表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ループラインの軌跡  作者: リノ バークレー
22/72

4-6(22)

「島田課長――!」


「おっ! 水谷君か、どうしたんだい?」

「ちょっとお話があるんですが……」「ここじゃあれなんで会議室

まで今よろしいですか?」

 私はなかば強引に連れてかれた。


「で、話って?」

「実は宮下の事なんですが」

「彼がどうかしたのか?」

「みんな彼には困ってるんですよ~」

「彼が何かしたの?」

「昼休みになると食堂で誰彼構わずどんな雑用でもいいから

仕事まわしてほしいって頼みまわっててみんなホント迷惑

してるって、課長ご存知ないですか?」

「いや、初耳だな」

「みんな大人だから無下に断らず彼に出来そうな仕事を

与えてるみたいですけど結果は散々で最近では直接開発部に

知育玩具の企画を持ち込んだりしてかなり業務に支障を 

きたしてるみたいですよ」

「へぇ~ あの宮下くんがね……で、肝心の成果はどうなの?」 

「聞いた話では箸にも棒にも掛からないみたいですよ」

「そっか~ やっぱりダメか」 

「そもそも部署を跨ぐなんて彼どうかしてますよ。課長から

ぜひ注意して下さいよ」

「彼は社会人になって2年以上も経つのにまだそんな事に

気づかないヤツなんですよ。だから資料部に移動した今でも

自身置かれてる立場を理解してないんじゃないですか」

「うん、確かにそうかもな」

「彼の為にもはっきりと現状を伝えるべきだと思います」

「……分かったよ。彼の行動に関して私に責任の一端

があるわけで、この件は私が預かるよ」

「助かります。じゃ、私は業務に戻ります」


 はぁ~ 彼に余計な事言っちゃったかな。

 彼には可愛そうだけど今となってはやはりある程度本当の事

伝えるべきだな。


〈ガチャ!〉〈ピッ〉〈ポッ〉……


『あ――もしもし柴田くん、ちょっと宮下くんの件で…… そう、

手が空いたら来てもらえないかな?』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ