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入院生活八日目


 今朝も点滴から始まる。

 もう、日常と化してて点滴にも慣れてしまった。

 相変わらず夜はぐっすり寝れなくて、寝て起きての繰り返しだけど、必ず六時にはぱっと目覚める。


 点滴が終わり顔洗ってお肌を整えてひと休憩。

 お茶を入れに行き、戻ってきて朝のニュースを見ながら朝食を待ち、朝食が済んだ後、暫くしてから診察に呼ばれたので一階へ。

 今日はこの間よりも外来が多くて院内は混雑していた。

 そんな中、中待ちで少し待つと呼ばれたので診察室へ。



「先に腕のバーコードピッとさせてくださいね」



 そう言われたので先ずは診察台過ぎてモニター近くまで行き受付を済ます。それから準備して診察台へ座るんだけど、もうすんなりと座れるので人間の回復力って凄いなぁと感心してしまった。



「おはよう」

「おはようございます」



 そう先生と挨拶を交わすと、今日も触診から始まるから。



「力抜いて⋯⋯まだ入ってるで」



 もう何時もの会話。

 だってさ、力入っちゃうんだよ。

 許して。

 それが終われば超音波検査へ。



「熱は下がったか?」

「微熱ですね」

「朝何度やったん?」

「36.7」

「熱下がってるやん」

「平熱もっと低いから⋯⋯」



 そんなやり取りの後に医師から質問された。


 

「これから若い子が治療を受けるに当たって何か言いたいことはない? アドバイスとか思うこととか」

「えっ、とそうですね⋯⋯」

「何でもいいで」



 言える事といえば⋯⋯



「我慢せずに言いたい事言ったほうがいい? かなと」

「何我慢してたん?」

「痛みとか、もうちょっと早く言えばよかったかなぁとか、その他にも忙しい看護師さん呼ぶのが気が引けるって言うか、言われたことしか呼ばなかったから⋯⋯」

「我慢してたんですね」


 

 と看護師さん。



「鎮痛剤出してくれたやろ?」

「あまりに痛かった時だけ、計二回入れてもらいました」



 私は心の中で、あれって疑問に思ったが医師には言わなかったんだけど⋯⋯看護師さんが東医師は鎮痛剤を使いたがらないって言ってたって。



「なるほどね。よし、お腹見せてよ」

「はい」



 そこで消毒とテープ貼ってもらって終了。



「明日退院予定やったかな。もう会えないと思います。朝の血液検査見て連絡するけど、多分僕行けないんで手術室で確認し、もし異常があれば夜まで待って貰うからよ。そうなったら退院が延びますので、そのつもりでいてください」

「はい、分かりました。ありがとうございます」



 医師にそうお礼を伝え着替えて戻ろうとしたら奥から森先生の話し声語聞こえてきた。


 

「あれ? もう終わったん?」

「終わりましたよ」

「お臍の抜糸は?」



 その様な事を話ししていたが、東医師から何も無かったし、着替えて普通に診察室を後にした。

 病室に戻る前、入院時に出しとかないといけなかった【高額医療費制度】の申請書を受付で出してから病室に戻りシャワーどうぞと言われたのお昼前にシャワーを浴びに行ってさっぱり。

 昼食を食べてお片付けをしていると、今日は入院する方が二人増えた。

 どちらの方も私より年齢が上で片方の方は独り言が大きい。

 両方共に明日が手術なので、私のときと同じようなやり取りがあり、その中で「爪長いな」って看護師さんが言い「これでも短めにしてきたのに」って患者さんが話ししてて、「お隣さんの見に行こう」って看護師さんが私のとこに確認に来た。



「ちょっと爪見せて」

「私の短いですよ」

「やんなぁ」



 確認後また戻っていっていき「もうちょっと短くならんかなぁ」とか「いや、これ以上短くしたらもの取れやん!」とか言ってるし⋯⋯

 取り敢えずお隣さんに見せに行こかぁってマスクしてそっちに行くと、お隣さんと挨拶をして爪を見せる。



「こんなに短くできへんわ」

「私は仕事柄爪長くできないから」

「ここまではいかなくてももうちょっと短いほうがいいと思うわ」



 そう三人で話す。

 話が終わると私は自分のベッドに戻る。

 あちらは盛り上がってるけどね。

 何か年齢の話になってるし。



「お隣さんは何歳?」

「私ですか? んーぎり○十代です」

「私が一番年上かー」



 だって。

 賑やかだなぁ。

 まぁ私は私でまったりのんびりするけどね。

 そしてお昼の検査に。

 点滴はないけど針はまだ指しといてって言われたからそのままだけど、熱はなく血圧と脈拍を測り私はゆっくりと過ごす。

 看護師さんが来て「先生がもう外していいって」って許可が降りたのでようやく本当に開放される!

 私の腕から針がなくなり開放感に包まれる。

 ただ、両腕は痛々しく痣だらけなってるけどね。

 そして看護師さんから「年いったらもっとささらんくなるで」って「腕に刺さらなかったら麻酔して首に入れるんよ」そんな怖いことを聞き、なりそうな気がする!

 嫌なこと聞いたわ。


 それからは手術の説明終わったのかちょっと静かになったけど、お隣さんから「コーヒー飲みませんか?」と、お向かいさんがお断りしてたので、私まで断ったらあれかと思い、いただくことに。



「入院長いんですか?」

「私先週の月曜日からなので、明日の検査結果次第で明日退院です」

「そうなんや! 何で入院してるの?」

「筋腫で入院したんです」

「私も! もうこの年齢やし全部取るんやけど、開腹でした?」

「私は腹腔鏡下でいけました」

「良かったね。私開腹しか無理って言われて⋯⋯ここまで来たらもう何でも来いやけど」




 何とも豪快な人です。

 見た目で判断して悪いけど、見た目も豪快な感じなのよね。

 だけど、嫌な感じではないのでいいけど、スマホはマナーモードにしてほしい⋯⋯


 夜中もずっと音出てたし、お向かいさんいてるから嫌な空気にさせるのもなー、看護師さんも注意しないし私が言うことじゃないから黙ってたけど。


 それはさておき、お向かいさんはTV問題があったみたいで、持ってきたイヤホンで聞けない! ってなって専門家の人ご来てたけど、口での説明が上手く伝わってないのか、私のイヤホンを見本に持っていったら、納得されて「売店に買いに行ってきます!」って買いに行かれた。


 今日は一人じゃないから色々あったけれど、無事一日終了。

 入院最後の夜(予定)が終わりました。


 

 

ご覧頂きありがとうございます。


マナーを守るのは大事だよ、って声を大にして言いたかった入院生活八日目でした。

病院内でスマホの音出しは駄目だよ。

他の患者さんに迷惑だからね。

個室じゃないんだからね。

入院生活で気になったのは患者さんのマナーの悪さで、全てがスマホ絡み。

困ったものです。





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