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宝玉の吸血鬼。~人間を辞めきれない大罪人~  作者: ホタル。
4章 遊戯者編
91/155

No.090 観てミセテ

更新!

ストックがある程度出来たから、3月中は毎日更新していきます!

これを気にブクマとかお願いします



 剣舞祭。

 呆気なく終わる試合もあれば、凄い駆け引きで10分くらい続く試合と様々だ。

 七聖剣は流石と言うべきか、7人全員が勝ち残ってる。

 てか、始めて7人が揃うのを見た。

 剣と短剣を使う二刀流のピエール。

 神器の弓を使うマチルダ。

 伸縮する槍を使うパルラ。

 大きな剣を使う僕を襲ってきたグローダス。

 踊りのような動きをする短剣使いのワーマ。

 鞭のような蛇のような剣を使うダラキ。

 盾と剣を使うジャーニー。


 他にも強いなー、と思える人は結構いる。

 どこかの帝王とか、魔法剣士とか、魔剣使いとか色々と。

 まぁ、初戦で学習したけど僕は容赦なく陽法を使って勝利に貪欲に行こうと思ってる。


『それでは、第2試合を開始です。まずは、優勝候補を倒したホーーーズキ・カーズーラー』


 マジでやめろよ。

 なんで、毎回その呼び方しか出来ないんだよ。


『対するは、七聖剣が1人、グローダス・ヴェルサーチ』


 相手は七聖剣の1人、か。

 しかも、僕に攻撃を仕掛けてきて、次の日にはプライドも無く家の前で待ち構えてたおかしなやつ。

 鶏冠(とさか)頭がトレードマークかな?


「あの時は申し訳なかった。次は負けない。この前の屈辱晴らしてみせる!」

「こっちも手加減はしないから」


『それでは、始め!』


 その合図で僕は黒鬼を、グローダスは魔剣と呼ばれる得物を構える。


「陽法 翠の太刀 飛雲」

「伸びろ!」


 僕は斬撃を、グローダスは剣を伸ばして攻撃する。

 空中に武器の打ち合う音と火花が散る。

 が、グローダスの剣の勢いはとどまる事を知らずに僕の体を貫かんと追ってくる。


「陽法 灰の太刀 朧月」


 グローダスの後ろに周り攻撃仕掛けるが、それも見切られかわされる。

 流石、七聖剣と言うだけはある。

 剣の実力は相当な物がある。


「陽法 無の太刀 無刀真剣・投擲(とうてき)


 不可視の刀を投擲するが、まるで見えてるかのように避けるは避ける。

 てか、見えてるんじゃ?


(あや)しげな技を使うのだな。こちらも本気でいく。一剣恨み返し」

「うへぇ、マジかよ」


 それは、まさに怨念と呼ばれるやつだろうか。

 怨念が僕を殺さんと襲いかかってくるのを避けるので精一杯だ。


「いや、神木刀」


 世界樹の枝から作った木刀。

 それに血と髪の毛を入れて、


「錬金術 神器生成……木刀」

「木の剣とは舐めてるのか!」

「舐めてるかどうかは避けてから言うんだな。陽法 新・翠の太刀 裁き」


 木刀を天高らかに投げると、そこから沢山の枝がグローダスを貫かんと飛んでいく。

 その枝1つ1つが気力やらの、立っている為の力や、生気などを吸いとっていき、動きが鈍くなっていく。

 そこに追い討ちをかけるようにして、


「陽法 紺の太刀 戯れ」


 無数の斬撃がグローダスを襲う。

 ここにきて、お互いの内始めて攻撃があたった。

 その攻撃が致命的となり、世界樹の枝に当たるわ、不可視の斬撃に当たるわで、グローダスは酷い有り様だった。


『しょ、勝者はホーーーズキ・カーズーラー』


 そう言った瞬間、ブーイングの方が多いような気がしたのは僕の勘違いかな?



 ※



 僕は今日の分は終わった。

 から、シャルたちの所(観客席)に行ったのだが、周りの目が突き刺すような視線しかない。

 そりゃ、可愛い女の子を連れてたらそうなるよね?


「カズラ、今日はチョコバナナしないの?」


 その言葉に周りの視線がより一層輝いた気がした。


「うん。バナナのストックが無くてね。けど大丈夫。次はチョコイチゴにしようと思ってるから」

「い、イチゴって、高級フルーツの! 私たち王族でも手に入れるのが困難で、酸っぱいと噂の」

「うーん、多分あってるけど、ちょっと違う」


 僕のはきちんと甘い甘いイチゴだ。

 いっぱい買ってあるからそれで今日は乗り切ろうと思ってる。

 もし、バナナに種があったら世界樹の力でどうにか出来たんだけどね。



 と、言うわけで、


「いらっしゃーーい。昨日は繁盛の末バナナが無くなったのでイチゴだよ」

1(いち)……番」

「……い、いらっしゃいませ」


 この時の僕の顔はひきつってただろうな。

 てか、苦笑いせざる終えないと思う。

 だって、


「ムウは並んでるのは見た目からも納得できるよ。けどさ、なんでヤードが子供よりも先に並んでるの?」

「ホーズキ昨日ぶり。今日の凄かったね」

「ありがと」


 子供に褒められるのも悪くないな。

 てか、本当に服装がマジシャンとか残念すぎんだよ。


「で?」

「なんで、と言われましても。昨日のチョコが美味しかったので」

「敵、だよね?」

「敵、ですかね?」


 敵……じゃないのかな。

 うん、いいや。


「1人3つまでだから」

「じゃあ3つ」


 と、どんどんと売れていく。

 嬉しいくらいに売れるし、ちゃんと黒字だからいい。

 お金には困ってないけど。


 てか、どんどん売れすぎて並んでる人、全員に売れきれるか心配だ。

 だって、凄い列になってるし。


「3つ」

「また……なのね、ムウは」


 ムウは相当チョコに魅せられたらしい。

 まぁ、チョコは美味しいしね。

 そういえば透はチョコが苦手だったな。


「あっ、無くなった。今日は完売です」


 最後のお客はシャルだったから特別に4つあげる形で閉店となった。


「ちょ、今4つあげたよね? なんで、なんで私の分が無いのよ!」

「申し訳ありません。知り合いだった物で身内びいきさせてもらいました」


 口をワナワナと震わせて信じられない物を見た顔をしている。

 てか、身内びいきぐらいいいだろ?


「それはみんなのアイドル、チェリーちゃんとわかってて、ですか?」

「生憎、アイドルとかは興味はないですし。それと、あなたの司会のせいで、カーズーラーとしか呼ばれねぇんだよクソアマ」


 本当に「カーズーラーさん、これ美味しいですね」とか、「カーズーラー殿が作ったのですか?」とか、カーズーラー、カーズーラー、マジでうんざりなんだよ。

 (しま)いには子供たちから「ホーーーズキ」って馬鹿にしながら呼ばれるし。


「な、あ、あなた、この可愛いスーパーアイドルのチェリーちゃんに喧嘩を売りましたね? チェリー親衛隊、わからせろ」

「「「……」」」

「な、何をしている。早くやってしまえ。みんなのアイドル、チェリーちゃんが侮辱されたんだぞ」

「「「……」」」


 どれだけ声をかけようと親衛隊は動こうとしない。

 それどころか、目が虚ろで桜色に濁っている。


「魅了されたんだよ」

「魅了?」

「そう。僕に逆らおうとしたんだ。命は取らないだけありがたいだろ? では、話の続きといこう。チェリー、お前は僕のお店にイチャモンをつける気か?」

「イチャモンだと? そんなのじゃない。正当な訴えだ」

「どこが、だよ。品切れだったんだ。それに身内びいきだって文句は無いだろう?」

「だ、だからってみんなのアイドルであるチェリーちゃんにこんな仕打ち」

「そうだな。ならそんなに文句を言うなら、沢山買ってったやつにも文句を言えよな。例えば、魔導師のムウとか、串刺しのヤードとか」


 2人の方を見て言うと、チェリーの自称可愛い笑みが崩れかける。



いやー、コロナで学校が休みになったから伸びる可能性があるのか……毎日更新頑張ろう!

感想、ブクマ、ptぜひぜひくださいまし!

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