表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宝玉の吸血鬼。~人間を辞めきれない大罪人~  作者: ホタル。
4章 遊戯者編
77/155

No.076 物語のシュジンコウ

更新です!



 入学試験の順番待ちをしていると、シャルに声をかけられる。


「ホーズキは――――」

「――――待って、鬼灯じゃなくて葛って呼んで」

「家名で、か?」

「ううん。僕のいた所だと家名が最初なの」

「なるほど、聞いたことない。けど、わかったよ、カズラ」


 よし、名前はこれでいいとして。


「シャル、なにか言いたそうだったけど」

「あぁ、カズラは魔法使いだよね? 剣術は出来る? 大丈夫?」

「まぁそれなりにはね」

「ふーん、楽しみだ」


 うん、僕こんなに王族らしき人と話してるけど大丈夫かな?

 不敬罪とかになったりしないよね?


「「「おーーーー!」」」


 と、急に何人かの声が重なる。

 見てみると、もう遅かったか、藁人形の姿は消えていて、地面が結構(えぐ)られていた。

 それをやった当の本人は「俺、なにかしちゃいました?」って顔してるし。

 まぁ、1歩も動かずに地面を藁人形共々抉りとったんだから凄いんだろうな、僕も出来るけど。


「あれは凄いね。カズラもそう思うだろ?」

「いーや。僕もあれくらいは出来るし。無駄に対抗しなくてもいいのに。あっ、呼ばれた」


 シャルが呼ばれて、チルが呼ばれる。

 そして僕も呼ばれて前に出る。

 「王族がいるぞ」「あっちはこの国を立て直したデガード家の方だ」「あれって七聖剣が1人、槍のパルラの子供じゃないか」「それと並ぶなんてあの2人可哀想だな」と色々な声が耳に届く。


「み、みんな武器は自分のを使うんだな?」


 なんと、並んだ全員が武器持ちだった。


「はじめっ」


「黒鬼。陽法 紺の太刀」


 黒い水晶のような黒鬼が紺色に輝き、


「戯れ」


 不可視の斬撃が藁人形を幾重にも斬り刻んでいく。

 僕が1番に藁人形を言葉通り粉々にした。

 あっ、ここって王族と一緒だから華を持たせるべき所だった?

 不味い事をしちゃったな、これ。


 次に藁人形を斬ったのは七聖剣の1人の子供。

 親と同じく槍を扱うようで、早いさばきで藁人形を上手く壊していった。

 3番目はシャル。

 剣は言葉通り光を纏い藁人形上下で斬り裂いた。

 ジュッと音がして切断面が少し焦げている。

 チルと、名前のわからない子はなんとか壊していった。



 少しして、全員の剣術の試験が終わり、次は魔法の試験をする事になった。

 魔法もさっきの順場で進んでいく。


「カズラは早かったね」

「まーね」

「流石、張り合うだけある」


 シャルから誉められて、チルからは軽く煽られた。

 いや、何となく張り合っちゃっただけなんだよな。


「おっ、さっきの子が魔法を使うようだ」


 シャルが言ったように魔法を使おうとしている。

 てか、一瞬こっちを睨んできたよな、何でだ?


「はじめっ」


 その合図で思い思いに魔法を放っていく中、1人だけ魔法を撃とうとしない。

 魔法は使えないとか、そんなオチじゃないと思うんだけどな。


「万物を地獄の業火により焼き尽くせ。ヘルズファイア」


 藁人形なんかに使うほどの技の範疇を越えてる。

 火柱が天高くのぼっていき、周りの藁人形を巻き込みながら燃えている。


「フンッ」


 こっちを、僕を見ながら鼻で笑ってきた。

 てか、僕のいる場所的に王族であるシャルを鼻で笑ったように見えなくないか?

 うん、よしw


「シャル、なんか鼻で笑ってきたぞ」

「カズラわかってる。けど、私は君が笑われてると思ったが?」


 そうか、シャル的にはそうなのか。

 陥れてやろうと思ったのに、シャルが優しくて命拾いしたな。


「ホーズキさん。お見事です」

「ん? なにが」

「えっと? 気がついていなくてしたのですか?」

「う、うん」

「まぁ、説明しますとさっき鼻で笑っていた子を庇ったという事です。わざとホーズキさんからシャルさまに話を振ってホーズキさんが笑われたという事にしたので」

「なるほど」


 チルの言ってる事は理解できるけど……助けちゃったんだ。

 失敗した。


「カズラ、チル。呼ばれたよ」


 シャルに言われて前に出る。

 さーて、張り合うなら最後まで張り合うべきだよな。

 てか、僕って魔法使えないよな、強いの。

 陰法でもいいかな?

 ……宝玉でいいや。

 ならばなるべく派手に、それでいて豪華に行こう。

 「はじめっ」の合図で、


「宝玉の力よ。怠惰に」


 エルフの大陸、グロンダントで手に入れた宝玉の力を解放する。

 一応、魔法の試験だから宝玉をマントに隠して。


「世界樹 破壊の種子(しゅし)


 空いている敷地に木が、大きな世界樹が生えて天まで伸びていく。

 それを見たシャルたちは唖然として見上げるばかりで魔法は撃たない。

 周りのも壊しちゃうけどいっか。

 世界樹から1粒の種が地面に落ちてきて爆発。


「ヤベッ。結界陰法 絶対金城(こんじょう)(へき)


 爆風から皆を守る為に防御する。

 とりあえず被害はなし、だよね……否だ、否。

 被害はありすぎて酷い有り様だ。

 地面は抉れて所々ガラス化していて、校舎は爆風を受けて軽く植物を纏ってる状態。

 更には、校庭?には草花が生い茂り緑の絨毯(じゅうたん)になってる。


 宝玉を解除して世界樹を消す。

 と、言っても一瞬で消えるわけではなく、逆再生の要領で世界樹は地面に潜っていった。


「ごめんなさい。周りの藁人形まで壊してしまいました」


 一応謝る必要は無くても謝る。

 全力でやっていいって最初の受付で言われてたけど流石にやり過ぎた。

 どうだ? 怒られるか?


「だ、大丈夫だ。ホーズキは下がってよし。他の4人の藁人形を用意しろ」


 その後は着実になんにも事件なんて起きずに終わった。

 けど、帰れるって訳じゃない。

 帰る場所なんて無いけど。


「じゃあ結果を発表する。皆合格だ。この試験は受けるだけで合格という物だ。知られていないがな。じゃあなんの為の試験なのか。それはクラス訳だ。先ずは首席、1位って事だな。まぁわかってると思うがホーズキ・カズラ」


 まぁ、だろうな。

 あれだけ派手に魔法をぶっ放ったんだから。

 それに、剣術だって僕が1番早かったと思う。

 勝手に張り合っといて越えちゃうとかなんか申し訳ないな。


「次席、2位って事だな。アイン・マーシャル」


 呼ばれたのは僕を睨んできた子だった、僕が勝手に張り合った子だった。

 今もめっちゃ僕にガンを飛ばしてくる。

 やっぱりやり過ぎたかなー、やり過ぎたよなー。


「後はここに書いてある。各自見てから教室に来るように」


 そんな、緊張感の無い結果発表が終わり皆紙を見に行く。


「お疲れ、カズラ。凄かったね、剣術もだけど特に魔法が」

「はい、私も見たことが無いほどの魔法でした。それで私たちに被害が出そうになったのは面白かったですが」

「ちょっ、チル!」


 どうやらチルの中の僕は弄られる人として完成しつつあるようだ。

 悲しきかな。


「ちょっといいか?」

「うん。いいけど」


 思った通りというか、なんというか。

 アインから声をかけてきた。

 シャルたちと離れて話をする。


「君、本当に子供? いや、人間?」

「うん。そうだけど」

「じゃあ何でこの学園に受験したの? あんなに剣術も出来れば、魔法の腕も憎たらしいくらい凄い」

「誉めてくれてありがと」

「誉めたんじゃない!」


 どうやらアインはご立腹な様子。



ラブコメを書こうとして新しいの更新しましたのでぜひぜひ読んでください!

ブクマ、pt、感想お待ちしてます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ