ガイコツ剣士は最悪か? Lv.-99
ひねくれ曲がった視点で書いていきます。生温かく見守りをお願いします。
運を転じて、生きます。 作:遥 一良
つくづく自分の人生を呪わない日々がない。
幼馴染が可愛すぎて超絶に萌える展開が進み、最後はきっちり結ばれる…なんてことはなく、確かに可愛すぎるが、性格が男過ぎて久々に会った時は、本当に男に転換していて俺の幼馴染が男に変わった件になっちまったとか、さらに言えば、俺はだれがどう見てもイケメンだが…高校までずっとクラスの腐女子にストークされて3年間を終えた…という事実は消えることがないわけで。
要するに最初から上手く行き過ぎてるような人生は全て運がよかっただけ、ということになる。ここで考えた選択肢はただ一つ…。
運の良さを転じて、最悪から始めれば最高にいい人生を歩むことが出来るんじゃないかと考えた。
というわけで、まずはチートすぎる元ニート君にコテンパンにやられて魔王の城に逃げ帰るガイコツ剣士にでもなってみた。
……当然だが、ただの骨野郎だ。一応、右手というか、かつて右手だった所には鋭すぎる鋭利な剣を持っている…ような感覚が残っている。他にも同じガイコツ剣士の仲間?がうじゃうじゃと近くに固まっているが、意志の疎通なんてない。
ただただ、チート君に向かって前進しているだけ。
容赦なく、詠唱要らずの炎系魔術で全身を焼かれてしまったわけだ。救いは、骨を焼かれても残る…というところ。魔王がガイコツ剣士の行く末を心配して、情けをかけてくれた。
「骨よ…今一度、人の皮を被り生の気を保って、生きよ」
なんて言うものだから、骨からまた人間にわざわざ転生させられた。
また人間か。さて、どうするか――