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13話-8
「…兄ちゃん…有青…」
公園の入口の方向から歩いて来た
『え…愛璃雛?』
「…ごめん、つけてきてた…
…私…兄ちゃんの妹じゃ…なかったんだね…」
『…そんな、事は…関係無いよ
君は…俺の家族だ…
この娘も君も…』
「…泣かないでなんて言わないよ
有青…」
『…う…俺は…』
涙が止まらない
「…私は…本当の妹じゃなかったけど
…それでも……有青の事…好き…だから
…だから」
-ギュッ-
『アリス…?』
愛璃雛は俺の頭を抱きしめ
頭にあごを置くようにして
頭を撫でた
「…だから…泣いてもいいの、有青」
『…お、俺は…
……有栖を守れなかった…愛していたはずなのにッ…
なのに、俺は……
忘れてしまう…
この娘の事を…
どんなに好きでも愛していても…
忘れてしまうんだ…
この娘だけじゃない…君も…』
「わかった…わかったから…有青…」
…そう…俺は忘れる
何もかも
…誰かを守ってるようで
…有栖だけじゃない…愛璃雛だって…
ホントは何も守れていなかったんだ
…この奇妙な縁で繋がっていた…
二人のアリスを…
第13話 鏡あわせのアリス




