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黒隻の簒奪者  作者: ちよろ/ChiYoRo
第3章
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第42話 超獲スキル

「...なっ...!...貴様!ミアの!!ミアのスキルを何で持ってる!?!?」

「ク、フフ。少し驚きましたが、レベルは大したことなさそうですね。所詮、不意打ちで倒せたのはナバスとナバスの部下くらいですか。ナバスもよく私を守りました。もう休んで良いですよ」

「ありがとう...ございます...」


 そう言ってナバスは力尽きた。間も無くナバスのスキルと経験値が俺に流れ込んでくる。最後の攻撃が俺だったからか、俺が殺した判定になっていた。


「答えろ!何でミアのスキルを持ってるんだ!」

「本来は喋る必要などないのですが...これも強者の余裕ということで、少し昔話をしてあげましょう。...私は幼い頃に親を亡くしました。それはある魔王のせいで、しかも殺した理由はくだらない理由だった。それが許せず、しかし、当時の私には彼に刃向かう力はありませんでした。だから私はここまで力を求め、強くなった。そうしてわかったのは他の魔王全てが敵だったということだけです。それは私も魔王となってからわかりました。だから私は父と母のために魔王を滅ぼす。だが、それでは私1人の力では足りなかった。そこで私は他者からスキルを奪う方法を見つけました。貴方のように雑多に奪うのではなく、選んで奪う。そのためにあのエルフの力が必要だっただけですよ」

「そんな理由でミアを殺したのか...?」

「貴方にとってはそんな理由でしょうが、私にとっては重要なのですよ。それにそもそもスキルというものは所持者の魂に刻まれています。剥がされればそれだけで魂の形が削られていく。削られれば何が起きると思います?...もちろん生半な痛みではすみませんねぇ。スキルとは増やすことはできますが、減らすことは出来ないんですよ」

「ふざけるな!わかっていてやってるならなおさらお前は許さない...。ミアを、人をなんだと思っていやがる!そもそもなぜ奴隷制など作る必要があった!なぜこんな宗教を作る必要があったんだ!」

「それは私が【傲慢】の魔王だからですよ。このスキル“傲慢”は敬われれば敬われるほど崇められれば崇められるほど力が増す。なら手っ取り早い方法を取るのは当たり前でしょう。そして、私の求めるスキルは亜人に発現しやすいことが分かりましたからね、効率的に私の近くに亜人が来るようにしたかっただけですよ。さぁ、お話はこれくらいにしましょう。貴方を殺さなければ私の計画が進行できない」


 そう言いながらリトレアは“星詠廻転”を発動した時に輝く黄金色の光でアイヤを包み、彼女を怪我する前に戻す。


 目の前の男が彼女のスキルを使っていることがあまりにも気持ち悪い。それはミアを守れなかった俺に当てつけているようにも感じて、ひどくイラついた。


「お前が!そのスキルを!使うなぁぁぁぁぁ!!」


 俺は怒りのままリトレアに向かって刀を振り下ろそうとしたその時、不意に俺の周りに赫い稲妻が疾った。


「うぐっっ!がぁぁぁぁ!!」


 それはなぜか俺の体の中へと入ってくる。同時に思わず膝をつき倒れ込んでしまうほどの頭痛がした。しかも一瞬だけではなく断続的に襲ってくる。


「クフフ。1人芸はやめて下さいよ。締まりませんね」


 そう言いながらどこから取り出したのか、主武装であろう先に刃のついた薙刀のような棒を取り出し、俺に近づいてくる。


 相変わらず俺は頭痛が止まらず、近づいてくるリトレアを見上げることしかできない。


 そうして俺のすぐ横まで来て、一息に首を落とそうと薙刀を振りかぶったその時、リトレアにも異変が起きた。


「な、何が...力が抜けていく!ぐ、が、あ、あ、ああああ!!」


 リトレアが叫び声をあげるのに反して、先ほどの頭痛はなんだったのかと思うほど痛みが引いていき、また俺の心はひどく静かになった。


 それは例えるなら痛む俺を誰かが優しく抱きしめてくれたような。まるで、そう『星』に守られているような感じがした。



 名前:日向 海斗

 種族:人間

 年齢:18

 Lv:563

 ステータス:軀力54692

  咒力56342

  剛撃54270

  堅禦55243

  閃煌55296

 スキル:

 《特》New第3の目Lv.- New魔法創造Lv.- New眷属創絆Lv.-New星詠廻転Lv.- &¥:@¥?道Lv.-

 《武》Up斧聖術Lv.10

 《魔》Up豪炎魔法Lv.10 Up極氷魔法Lv.10 Up大地魔法Lv.10 Up自然魔法Lv.10 Up神聖魔法Lv.10 暗黒魔法Lv.6→New混沌魔法Lv.- 付与魔法Lv.3→New賜与魔法Lv.10 New魅力魔法Lv.10

 《常》Up咒力特自動回復Lv.10 Up看破Lv.10 Up博識Lv.10 Up秘書Lv.10 突破Lv.4→New猛進Lv.6 New鼓舞Lv.10

 《能》Up全鑑定Lv.10 Up偽装Lv.10 New重突Lv.7 New磊落Lv.8 New剛断Lv.7 New柔盾Lv.9

 《補》採取Lv.8 伐採Lv.7 農業Lv.9 採掘Lv.6 解体Lv.8 運搬Lv.4


 称号:星を識る者


「ミアのスキルが俺に...なんでだ...?いや、そんなことはいい。ミア...ごめん、ごめんな、守れなくて。あぁ、でも短い間だったけど俺といてくれてありがとう。絶対、仇は打つからさ。見ててくれ」


 その時、幻聴かもしれないが、ミアの声で『頑張ってください!』と俺を応援する声が聞こえた気がした。


「なぜっ、なぜっ!なぜっ?!なぜ私からスキルが消えている!?」

「ミアが一時たりともお前のところにいるのは嫌だってよ。だから俺のところに帰ってきたんだ」

「ふざけるな!そんな都合のいいことがあってたまるか!」


 リトレアは胸を押さえ蹲りながら吠えている。そういえばさっきスキルは魂に刻まれると言っていたな。半端でない痛みがあるとも。


 俺がミアのスキルを獲得したから、リトレアから無くなって魂に傷がついたということか?


 いや、そんなことはどうでもいい。


 俺はミアのスキルを使って虚空から出現させた鎖でリトレアの四肢を縛り、腕を持ち上げた。そして、黄金色の光が俺を優しく包み込む。


「あがっ!や、やめろ!はな、せぇぇ!!」


 無理やり魂からスキルを剥がされるというのはそれほどまでの痛みを伴うのか、鎖を使って無理やり立たせるだけで呻き声をあげる。


「そうやって苦しむことが分かっていて、ミアにも同じことをしていたんだろう?当然の報いだ」


 俺はさらにミアのスキルで刀の一振りのみを極限まで強化するスキルを使う。どうやら頭で思い描いた使いたい技に近いスキルがこの星に記録されていると自動で判断して使ってくれるようだ。


「俺の仲間に手を出した事を悔いて死ね」


 俺は真一文字に首の位置を振り抜く。


 鎖によって身動きが取れないリトレアは足掻くも綺麗に首と持ち上げられた腕が切られ、赤い打ち上げ花火か勢いよく上がる。


 そして、その一振りはあまりに威力が高かったからか後ろの壁を切り裂き、さらにこの建物をも斬り裂き、とんでもない斬痕を残して空へと消えていった。









 ーーーーーーーーーーーーーーーー










 あの時、壁の向こうで何があったのか。


 しばらくの間ラミーたちを監視していた2人の【傲慢】の臣下は本当に監視だけしていたらしく、一切手を出して来なかったらしい。


 そうして壁を超えて放たれた俺の斬撃をラミーとライドはラミーの勘で、【傲慢】の臣下たちは壁から伝わる振動から察知し、間一髪で躱していた。


 しかし、自分たちの主がやられたことに相当気を取られていたらしく、その隙を縫ってライドが2人とも倒したのだという。


 それから俺たちと合流した2人は、俺たちがずっと無言であることに何があったのか聞きたがっていたが、まずはこの聖塔から脱出することを優先した。


 そして4人とも無言のまま近くの宿に入る。するとついに我慢できなくなったのか、ラミーが俺たちに何があったのかを聞いてきた。





「そんな...ことが...」

「もういい。嘆いてもミアは帰ってこない」

「ごめんなさい、主さま...。わたし気絶しちゃって...」

「いや、大丈夫だよ。大きな怪我が無くて良かった。ミアを失ってサニアまで居なくなったら俺は耐えられない...」


 俺はラミーたちに事の経緯を話した事でミアを失ったことを実感し寂しさと切なさに耐えきれなくなっていた。


 まるでそれを気遣ったかのようにライドは外へ出ると言って宿を出た。


 それをいいことに当の俺は、気づけばミアを失ったその心の隙間を埋めるように彼女たちを抱いていた。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 彼女達を抱く? サニアならまだわかるが、ラミーが抱かれるほど恋愛感情があるようには、これまでの文章で読み取れないのですが?
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