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宝玉の吸血鬼。~人間を辞めきれない大罪人~  作者: ホタル。
4章 遊戯者編
112/155

No.111 花嫁シュギョウ

更新!



「あー、もう! 話にならん。女は生け捕りでいい。男だけ殺せ」


 元ダンジョン攻略者に囲まれて、シャルと桜が話をかき混ぜたらリーダー格が怒った。

 そりゃあそうなるよね。


「黒鬼」


 僕は敵を上手く誘導して敵の円から抜け出す。

 そしたらこっちの物だ。

 敵の武器だけを意識的に攻撃して破壊していく。

 武器失った敵は逃げようと走り出すがそうはいかない。

 腱を、時には足を斬り落として逃げられなくする。

 殺してもいいだろうけど、折角のデートなんだ。


「回復陰法 止血」


 血だけを止めて出血多量で死ぬのを許さない。

 まぁ、足を斬り落とされた敵は腱の何倍もの痛みが体を襲うからそれどころじゃ無いと思うけど。


「や、殺れ! 殺れ!」


 リーダー格は逃げる準備というか、ジリジリと後退していってる。

 てか、残るはリーダー格だけになった。

 よく皆、逃げずに向かって来たよな。

 凄い忠誠心だこと。


「チッ、覚えてろよー!」

「いや、逃がさないからね」


 「飛雲」で、不可視の斬撃でリーダー格の足を斬り落とす。


「回復陰法 止血。ちょっと失礼」

「お、おい! 引きずるな」


 リーダー格を引きずって仲間の所に、1ヶ所に集める。

 その後、警察に連絡するが、管轄外との事。

 ダンジョン協会が今は仕切っているらしい。

 まぁ納得なんだけど、悪い噂も耳にする。

 なんでも、ダンジョン協会は捕まえた人たちから魔石やら武器やらを奪っているという噂だ。

 実際に確認した訳でもないから噂の域を出ないが、怪しいと言えば怪しい。


「こちらですか?」

「はい」

「そうですか」


 すぐに駆けつけてくれたダンジョン協会の人は僕を品定めするようにじっっっくりと観察する。


「お話を伺いたいので、来てもらってもいいですか?」

「わかりました。けど、この子たちを送ってからでもいいですか?」

「いえ……一緒で構いません」

「そう、ですか」


 協会の人はシャルと桜の腰についてたキーホルダーに一瞬目を奪われていた。

 その存在を知っているって事なのか。

 ちなみに僕は右(てのひら)に刺青みたいな形に変えた。

 その刺青を強く押せば「黒鬼」が出てくるって訳だ。



 僕たちは車に乗せられて移動する。

 1度だけ訪れた事があるダンジョン協会本部。

 ここは嫌な記憶しかないな。


「それではこちらでお待ちを」


 通されたのは、とても頑丈に作られた部屋。

 普通の武器や銃では壊せないであろうな。

 また、少しだけ魔法耐性がある。

 日本は魔法耐性が弱いから、ユリエーエとかから仕入れた物かな?


「お待たせしてすみません。今回担当させていただきます、金子です」

「は、はい」


 担当?

 担当って、何を担当するの?

 僕たちを担当するってこと?


「えーっと、今回は人を襲った、と」

「いえ」

「えっ?」

「えっ……あっ、すみません、部屋を間違えました」

「あっ、はい」


 そう言って金子さんは出ていった。

 うん、わかった事。

 この部屋は悪人を出られないようにするための部屋である、という事。


「いやー、間違えて人が入ったようですね」


 そう言いながら1人の見たことのある男が入ってきた。

 が、どこで見たかなんて覚えてない。


「私は不正防止科の桜井です」

「……あっ、思い出した」

「えっ? あっ」


 桜井さんは「ヤバい」って顔になる。

 そりゃそうだろうよ。

 不正先生こと花毬ココネは逮捕はされるもすぐ気釈放されるし、姫山(ひめやま)快斗(かいと)はお咎めなしという、意味のわからない結果にしたのだ。


その節はどうも(・・・・・・・)

「は、始めまして、不正防止科の桜井です」


 殺気と言霊で脅しにかかる。

 が、あくまでも初対面らしい。

 でも、


「これはあなたの名刺です。こちらは証拠を準備しましたという証明書です」

「……何が言いたい?」

「何って、誠意を示してもらいたいだけだから」

「……今回、あなた方は外で一般市民に攻撃しましたね?」

「話は終わって無いんだけど」

「ここはダンジョン協会本部です。そして、質問するのはこちらです」


 桜井は必死に耐えているだろうが、少しでも気を抜いたら恐怖に呑まれてしまうだろう。

 それほどまでに僕は殺気を発し続ける。


「では、質問に答えてください。あなた方は一般市民に攻撃しましたね?」

「してませんし、第一襲われたのは僕たちの方です」

「何を戯れ言を。あなた方は今、犯罪を犯した身としてここに連れて来られているのです」

「犯罪を犯したって? それこそ戯言(たわごと)でしょ」

「黙れ。(ただ)ちに持っている武器を提出しろ。無駄な抵抗をしたら殺すからな」

「武器なんてどこにあるんですか?」


 僕は手を広げて無いアピールをする。


「防犯カメラにもあなたが武器を使っている所が映っているのです」

「はい」


 僕は黒鬼を出してテーブルに置く。

 まぁ、そう簡単にあげる訳ないから、流石に。


「お、重たい。誰か、手伝え」


 そう言うと何人かの黒服に身を包んだ人たちが入ってきて黒鬼を持ち上げようとするが中々持ち上がる気配がない。


「おい、なにか細工をしたな?」

「そんな事ありません。ほら」


 僕は一緒に持ち上げてから、すぐに手を離す。

 黒鬼はあくまでもカランカランと普通に落ちる。

 てか、ちゃっかり僕の出した書類の(たぐ)いが全て持ち去られている。


 さて、今の内にダンジョン協会の情報を集めにいかないとな。


 (「眷属陰法 ) (蝙蝠の目」)

 小さなミクロサイズの蝙蝠が開いてる扉から外に出る。


 色々な場所に飛ばしてわかった事。

 まず、1部のダンジョン協会の人たちが暴走している。

 次に、その暴走している人たちが戦力、主に武器や魔石、魔道具を集めているという事。

 最後に、それをダンジョン協会は黙認しているという事。


 最後のは由々しき事態だ。

 てか、透も下手をしたら捕まるんじゃ。

 そしたら透の事だから、暴れてダンジョン協会事壊しちゃうよね。

 それはそれで関係ない人たちが可哀想だ。


「チッ、それは後回していい。他に無いのか? 他に」

「無いです」


 いや、あるよ。

 この服のポケットとか魔法収納袋になってるし、魔法耐性も防刃耐性もあるし、更には自動洗浄機能もついてる優れもの!


「あーー、もういい。身分を証明出来る物は? 今から手続きを始めるからな」

「わかりました」

「ほら、そっちも」


 シャルたちも出さないといけないらしい。

 僕がシャルたちのを預かってから渡す。

 その時、たまたま僕のが1番下になっちゃったりしたけど、そういう事もあるよね。

 そう、たまたまだ。


「なになに、シャル・ユリエーエ。ユリエーエ王国、第一王女……」


 桜井の顔色が崩れた。

 てか、おもしろい感じになってる。


「つ、次だ。宮野(みやの)(さくら)。宮野病院の末っ子……あの全国に捜索依頼が出されてた」


 わぉ!

 以外に宮野は可愛がられてないと感じていたらしいが、そうではなかったのか。

 てか、朝の顔色がよくなかったのは困惑していたのかな?

 あっ、桜井の顔はさっきよりも(みにく)い物になってる。


「チッ。お前は自分のを下にやるって馬鹿なのか? なになに、ランクSダンジョン攻略者。日本、ユリエーエ、エクスターチ!」


 一応、ダンジョンと言えるかわからないけどグロンダントも追加で。



ptがほすぃよぉ









ptがほすぃよぉ

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