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13話-7
「…流石に限界みたいね
…ねぇ、兄さん…最後にお願いしていいかな?」
『…何だ?』
「…私を…殺して…」
『で、出来ない…俺には…出来ないよ!』
「……最期を迎えるなら、せめて貴方の手にかかって死にたかった…
…でも、それは無理…みたいね
……優しいからね…兄さんは…」
『…違う…俺は…優しくなんてない…
…俺は…君よりも沢山、人を殺した…
命を奪った……
俺は……俺の…自己満足で…それが出来ない…んだ…』
「…それが…兄さんの優しさだと、私は思う……」
『………』
「……だから…
…私なんかと関わっちゃいけない…んです
…さようなら、有青君」
『!!
アリスッ!!
…アリス…
…アリスぅうううッ!!』
少女は…最期の最期に
"有栖"として死んで行った……
『……くっ…』
俺の頬が濡れるのを感じた
…俺は俺が泣いている事を知った
声を殺して泣いていたんだ
………
身体の様子がおかしい…俺も…時間が無いらしい……
(…ん?……俺…?)




