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16話-10
アリセウスはデイベルムの斜め上でレーザーを纏わないままブレードを取り出した
『………』
アリセウスを纏う光がさらに強みを増す
…その光はアルセの心だった
…アルセの哀しみと怒り
それをシステム『ALICE』が光へと変換していた
…やがてその光が青だけになった
…その時、アルセは知った…全てを…
そして…自分もまた…
「…アルセ…?」
『っ………
うぉおおおッ!』
レーザーブレードに光が集まる
青い光だ
アルセの心が…哀しみが
ブレードに蓄積される
そして巨大な光の剣となり
アリセウスは降下して行く
そして、デイベルムを真っ二つに叩き斬った
…叩き斬るその刹那
ルグアット=デイライトはアリセウスに敬礼した
光が上がった
そしてその光に包まれるように戦艦デイベルムは消え去った
対象的にPSアリセウスは纏っていた光を失い
沈黙した様に宇宙の海を漂っていた
……アルセは知った
最後の…その瞬間に
彼らもまた…被害者であると
…自分は何のために戦ったのだろうか…
…誰一人…まともに守れず
力を持っていたと言うのに
自分は……
本当に倒すべき者を倒せずに…
やがて憎しみと哀しみだけが連鎖し…
この宇宙を飲み込むだろう…
彼は泣いた
声を上げずに
そして、こう言った
『……すまない、アリス…俺はもう…
………君の元へ………アリス………』
最終話 虚無の宇宙のアリス




