昔話と私3
今回もアオイさん出番なしです。
お気に入り800超えました~!!
本当にありがとうございます。yukiはめちゃくちゃ喜んで・・・(>_<)
これからもよろしくお願いします。
あの人の家はたしか村はずれ・・・森の方向ね。
んで、ご両親(近い未来のお義父様・お義母様)はすでに亡くなられていて1人暮らしをしているはず・・・。特定の女性はいなくて、彼を慕う幼馴染とか親せきもいないはず。
私はこの2年間で調べた情報を思い出しながら彼の家を目指した。
もうドキドキして口から心臓が出るかと思ったほどに緊張して・・・。侯爵家との取引でもこんなに緊張しなかったのに。
私は記憶喪失の女の子。歳は16、名前はネフロン。これしか覚えていない。
気が付いたら近くの森にいて、たまたま家を見つけて声をかけた・・・設定。
あ~完ぺきすぎるわ、私の計画!!
ちょっと森を彷徨った感を出して疲労感を匂わせ一晩泊まる→翌日泣きつく→居座る→たぶん恋に落ちる☆→結婚!!
が理想の流れなんだけど・・・この辺はなるようになるでしょう。最終的に結婚出来ればいいもの。
でもソナウイ(神様)はそんなに甘くなかったみたい・・・
「あれっこんな村はずれに女の子が来るなんて珍しいね~。
う~ん?もしかして君ってネフロン嬢じゃない?なにかの下見ですか?」
はい!!目標人物登場☆しかも、名前とかばれてるし~これじゃあ記憶喪失設定まるで意味なし☆むしろ親元返される☆
まさかの展開に驚いてしまって・・・
私はつい言ってしまった。もちろん商売人の娘、不利になる情報は濁したけど・・・我ながらスゴイわ。
「あ、あの・・・(二年前に)市場で一目ぼれして・・・そ、それで貴方に会いたくて(もちろん結婚も☆)迷惑だとは分かってるんです(たぶん)。でも、貴方に会いたくて・・・両親にはきちんと話をしています(むしろ説得して家を出たのよ)。私を貴方の家に(一生)おいてくれませんか?」
「は?え?・・・へ?・・・ちょっと待って・・・取りあえず落ち着け俺。
ネフロン嬢が俺に一目ぼれ・・・で、家まできててる・・・ご両親も知ってる・・・どんな展開でこれ?」
混乱している彼には悪いけど、混乱している時ほどこちら(私)が有利に働く事はないのよね。ごめんなさいね。
「こんな展開ですわ。メ・ズ・サ☆私の事はネフロンと呼んで下さいな。
ちなみに16歳なのでもう大人の女性です。成人男性の家に泊まって何もないなんて考えていません。もちろん貴方を侮辱している訳ではありません。私がそれを知っていて、承知した上でこの事を申している事をお忘れなく。」
「へ?き、君は「「ネフロンです」」・・・ネフロンは俺のどこがそんなにいいんだい?貧乏だし、頭だって良くない。君ほど優秀で美人ならもっといい男がたくさんいただろうに・・・。実際君の活躍はよく耳にしていたし。しかも俺は25歳で、君と10歳近く離れている。16歳の女の子相・・・いや子供相手に何をしろと?」
やっぱりこの人しかいないわ。自分を卑下している所はマイナスポイントだけど後は完ぺき。私の実家の事には触れずに私の事しか言わなかった。私をきちんと“ネフロン”として見てくれている。
「年齢は今は気になるかもしれないけど10年もしたら問題ないわ。あと、そんな美人で頭の良い私が選んだのが、・・・愛したのが貴方なんだから自信をもって下さい。私は他の男性では無くて貴方が、メズサがいいの。もう家には帰らないわ。
・・・私が貴方の家族になるんだから」
調査をして知った。
メズサは心底“家族”を求めてる。亡くなったご両親は決して彼に優しくなかった。亡くなった理由も自業自得だと思った。彼の両親でなければ大嫌いな部類の人間だった。
メズサは平凡な家庭に人一倍憧れをもっていた。近所や友人には恵まれていたみたいだけど、両親から愛された経験が無かったから・・・家族がほしいのに、愛する自信が無いから・・・家族が作れなかった。
なら、私が家族になるわ。
愛された事が無いのなら私が貴方を愛するわ。愛されている自信が無いなんて言わせないくらいに愛してあげる。
「はっ、ネフロン・・・君は本当に16歳かい?どんだけぶっ飛んでるんだ・・・取りあえず今日はもう暗くなってきたから家に泊めるけど・・・明日きちんと説明してもらうよ」
泣き笑い顔でメズサは言った。
ちなみに追い返されたら困るので夕方を狙って森を歩いていました☆たまたまそこで出会ってしまったけど。
とにかく予定とは違ったけど順調なスタートを切れたわ。
計画はというと・・・3年後には可愛い男の子を出産しました☆
今回はちょっと軽いノリが多かったです。ネフロンは強いです。
ご意見・ご感想等大募集しております。
また、番外編などこんな話が読みたいなどありましたらまた教えてください。




