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ループラインの軌跡  作者: リノ バークレー
11/72

2-10(11)

 昨夜の不思議な体験から一夜明け再びいつもの日常へと戻ったが

以前と違い僕の頭の中はあのなんとも不思議な駅の一件で

いっぱいだった。

 あの番号が意味することは? そして特区だ。

 特区とは特別区域を意味するのか?

 では何がどう特別なのかよく分からない。

 ランチタイムも僕の頭の中はその事で持ち切りだった。 

 いくら考えても答えを見出せないまま営業部に戻る途中

島田課長に呼びとめられた。

「宮下くん、来年から営業部を外れて資料部に行ってもらうから」

「えっ? 資料部ですか」

「そう、資料部」

「どんな仕事ですか?」

「ほらウチは教育関連の会社だからデータ収集や解析など

色々必要でね。まあ、そういったものをキミに総括的に管理して

もらいたいんだ」

 理解してなさそうな僕に課長は困った顔つきで「これいつでも

いいから資料部に届けてくれる」と1通のファイルを手渡した。

「まぁ、実際資料部に行けば分かると思うよ」

「分かりました」

「でも移動は来年からだから今年は我が営業部の為に頑張って  

くれよっ!」

「は、はい!」

 ちょっと嬉しくなった僕はファイルを抱え営業部に戻りデスクに着くと

珍しく同僚から声が掛かった。 

「宮下くん、来年資料部なんだって!」

「えっ! もう知ってるんですか」

「ウチの会社は人事関連情報早いのよ~」

「良かったじゃん! キミに合ってるよ」

「それだったらイイんですけど、ハハッ」

「あれ? まだ資料部寄った事なかったっけ?」

「はい、まだ一度も」

「あっ! そうだ、さっき課長に頼まれたファイルがあるんで

今から行ってきますっ!」

「あ~ ところで場所知ってるの?」

「確か地下1階だったような……」

「違う、違う、地下の2階の一番奥だからね」

 僕はお礼を言いながら急ぎ足で資料部へと向かった。


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