2/3
キジトラちゃんのゆううつ
キジトラねこは名前をたまといった。なぜかというと、鳴き声を聞くとあたいはなぜか「さよなら人類」を思い出すからだ。
♪——の笛の音響く —のはずれの ―のあと
翼を―した ——スが 夜空に ——— をかけている ——
もうところどころ思い出せなくなっているな、とあたいは思った。
歌がサビに入ったところで、たまが甘えた声を出しながら、あたいに懇願した。「おさんぽ行きたいにゃあ」
「おさんぽ行きたいの、そうかそうか」
あたいはたまの頭をなでなでしながら時計を見やる。
「まあ、余裕あるしいっか……」
というわけで、家の近くの公園を、あたいとたまは、歩くことになった。