表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦闘員だって考える、だって人間だもの  作者: 流離流留
第5歩「同僚だって友人です、なかよしこよしが一番です」
33/39

『さぁ、指導の時間よ』



「じゃあ、移呂井先輩――――行きます!」


「さぁ、指導の時間よ」



 大きく息を吐き、地面をける。その瞬間、今までの俺どころか人間では考えられないほどの推進力が生まれた。まるで足の裏で爆発でも起こったようだ。

 だが、相手は戦闘慣れしている。俺のスピードに眉こそひそめたものの、全く慌てることなく鞭での防御を続行。むしろ、俺の突っ込んできた方向に鞭を集めてみせてさえした。



「花鞭法『向日葵』!」



 駆け寄る最中で握った拳を、移呂井に叩きこもうとするが、その拳は鞭で阻まれる。まるで鉄板でも殴ったかのような衝撃が走る、が、大丈夫だ。戦闘服により身体能力――――もちろん防御力もしかり――の強制パンプアップが働く俺には動きを止めるほどのダメージじゃない。



「はは、その程度の攻撃じゃ私の『向日葵』は崩せないよ!」



 拳を引き戻そうとしたが、生き物のように一気に肩までからみついてきた鞭がそれを許さない。舌打ちをして移呂井を鞭の繭ごと蹴り飛ばす。


 この鞭では、攻撃は防げても衝撃までは打ち消せない!


 俺に蹴り飛ばされて、やむなく右腕を開放した移呂井。だが、近接戦闘どころか殴り合いしかできない俺にとっては、中途半端な距離ほど不利なものはない。再び強化された脚力で強引に距離を取る。

 再び開始の時と同じ体勢を取り、激しいにらみ合いが続く。

 


 だが敢えて言おう、俺、脚滅茶苦茶震えてます!




「へぇ、羽賀也の奴。思ったより動けるなぁ」


「当たり前じゃ。なんたってワシの改造手術を受け取るからな」


「それは俺や惑伊ちゃんもでしょう。俺たちは、入団するときに自分が武器にしたいものを博士に告げて、博士がその武器を最も使いこなせる体に改造してくれたんですよ」


「うむ、そうじゃな」


「でもなんで、固有武器もなしに、改造手術を受けただけの羽賀屋はあそこまで惑伊ちゃん相手に戦えるんですか?」


「じゃから、改造手術は施してあるんじゃよ」

 



 ここで東雲が気がつく。

 改造手術、それはいわばチューニング。自らの選んだ固有武器を最も有効に最適に最強に使いこなせる体になるように調整する作業のことだ。

 それゆえ、東雲はあれだけ巨大で重量のある十字架で平然と肉弾戦をこなすことができ、移呂井は恐ろしいほどに長い鞭を自分の体の一部――いや、それ以上に扱うことができる。

 それは、他の誰にも真似できない技能。なぜなら、生体レベルで体に刻みこまれたものであるから。

 

 だとすると、固有武器を持たない羽賀屋は何に最適化されたのだろうか?





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ