第50話 修行の区切り
勇者編いくつか書き足そうと思ったけど何も思いつかなかったー!!
てわけですぐに主人公戻ってきました...
俺とサニアの訓練が始まってから早いことにもう一年以上経っていた。
ずっと訓練だけをしていても意味がないからと10日に一度ほどのペースで城下の魔物の巣窟へ降り、実戦をする。
そのおかげもあってか俺はすでに持っているスキルの成長や新たなスキルの獲得ができた。そしてサニアも訓練を始めてから2ヶ月ほどで超越し、メキメキと力を上げていた。
さらにサニアは超越したことで新たなスキルを獲得したし、持っていたスキルも上位スキルへと進化していた。
名前:サニア・バードレイ
種族:狐獣人
Lv:346
ステータス:軀力35312
咒力32621
剛撃36215
堅禦32080
閃煌38621
賢智32541
スキル:変幻碧尾Lv.- 限世帰Lv.- 極氷魔法Lv.6 閃爪Lv.9 瞬動Lv.9 闘聖術Lv.10 採掘Lv.3 狙撃Lv.2 環境順応Lv.4 猛毒耐性Lv.5 特麻痺耐性Lv.4 昏睡耐性Lv.1 硬化耐性Lv.2 遮断耐性Lv.9 神気耐性Lv.9 畏怖耐性Lv.1 状態異常耐性Lv.4 覇轟Lv.6 崩天Lv.4 覇墜Lv.7 崩撃Lv.4 断脚Lv.8 剛力Lv.6 天眼Lv.6 軀力特自動回復Lv.5
纏咒Lv.3
称号:尾格者 限界突破者 傲慢の臣下 超越者 限帰者 闘の寵愛
ここ1年で飛躍的に成長したサニアは、実は体にも変化が起きている。サニアの尻尾が7本まで生えたのだ。
どうやらやっぱり50レベルごとに一本生えてくるようで、50の節目に生えてくるところを何度か見させてもらった。
...なんというか、良かったぞ?...こう、生えてくる時にも感覚があるらしく、いつもと違ったえもいわれぬ喘ぎ声を出すのだ...。それはそれは色っぽかったよ!
おっと話が逸れたな。
コホン!...この尻尾だが、サニアが言うにはなんとなくあと2本で揃うような気がするらしい。この辺も俺の想像通りだな。
そして今のところはまだ実感はないようだが、9本揃えば全能力が跳ね上がるようだ。これはこの7本目が生えた時に改めて俺がサニアを鑑定した時に、スキルに新たに表記が加わっていた。
そして、サニアのスキルについてだが、イドニスさんの訓練のおかげで“闘聖術”はマックスになり、武技も全て習得した。
そして、なによりも気になるのが超越した時に獲得したスキル“限世帰”だろう。やはり超越した特典ともいうかのようなユニークスキルは俺含めどれもぶっ壊れた能力だ。
サニアのスキルは一度だけ命を落としても無かったことにするというものだ。俺の持つ“身代わり”の完全上位互換だな。
そういや俺が超越した時に獲得したスキルの説明をしていなかったな。
俺が獲得した“異憶復元”だが、これは簡単に言うと絆をつないだ者のスキルを俺の中で復元、要するに獲得できるというものだ。
だからあの時ミアのスキルが俺の中に復元されたのだろう。
しかし、スキルは魂に刻まれる。
そのため安易に復元するとその人の魂からスキルが失われ、傷つけてしまう。そういったこともあって修行中試すことが出来なかったのだ。
まぁいい、俺のことは置いておこう。
サニアについてだが、あとは何気に耐性スキルを全て獲得したことだな。
サニアはキノのことをずっと覚えていられないことをとても気に病んでいたようで、スキルを覚えやすい特性を活かして、ちゃんと覚えていられるようになりたいと俺に頼んできた。
その時は危険すぎるから止めたのだが、サニアの気持ちは固かった。
なので最初はそうそう体に害を与えないものから始めて後から毒や麻痺の耐性を獲得していったのだが、もう見ているこっちがハラハラした。
そうした苦難を乗り越え、俺と同じ“状態異常耐性”を獲得できるまでに至ったのだ。
「今日はどこまで行くの...?」
「今日もあの洞窟だな。前回はヤバそうな気配を感じたから行くのを途中でやめたけど、俺たちも多少は強くなったし、今回はキノを連れてきたからな。一応作戦も考えてある」
「せっかくカイトとのデートだと思ったのに〜」
「ごめんな、キノ。あいつはキノの力も借りないと多分倒せない」
「まぁカイトがキノを頼ってくれるからいいけどね!」
今俺たちがどこにいるかというと、カイニスの城の裏にある山にいる。
もともと修行中も定期的に裏山へ来ては、実際に魔物と戦って実戦感覚を失わないようにしてきた。その過程で俺は新しいスキルを獲得していたのだ。
そして一年前は知らなかったのだが、カイニスは城に住んでいるだけではなく、統治をしていたのだ。彼は一魔国の王だったというわけだ。
そして、魔族というだけあって彼の国にも人間排斥派は存在するようで、未だに俺たちの存在は秘匿されている。
幸い城には彼の直属の部下しかおらず、しかも全員人間排斥派ではないので苦労することは無かった。
そんなこんなでこの裏山に来ていたのだが、半年ほど前に今から行く洞窟を見つけた。
最初はサニアと興味本位で入ってみたのだが、すぐに回れ右をした。奥からとんでもなく強い生物の気配を感じたからだ。
その時は俺は力の制御がまだ完璧では無かったし、サニアに至ってはほぼ超越したてで力の使い方をよくわかっていなかったので、深入りはしなかった。
「それにしても半年前って言っても、カイトがビビるってやばくない?」
「あぁ、やばい。正直今でも勝てるかどうかわからない。実際に姿を見たわけじゃないからどんなやつか分からないけど一筋縄で勝てる相手じゃないと思う」
「そんなにかぁ。でもカイトでそれならキノがいてもあんまり変わらないんじゃない?」
「いや、君の存在は大きい。敵から認識されないというのは大きなアドバンテージだ。だから今回の主戦力はキノ、君にかかってる。...でもキノが辛いなら無理にとは言わない。どうかな?」
するとキノは俺の前に回り込み、両手で俺の顔を包み込む。
「...そういうことなのね。どうりで言いづらそうにしてたわけだ。そんなに過保護にならなくても大丈夫よ!確かに生まれてから今までずっとだったから傷が癒えたわけではないけれど...それでもあなたたちがいるもの。誰に忘れられてもあなたたちはキノのことを忘れない。そう信じられるからキノはもう大丈夫!」
「...そっか。ごめん、変なこと聞いたね!うん、俺たちはキノを忘れない。ずっと一緒にいるから。それじゃあ奥に進もうか!」
今回は前回のリベンジという意味合いもあるが、主目的はカイニスからの依頼である。
カイニスは俺たちに訓練を始めて1年という区切りとしての力試しの意味もあってこの洞窟の奥にある宝玉を取ってこいと言われていた。
洞窟では俺が罠を警戒、サニアには後ろからの襲撃に注意してもらい、キノに灯りを持ってもらって進んでいった。
といっても洞窟は一本道で、自然にできたような形状をしているので実際はあまり警戒はしていない。
だが、やはり魔物は出てくるようだ。
名前:チェンジバット
種族:変蝙蝠
Lv:196
スキル:咆哮Lv.4 鄂壊Lv.6 暗黒魔法Lv.5 入替Lv.9
この洞窟にはチェンジバットという蝙蝠の魔物だけが出てくる。だが、こいつを侮るわけにはいかない。
レベルはもちろんだが、注目すべきは“入替”スキル。
まだこいつしか持っているところを見たことはないが、このスキルは“入替”スキルのレベルと好きなスキルのレベルを使った魔力に応じた時間入れ替えるという単純なスキルなのだが、これがまた厄介なのだ。
それは“鑑定”では何と入れ替えたのかわからないということ。
「それに蝙蝠ということもあって数が多い。気をつけろよ」
「うん...」
「はーい!」
俺たちは“入替”に気をつけながら、各々向かってきたチェンジバットを倒していく。
それから灯りがなければ周りが全く見えないところまで来たあたりで、この場所に似つかない扉を見つけた。
「ここだな。この奥にずっと俺たちに向けて放たれている殺気の主がいる。気を引き締めてーー」
俺が言葉を言い終わる前に目の前の扉がひとりでにゆっくりと開き、奥から不気味さを湧き立てるような底冷えする声が響いた。
「ヌシら、オレのところに来たいのだろう?ならばその扉をくぐるがいい。だが、その先へ来ることは死と同義と思え」




