おしゃれと私
新章突入です。
初めは遊んでますが、ちょっとずつ話が進みます。
この世界に来て3ヶ月が経った。一度だけ向こうの世界(地球)に戻ったけどそれ以外はずっとシュヴァにいる。ソナウイによるとこちらの世界に渡る方法は鏡の前で願うだけ。時間の狭間を移動するからこちらの世界では時間は立っていないらしい(私の存在が消えると精霊がシュヴァから離れるため)。比較的地球よりな服装で夜のうちに帰りました。
ちなみに実家に帰るといつものように、愛犬ジンの歓迎を受けて病んだ心を癒された。両親や姉弟は私が異世界に行っているなんてもちろん知らないから大学について聞いてきた。
こちらの神が上手く誤魔化してくれてるみたいで大学から連絡は来ていないみたい。よかった~捜索願いとかされてたらソナウイを焼き鳥にする所だったぞ☆
取りあえずご飯を食べてテレビをみてゆっくり寝た。朝までぐっすり・・・起きたら2時でした。しかもジンが散歩に連れてけと鳴いている声で起きました。
仕方が無いから、ベッドさんに別れを告げてご飯食べて15分程度の散歩に行った。ジンは可愛いから仕方ないね~我儘も許してしまう。
4時くらいから買い物に行った。財布の中にはソナウイからお給料(もちろん日本円)が入っていたのでお金の心配が無かったのはラッキーだった。
ダルンは楽だし好きだけど、やっぱりいろんな服が着てみたい。女の子だもん☆
長袖シャツ2枚とロンT1枚、チュニック、パーカー1枚それから短パン2枚とデニムを1本、スカート1枚、パンプス1足を買ってしまった。いつもはこんなに買わないけど、なかなかこっちの世界に来れない(めんどくさいから)から今しか買えないし、どうせこっちのお金は今の状況では必要ない。
可愛い鞄も買いたかったけどさすがにこれ以上持てなかったため今回はあきらめた。今持ってる鞄の中にはお菓子とか下着とか靴下も入っていたし・・・そろそろ両手が限界だ。
いやー満足した。いっぱい買い物も出来たし、地球のご飯もたくさん食べた。
実家の家族にはこのまま(異世界に)帰ると言ってあるので、周りに誰もいないことを確認してから手鏡を使ってシュヴァに戻った。
一瞬で守りの館についた。私の寝室には行く前と変わった事は何もなかった。しいて言えば私の荷物と服装が変わってるくらい。
新しい服を衣装部屋!(なぜかある)にしまって、私も明日に備えて寝ますか・・・グー
朝、私はマリーさんがいつものように部屋を出たあと軽くご飯を食べてカインの執務室に向かった。いつもはダルンだけど今回はおしゃれ(?)をしてチュニックの上にパーカーを着て、下は短パン(足に自信なんてないのでもちろんレギンス着てマス)にパンプスを履いてみました。
秋みたいな気候なのでこれくらいの格好だろう・・・うん、また夏の終わりくらいに地球に行きたいな・・・。バーゲンのときに行けばいっぱい買えそうだし。
いろいろ考えながら守りの館を出た。
一応ノックをして(どこからどうみても日本の若者!的な服装で)カインの執務室に入ったら・・・
入ったと同時に空気は止まって、次の瞬間にはコレトさんとたまたまお茶を運びに来ていた神官さん、あと水の大神官が私がいたドアとは違うドアから出て行った。本当に早かった・・・あんなに人間って早く動けるんだ・・・しかも息ぴったり・・・
私はみんなを驚かせようとしていたのに、反対に驚いてしまった。なんか悔しい・・・。
どうでもいいけどあの神官さんはあんなに早い動きだったのに完ぺきにお茶を用意していた。
めちゃスキル高ぇ。
あとコレトさんとニシナさんと神官さんの妙な微笑みが気になるけど、気にしたら墓穴を深く掘りそうだから止めとこう。
カインはフリーズしてました。明らかに書類を受け取ろうとしたであろう中腰で前に左手を出した状態で。
あの体勢辛くないのかな~空気椅子でしょあれは。スラ○ダンク読んでた訳ないし、どこを鍛えてるんだ?
・・・反応なし。いつかを思い出すなぁ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そろそろ何か言おうよ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「カインさ~ん。足辛くないの?」
カインは私の言葉で我に返った。そして、顔を髪のように真っ赤にした。そして私に無言で近づいた。
赤面カインに驚く私を尻目に自分のダルンを脱ぐと私に無理やり被せた。
ちょっと、何年か前の冬のオリンピック日本代表みたいなテルテル坊主になってしまったじゃない。
不満そうにカインを睨んだ。
あれ?・・・カインはどっちかというと優等生タイプだからがりがりのモヤシ体型だと思っていたけど結構筋肉付いてるわね。CMでやってる細マッチョってこんな感じかも。ちょっと筋肉足りないけど。
カインは無言で私を睨んだ。そして次の瞬間至近距離で叫んだ。
「なぜ、下着姿で出歩く~!!!!」
おいおい、異世界で初の痴女扱いされたよ。