誘拐犯と私
なかなか話が進まない・・・
お食事中の人、十分に時間を空けてから読んでくださいね。
ハイ!あっちの世界のみなさんこんにちは☀こっちの世界で守り神してますアオイです‼今私はなんと、誘拐されてます☆
はい、すみません。ちょっと現実逃避してます。現在進行形で馬に乗っています。はっきりいって酔ってます。馬なんて乗った事無かったしロデオ○ーイみたいに規則正しい動きじゃないから、馬の動きを身体が予測でなくて・・・三半規管は上手く機能できないみたい。今すぐ吐く訳ではないけどいつまでこの状態なのか分からないから精神的にきつい。
「・・・悪いな。お前にうらみは無いんだが俺たちの村に来てらう。
神官長と神官長補佐と一緒にいるんだ、さぞ優秀な神官なんだろ?
お前についてくるこの白い狼はお前の使いか?」
一気に質問されても馬の上では話せない。初めに声を上げようとしたら舌噛んだもの。しかも私神官じゃないし・・・。黙っていたら後ろの誘拐犯がため息をついた。
「なんだよ、無視かよ・・・攫ったのは悪いとは思うけど返事ぐらいしろよ。それとも優秀な神官様は俺達平民とは話しはしたくないってか?」
「「ごめんなさいね~守り神、このアホはあなたの状況に気が付いていないみたい」」
嫌味っぽく言われたけどそれ所じゃないっての(馬は謝ってくれたが)。声を出そうと口を開けたら、吐き気が・・・消化物が食道を逆流してきた。20歳のいい大人が(しかも女)が人前で吐くって最悪だけど、せめて地面で吐きたい。馬の上では勘弁してほしい(泣)
「ちょっっっっ、は、は、吐く」
「・・・・・・え、吐くって・・・え――――ーーー――ーーー――」
誘拐犯大パニック。慌てて馬を止めてくれたけど、その衝撃が私の胃に直撃。うっこれは胃が一回転して中身がさらに食道に・・・。
今までで一番早くて俊敏な動きを発揮して馬から降りて、速攻で近くの藪に。
≪ちょっと休憩タイム:お食事中の方すみません≫
「・・・口洗いたい・・・・あ、ありがと」
水の精霊が気を使ってくれたのか小さい水塊を作ってくれた。それで口を洗う。はーすっきりした。胃の中には何にも残っていないはず。ちょっと飴とか口にいれて誤魔化したい気分。あ~クシュおいしかったのに、もったいない事したな。
「あ~悪かったな・・・その、具合が悪くなっていたなんて気がつかなかった・・・大丈夫か?」
「なんとか・・・」
誘拐犯は馬から降りて気まずそうに謝った。たぶんこいつも私の事を若く(幼く)見ているのだろう。なんだか小さい子をいじめてしまって罪悪感があります!って感じに見える。
この誘拐犯は・・・たぶん高校生くらいの男の子。KY王子よりもちょっと幼い感じだしそれくらいだろう。毎回間違えられるからもうめんどくさい。
ソイは座り込んだ私の背もたれをしてくれている。ソイは大きいから背もたれには最適だったし、なにより触り心地が最高だった。基本健康な私だけど、吐いた後は軽いめまいに襲われてしまうもの。ありがたくソイに寄りかかった。
「自己紹介がまだだったな、俺はアンギオ。歳は17だ。お前は・・・アオイ?イナバ?どっちだ?神官は家名を捨てるんじゃないのか?よく分からんが・・・
取りあえずお前にはこの先にあるアルド村に行ってもらう。
無理やり連れていくのは気が引けるが・・・村には神官が必要なんだ。絶対に神殿にお前を返すから来てくれ。礼は・・・うん、何とかするから」
「私は・・・イナバ(って名乗った方が無難よね)よ。アオイはただの肩書だから忘れて。よくわからないけどそのアルド村に行けばいいのね。」
アンギオと後ろのソイに言った。アンギオは嬉しそうに頷いている。ソイは・・・
しっぽで私の頬を撫でてきた。
チクショウ!めっちゃ可愛いじゃないの!!初めに説明してほしかったって文句言おうと思っていたのに言えないじゃない。
あ~あ、お祭りの後は旅行か・・・今日か明日中に帰れればいいけど無理そうかな。
「そのアルド村ってあとどのくらい時間かかるの?」
「馬で、そうだな・・・・1日半くらいかかるな」
はい、明日に帰るの無理でした。魔王カインの雷落ちそうだ・・・。
てか馬で1日半?マジで?あと何回吐けばいいの?!もう何も残ってないよ。まさか胃腋とか胆汁まで出せというのか?おいおい無茶言うよ。
絶望感に襲われた。電車とか飛行機がどんなに凄くて素晴らしいものなのか初めて実感した。発明した人ホントにえらいよ。早くこっちの世界の人も同じようなの発明して!
「「・・・我の背に乗ればいいだろう。馬よりは酔いは、マシじゃろうて」」
神の声(実際にそうなんだけど)がした。
今回はちょっと短めでした。