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1話-3
-アルセ視点-
-D地区、学校、2-B教室-
教室に入ると黒髪の飾りっけの無い
俺達の歳にしては珍しい同級生の男子が話しかけてきた
「あ、おはよう二人共」
『おう、おはよう』
「おはよう、ルイ君」
こいつはルイ=タヅミ-辰御 ルイ-
アリスの隣の席の同級生だ
三年に姉が居るらしく
その姉と働いてるもう一人の姉の三人暮らしらしい
俺達と違って親が居るはずなのに別々に暮らしているって言うのは
俺にはよくわからない
-アリス視点-
「おはよう、アルセ君」
『おう、おはよう』
「アルセ君、おはよう!」
『ん、おはようさん』
「アルセ君、調子はどう」
『うん?
バッチリだ』
…兄はモテる
しかしながら
兄はそれに無自覚だ
…その明るくオープンな性格と…
妹の私から見てもカッコイイルックスでモテる
「アルセ君、これあげる!」
『ん?
クッキー?』
「き、昨日作ったの…よかったら食べて」
『おう、ありがとさん
アリスと後で食べるよ』
「え!?
あ、あ…あー……う、うん…」
しかし、超がつく鈍感君だ