リスクが怖い
生理が終わり、予約した日時に二回目の診察へ病院を訪れた。
今日はお昼から血液検査とMRI検査を受ける為に朝六時から絶食し、受付が終わったので先ずは血液検査の為にそちらへ向かった。
昼間という事もあり、それなりに待っている人がいてたので受付表を提出し順番を待つ。
呼ばれたら検査室へと入り採血をするのだけれど、採決にいい思い出が無い為にあまり好きじゃない。
好きな人は少ないと思うけどね。
取り敢えず、採血をする看護師さんの質問に答えて早速採決へ。
「血管細いね」
これもいつも言われる事。
そしてぎゅっと絞めても中々血管が浮き出てこない厄介な腕。
さて、今回は何回目で採ってくれるかなぁと見ていたら、一度で採ってくれたので一安心。
痛いけどね。
採血が終わったらMRIへ。
今の時点で院内の変な暑さに頭痛がしてきた。
ご飯食べてないからかもしれない。
水分は取ってるけどね。
薬を持ってないないので、とりあえず我慢。
呼ばれるまで半時間ほど待ったかな、呼ばれたので初めてのMRIへ。
メイクは駄目だって書いてたけど、日焼け止めは塗っておきたくて検査室の人に聞いたら大丈夫だったので、そのまま服を着替えて部屋へと入る。
台に寝たらがっしりと固定されていざ検査へ。
煩いと聞いていたけど、検査中は本当に煩かった。
ヘッドフォンを付けているのにかなり煩い。
それでも最近寝不足もあり、煩い中でも寝れる私ってすごいと思う。
検査が終わって案の定頭痛は酷くなったけどね。
MRI中に寝る私も悪い。
服を着替えて婦人科の待合に戻る。
チョコを食べながら待つ事一時間程。
呼ばれたので診察室へ入ると医師と前にもいた看護師さんが一人いらっしゃった。
医師は相変わらず話しかけにくい雰囲気で話しかけられるのを待つ事暫く。
医師の話ではがんではないとの事で一安心した。
そして筋腫だけど、出来ている場所があまり良くないらしく治療としては薬物療法か子宮全摘出か筋腫核手術の内どれか。
薬物療法は副作用がきつく、半年間薬を飲み、半年間の休みを得てまた飲み始める。
ただ、飲むのを止めたら筋腫は大きくなるのと他にも支障があり、医師的にはあまりお勧めしないとの事。
子宮全摘出はその名の通り、子宮を丸々取ってしまう。
そうすると当たり前だが子供は産めなくなる。
最後は子宮核手術。
これは子宮を残し筋腫だけを取り除く手術で、これは生理がある限り子宮筋腫は出来るし大きくなるので数年後にはまた切らなければならない。
それだけではなく、子宮を何箇所か切るので、この先子供を産むとなった時、通常よりもリスクはかなり上がるとの事。
何故ならば、子宮を切っているので、お腹の中で子供が大きく生長するに連れて子宮が大きくなる。
そうなれば、子宮を切っている所が伸びるので、やはり脆くなるというか⋯⋯言ってしまえば子宮破裂のリスクが人よりもかなりあるので、そうなれば母体の命か子供の命かの選択に迫られる。
どれを選ぶにしても何かしらのリスクはある。
「今日は一人で来たの?」
「一人です」
「次来るときは一緒に親を連れてきてください。病気の説明をしますので」
この年になって親を連れてくるって⋯⋯と思わなくもないけれど、手術をするのに説明が必要なのと、子宮の事だから結構色々と言う親がいるみたい。
とにかく次回は親を連れてくることになり、今日の診察は終わった。
今日の診察で思ったことは、癌でなくでよかったこと。
だけど、子宮を切る怖さが襲ってきた。
今の所命に関わることではないとはいえ、一応女の身なので子宮が失くなるのは考えられないし、いくら生理がきつくて毎月しんどいといえど、それとこれとは別の話。
男性には分からないこと。
同じ女性でも全員が全員同じ意見ではないけどね。
それはさておき、次回診察の一週間ほど前。
とうとう仕事場の人がコロナに罹ってしまい、私達は消毒を今まで以上に徹底した。
それから四日後の金曜日、私は仕事の日だったので出勤していたのだけれど、夕方位から喉の調子が悪くなってきて声が出にくくなったいったが、翌日の土曜日は忙しいのでその趣味レーションを同僚としていた。
「明日忙しいからまさかのまさかでコロナとかやめてよー」
「喉痛いだけやからどうかなぁ。それに接触してないし、違うんじゃない?」
とか軽く話をしていた。
だが、その彼女が帰ってから私一人で仕事場に残って締め作業をし、さて帰ろうと外に出た時にはまさかの土砂降りで傘も持っておらず、止みそうになかったので駐車場まで走っていったけれど、まぁびしょ濡れになるよね。
九月だけど寒いなぁと思いつつ、早く帰ってお風呂に入ろう、そして早く寝ようと急いで帰宅。
お風呂に入り暫くすると、段々と寒気がしてきて、嫌な予感をしつつ体温測ると37度5分の熱が出てしまった。
雨に濡れたから風邪でも引いたか、この様な時期なのでコロナなのか⋯⋯
今の時点で熱が出てしまったので、コロナ禍というのもあり、マネージャーに連絡して熱が出てしまったから明日午前中病院に行く旨を伝え、大事を取って休みにしてもらい、もしコロナだったら申し訳ないので仕事場で話をしていた同僚にも連絡し、事情を説明してすみませんと謝罪した。
(コロナだったら嫌だなぁ……)
心の中はこの言葉だけ。
取り敢えず早く寝てしまおうとこの日は早々にベッドに入り就寝した。
翌日クリニックに連絡すると、発熱外来なので12時に来て下さい、駐車場に着いたら連絡下さいと言われたので時間通りに病院に着き、電話連絡する。
駐車場待機で車のカラーとナンバーを伝えて車内待機。
この日熱は38度を超えていて、兎に角頭痛と顔面痛が酷くて、待っている間にこてんと横になっていたら窓をこんこんされたので起き上がると先ず看護師さんが来て検温と病状説明と抗原検査をする説明をされ、もう一度待機。
その後に先生が車まで来たので窓を開ける。
「ちょっと喉見せてよ」
そういって私は口を開ける。
「んー、喉は腫れてないからコロナ臭いな」
と喉を診ただけでコロナ決定⁉
その後抗原検査をするんだけど、鼻の奥まで入れるのでくしゃみを我慢と鼻をぎゅっとしない事を言われていざ検査へ。
私は無表情を貫いてじっと前を見据えていると、先生に「我慢強いなぁ」って感心された。
いやいや、我慢してって言ったやん! ってツッコミみたいけどその余力はない。
「結果出るまでこのまま15分程待機してもらい、また説明に来ます」
とまたまた待機。
この時間が辛い。
エンジンかけっぱなしでエアコンガンガンにつけて待機中、うとうとしてたけどその内時間が経って先生が来たので結果を聞く。
「やはりコロナだったので、今日から十日間は自宅待機で、ご家族は五日間の待機して下さい。後、この用紙渡しておくので、保健所への連絡とこの用紙通りに登録してください。お薬が不足しているので、三回分のカロナールを出しておきます」
と説明を受けた。
やっぱりコロナだった。
最悪だ。
いつなってもおかしくない状況だったけど、コロナかぁとショックを受ける。
直ぐに母親に連絡してコロナだったから今の内に買い出しをお願いしておいた。
それから看護師さんが来てお支払い、調剤薬局の人が来てお薬の受け渡しをして自宅へ帰宅。
それからはお部屋で引き籠り生活の始まり。
職場への連絡を忘れずに、保健所の登録と厚生労働省のアプリの登録等を済ませて熱が辛いから取り敢えず一つ目の薬を飲んで横になった。
(コロナ辛い⋯⋯)
暫く固形物を飲むのが出来なくて、食欲もなく、温かい食べ物、飲み物は受け付けず、果物とゼリー、アイス、うどんのエンドレス。
食べれるものを食べるだけの生活の始まり。
週明けの月曜日、総合病院の予約があったので朝から電話して予約の変更を行った。
病院としては慣れてるのか「じゃあ次の予約は⋯⋯」と何ともない感じで次回予約を取って終了。
今年は病気になる年なのか、厄年終ったはずなのに⋯⋯とか思いつつ、日に二回来る保健所からのメッセージで検温をしてから厚生労働省の入力を行いながらお部屋でぼけーっと十日間を過ごした。
晴れて自宅療養から解放されたのは良いけれど、体力の低下と喉の痛み、味覚がちょっとだけおかしくなったけれど、重度の後遺症まではいかなかったから良かった。
ただ、療養明けてもうどん生活からは逃れられなかったけどね。
そして次の診察日がやってきて病院へ母と共に行き、約一カ月前にされた説明をもう一度受ける。
そして子宮温存の子宮筋腫核手術を受ける事に決まった。
医師に注意事項を沢山言われた。
子宮を数か所切るので子供を産むときのリスク、再発、小さい筋腫までは取れない事。
出来ている場所も悪いので、一応腹腔鏡下手術だけれど、出血が酷かったらすぐに回復手術へ変更する事が伝えられた。
そして手術日まで決め、十一月の最終火曜日と決まり診察が終了。
次回は手術前検査をするので手術日の一カ月前に予約を取って帰宅した。
さて、此処からが問題。
良い年だけど、父親に子宮の手術する事を伝えるのって本当に嫌で嫌で仕方なかったけれど、手術するので一応報告。
これが私には苦痛だった。
余計な事は言わず、ただただ筋腫取る手術受けるよって事だけの事務報告。
報告が終わればちょっとは心が晴れたけどね。
初めての手術、想像つかないから怖い。
まさか自分が手術する事になるなんて思わなかったからね。
病気になるにしても、まだまだ先のことだと思っていたし、ましてや手術なんて!
まだまだ気の滅入る日々が続くけれど、手術が決まったので腹括るしかない。
ご覧頂きありがとうございます。
手術が決まった時は本当に嫌だった。
冷静に話は効くけど、内心は落ち込みました。
女性にとって子宮は大事なのです。