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13話-6
「ええ…そう
…貴方が…私の近くに居たから
…物理的な距離じゃなく…心の…ね」
『……君は……ずっと…一人で居たのか…?
何で…何で教えてくれなかったんだ…?
それなら……』
「……だって、そんな事したら…本当に殺しちゃうもの…」
『え……?』
「…結果的に耐え切れず…行動に移してしまったけれど…
もし、そんな事になって私と兄さんの関係が深くなったら
…来るべき日がもっと早く来ていた…それだけ…」
『…それでも…それでも…俺は……君を守りたかった
…俺は…兄貴なのに…
…今からでも…遅くは…!』
「…ううん…駄目…遅すぎる
…だって…私は…」
『!!
アリスッ!』
純白の少女は力無く倒れた
俺はそれを庇うように抱き寄せた
「…私も貴方と同じ…
後遺症が身体を蝕む
…まぁ、私は障害ではなく能力…だったけどね」
『……能力…?
…まさか、髪が金色に変わったり、身体能力が上がるのは…』
「…あのバイオハザードの後遺症
……突然変異みたいなもの…
自分の寿命を縮める代償にオーバーブーストして身体能力を限界…あるいはそれ以上まで引き出す…ゴブッ」
『アリス!!』
少女の口元に朱い血のルージュが引かれた




