!? あっもう腫れてる! ごめんね、すぐ抜くわ」
そう言ってまず点滴を止めてから貼ってしまったテープを剥がし一刻も早く抜いて欲しかったから私も率先してテープ剥がしてようやく貼り抜いてもらってホッとするも痛くて痛くて右腕をぎゅっと掴む。
「ごめんね。新しいの準備してきますね」
そういってナースステーションへ。
すぐに戻っまで来るかと思ったけど中々戻ってこない。
きっとナースステーションで「次は(誰行く!?」とか言ってそう⋯⋯
想像つくんだよね、私の血管細いから。
誰でもいいけど取り敢えず痛いんだよ。
私の腕が針の刺し傷だらけになっていく。
そうしてしばらく待っていたらようやく看護師さんが来てくれた。
「あかんかったん?」
「だめでしたね。右腕腫れちゃってます」
「ほんまやなぁ。左腕にしよか」
そう言って準備していき、私の腕の血管探し。
「ホンマに細いなぁ。華奢いわ⋯⋯あっ、ここいけそうやな、いけるか?」
そう言いながら探しだして、アルコール消毒して「刺すよ」と言い、プチっと刺されここまでは問題なし。
「ここまでは大丈夫?」
「大丈夫です」
「よし、じゃあちょっと入れてみよか」
そう言って先ずは注射器で流してもらうと、うん、痛くない!
「痛い?」
「全然大丈夫です」
「じゃあ、点滴流すね」
「お願いします」
「⋯⋯痛くない?」
「大丈夫ですよ」
「良し!」
本気の「良し!」が出た(笑)。
やってやったぜ! くらいの勢いが面白い。
「また終わったら教えてくださいね」
「はい、ありがとうございます」
「あっ、電気つけとく?」
「つけといてもいけますよ」
「オッケー」
「ありがとうございます」
はぁ、疲れた。
点滴だけでこんなにつかれるなんてね。
少し立つと、違う男の看護師さんが「電気消しますねー」って行ってパチっと消していき、あっさり消されてしまったけど……まぁいいけどさ。
点滴見づらいやん。
そう思いながらうとうとしながら点滴終わるのを待ち、ナースコールで呼ぶと、点滴入れてくれた看護師さんが「あれ、電気消されてる」って言って入ってきた。
「さっき男の看護師さんがさっと消されていきましたよ」
「そっか。まぁいいけど」
そう言って点滴を外して腕開放。
「お疲れ様。おやすみなさい」
「ありがとうございます。おやすみなさい」
そう挨拶をして私は初めて大部屋に一人ぼっちの個室状態の夜を過ごした。
夜のトイレの周囲の気遣いをしなくてよかったので私は悠々自適な夜を過ごせて良かったと思う。
なんせトイレの回数が多いからね。
それに咳も出ちゃうから余計にかな。
気遣うことのいらない生活快適です。
ご覧頂きありがとうございます。
入院生活五日目を更新していたと思ったら未だで、前後してしまいすみませんm(__)m