母親への頼み
以前から小説を書くのは趣味だったのですが、このたびこうして人の目に触れさせてみることを決断いたしました。
自分の書いた小説が、どこかもわからぬ名前も知らぬ誰かを楽しませてくれたら幸いです。
感想・批評お待ちしております。
それでは、初投稿作品。
『戦闘員だって考える、だって人間だもの』
を、ごゆっくりお楽しみください。
――――もしもし、母さん? 俺だよ、俺。
――――いや、詐欺じゃないって。俺、俺、羽賀也だよ。
――――そうだよ! 東京で勝ち組になるんだ、っつて実家飛び出した息子だよ!
――――何だよその言い方! お前馬鹿にしてんだろ!
――――今は口のきき方とかそういう話じゃない! 俺は、用件があって電話してんだよ!
――――はぁ? 弱音じゃねーし、毎日絶好調だし。大学生活もウキウキウハウハだよ!
――――とりあえず、後ろで爆笑してる馬鹿妹を黙らせてくれ。受話器越しで呪い殺しそうだ。
――――いや、子機に変えたらいいだろ。それで場所変えてくれたらいいから。
――――なんで俺が大阪の実家の電話機の使い方把握してなくちゃいけねぇんだよ!
――――あー、留守電のボタンの横に青いのがあるだろ、それだよ。
――――いけた? そう、ならいいんだ。んで、頼みってのはな・・・、少し金送ってくれ。
――――わーっ! お母様、切らないで! 最後まで話を聞いて!
――――せびってない!俺の部屋の引出しから通帳と印鑑送ってほしいだけだから!
――――ちゃんと働いてるよ。誰が二―トだ。
――――職種・・・、なんつっていいか分かんないんだけどなぁ・・・。
――――えーと、自由業ってヤツの一種。だから心配しなくていから。割と毎日充実してる。
――――あと、ベッドの下の段ボールも送ってくれると助かる。中身は絶対に見るなよっ!
――――ホントに妹を黙らせろ!




