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黒隻の簒奪者  作者: ちよろ/ChiYoRo
第1章
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第3話 人の住む場所へ

 森の中を“鑑定”を使って目当ての魔物を探しながら進んでいると、ちょうどいい奴らが3体いた。


 名前:ミドルワイパー

 種族:中猿

 Lv.45

 スキル:器用Lv.5 集団行動Lv.4 槍術Lv.3 体臭遮断 Lv.8


 名前:ミドルワイパー

 種族:中猿

 Lv.42

 スキル:器用Lv.4 集団行動Lv.4 剣術Lv.2 体臭遮断Lv.7


 名前:ミドルワイパー

 種族:中猿

 Lv.43

 スキル:器用Lv.4 集団行動Lv.4 剣術Lv.3 体臭遮断Lv.7



「お!ようやく見つけた!お前らを探すのには苦労したぜ……」


 しかし、こいつらか、シャドウウルフを襲ったのは。他のスキルのレベルはそこまで高くないのに、匂いを遮断するスキルだけ突出して高い。

 だからこいつらに気づかなかったんだな。


 でも、視界に入ってしまえばもう怖くはない。まだこちらには気づいていないようなのでさくっとやってしまおう。


「いただきます」


 俺は1番レベルが高いやつの後ろから首を落とす。猿どもは突然現れた人間に戸惑っているようだ。


 その上、普段なら指示を出しているであろう猿が1番最初にやられてしまったため、どうすべきか分かっていないのかオロオロして目配せし合っている。


 俺は近くにいたレベルが1番低いやつの首に刀を刺し、そのまま刺さった猿の死体をもう一体に投げつける。


 それはさすがに躱されてしまったが、問題ない。一瞬でも俺から目をそらせば“隠密”を発動できる。


 そして、俺は猿が辺りを警戒している後ろから首を落とした。


『経験値を獲得しました。スキル:簒奪により取得経験値が半減します。Lv.43に上がりました。スキル:簒奪の効果により、スキル:器用 集団行動 槍術 剣術 体臭遮断を獲得しました』


 名前:日向 海斗

 種族:人間

 年齢:18

 Lv:43

 ステータス:体力694

  魔力723

  攻撃416

  防御409

  敏捷430

  知力512

 スキル:簒奪Lv.- 鑑定Lv.2 嗅覚Lv.8隠密Lv.9闇魔法Lv.8 噛み砕くLv.2 気配感知Lv.5 身代わりLv.3 統率Lv.4 器用Lv.6 集団行動Lv.5 槍術Lv.3 剣術Lv.3 体臭遮断Lv.9

 称号:簒奪者 強者食い


 念願の剣術スキルが手に入った!これで少しは刀の扱いがマシになるだろう。というかマシになってもらわなければ困る。刀は剣に含まれないとかはないよな?


 少し刀を振ってみると、今まではなかった刀が手に吸い付くような感じと、自分の腕の延長のような感じがする。

 それに以前よりも刀を動かしやすくなった気がする。おそらく剣術が適応されているだろう。


 そういえばこの刀を鑑定していなかったな。


 名前:黒刀

 Gr:伝説級

 全てを吸い込むような黒さを持つ刀。決して折れず曲がらず、刃こぼれすらしない。切るという概念とまではいかないがそれに近い能力を有する。



「はぁっ?!」


 何だこの武器は?!何が大して役に立たないだよ!めっちゃ強いじゃないか!!


 そりゃ素人が振っても首が落ちるわけだ。要するに切ろうと思えばほとんどのものを切れるという事だ。


 いや、もしかしたらこのレベルの武器はこの世界にありふれているのかもしれない。だが、この武器がなければ俺は死んでいた。


 それにこれは、共に死線をくぐり抜けた武器なので、それなりに愛着も湧いている。手放しはしないだろう。


 次はスキルの確認だな。


 スキル:器用 手で使うものであれば自分の腕の延長のように操ることが可能となる。


 なるほど。さっき刀が自分の腕の延長のように感じたのはこのスキルか。


 なら剣術は働いていないのか?


 いや、今まで使ってきた感覚より使いやすくなっているからおそらく働いているだろう。このスキルは武術系のスキルと相性がいいな。


 もしかするとこのスキルを持っているかどうかで結末が変わることもあるかもしれない。


 スキル:集団行動 このスキルを持っている3人〜5人で行動するとステータスが向上する。


 このスキルはパーティ全員が持っていれば有用だが、俺しか持っていない状況だと発動しないようだ。


 また、既に持っている“統率”などのスキルは、俺が持っていれば部下の力を向上させられるが、今のところどちらも仲間がいないので使い道がない。


 この先、俺とパーティを組むかもしれない人間がこのスキルを持っていれば活躍の場があるかもしれないが、この猿しか持ってなければ死にスキルとなってしまうな。



 スキル:槍術 およそ槍の形をした武器の扱いが上達する。Lvが上がる毎に上達度が上昇、扱える技が増える。


 スキル:剣術 およそ剣の形をした武器の扱いが上達する。Lvが上がる毎に上達度が上昇、扱える技が増える。


 これらはわざわざ説明せずとも分かるだろう。もう読んで字のごとくだ。


 スキル:体臭遮断 自分の体臭を遮断する。狼など匂いを辿るものから見つかりにくくなる。



 このスキルはシャドウウルフの時には分からなかったが、ここまで近寄ってはじめて分かった。


 どうやら完全に匂いがなくなる訳ではないようだ。だが、周囲にうっすらと匂いは残っているものの、近寄らないと分からないし、その匂いも普通より風に流されやすくなっているようだ。


 だから、気づいた時には逃げられていたりするのだろう。その上こいつらは器用と武術系を併せ持っていた。これは生きるためのスキル構成だったのだろう。



 とりあえず、最優先目標の“剣術”スキルは手に入れた。


 あと俺が欲しいスキルは、自動回復系のスキルだ。これに関しては見たことがないのであるかどうかは分からないが、探してみる価値はあるだろう。


 もしこれを獲得することが出来れば長期戦に対応できるようになるし、この傷も治りが早くなるかもしれない。


 それにまだ、自分の傷とステータスの体力の関係性が分からないのが怖いので、早めに取っておきたい。




 あれから2週間、森の中をさまよい魔物を倒し続けたが、目当てのスキルは見つからなかった。その代わりと言ってはなんだが、有用なスキルやLvが上がったスキル、またスキルの変化などが起こった。



 名前:日向 海斗

 種族:人間

 年齢:18

 Lv:59

 ステータス:体力863

  魔力941

  攻撃524

  防御509

  敏捷531

  知力603

 スキル:簒奪Lv.- 鑑定Lv.4 嗅覚Lv.10→New超嗅覚Lv.1 隠密Lv.10→New偽装Lv.1 闇魔法Lv.10→New暗黒魔法Lv.1 噛み砕くLv.2 気配感知Lv.7 身代わりLv.3 統率Lv.4 器用Lv.6 集団行動Lv.5 槍術Lv.3 剣術Lv.5 体臭遮断Lv.9 New火魔法Lv.3 New水魔法Lv.5 New風魔法Lv.5 New土魔法Lv.3 New樹魔法Lv.4 New弓術Lv.4 New幻惑Lv.4 New融体Lv.3 New遠視Lv.4 New鋼化Lv.5 New俊敏Lv.3 New火耐性Lv.2 New水耐性Lv.2 New風耐性Lv.1 New土耐性Lv.3 New樹耐性Lv.3 New光耐性Lv.2 New闇耐性Lv.2 New毒耐性Lv.3 New麻痺耐性Lv.5 New夜目Lv.3

 称号:簒奪者 強者食い


 と、こんな感じだ。いろいろつっこみたい所はあるかもしれないが、とりあえず置いておいてくれ。


 まず、スキルはどれもLv.10がMAXのようだ。MAXになると上位のスキルに進化する。



 スキル:超嗅覚 嗅ぎ分けられる効果範囲が広がる。また1度も嗅いだことがなくとも、類似するものを知っていれば嗅ぎ分けられる。


 スキル:偽装 姿を隠すことに加え、自分の望むように変えることができる。また、偽装出来るものは人物に限らない。


 スキル:暗黒魔法 闇よりも深い次元へと到達したものが使う魔法。術者によっては一生解くことのできない幻影を作ることも可能。



 などである。どれも進化前の効果を上昇させ、さらに新しい能力がついている。また、新たに取得したスキルは光魔法以外の魔法、弓を扱う弓術、それぞれ魔法を持っていた魔物が覚えていたスキルとなっている。




 スキル:幻惑 相手に幻を見せることが出来る。Lvによって成功確率が変動。


 このスキルは火魔法を持っていたウィル・オ・ウィスプが持っていた。


 レベルが低ければ使いにくそうな感じがするが、これは暗黒魔法や偽装と併用することが可能なのだ。



 これにより暗殺や不意打ちの失敗率が目に見えて減った。また、



 スキル:融体 自分の体を粘性の強い物体に変える。



 たったこれだけなのだが、敵にすると物理がほぼ効かなくなるため厄介である。


 しかし、人間はこのスキルを扱うことが出来ないようだ。湖にいたアシッドジェルというスライムの魔物しか持っていなかった。



 スキル:遠視 遠くのものをはっきりと見ることが出来る。



 単純でわかりやすく、使いやすい。また、新たに獲得した弓術とも相性が良さそうだ。これは風魔法を持っていたラドイーグルから頂いた。



 スキル:鋼化 鋼のような肉体となり、防御力が向上する。



 これは土魔法を持っていたクレイゴーレムから頂いたもので、パッシブスキルのため便利である。



 スキル:俊敏 羽のような足となり、敏捷力が向上する。



 これは樹魔法や弓術を持っていたフェイエルフというエルフもどきから頂いた。こちらもパッシブスキルである。あとは耐性系とどこからかずっとついてきていたフクロウを倒して得た夜目である。


 あとは、そろそろ町が近づいてきているのか、魔物のレベルが低くなってきている……気がする。


 やっぱりあそこは森の中でも結構な奥地だったのかもしれないな。


 それはそうと、そろそろ俺が求めているスキルに巡り会いたいんだけどなぁ……。



読んでいただきありがとうございます!


ステータスに関してですが、主人公の数値はあくまで目安です。


一応準拠はしていますが、絶対視はしてないです...。


よろしくおねがいします!

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― 新着の感想 ―
いや、もしかしたらこのレベルの武器はこの世界にありふれているのかもしれない。だが、この武器がなければ俺は死んでいた。 伝説級って書いてるじゃん ありふれてたら伝説級とは言わないんだよ
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