表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/71

お馴染みの

「よし、行くぞ…」


 俺は、しなる枝にモススパイダーの糸を括り付ける。


 その先には、メタリックイエローのタルグルを結びつけた。


 タルグルの蓋の部分にかからないように気をつけながら結ぶ。


 そこが開かなければ、あのキシャーが外に出で仕事をしてくれないだろうからだ。


 つるつるした殻に糸を何重にも巻き付ける。


 だって、しっかり結ばないと糸が外れてタルグルが流れてしまいそうだと思ったんだ。


「よしできた…」


 白い糸の塊が、なんだか帽子を被っているみたいに見えるが、まあいいだろう。


「じゃあ、いきますっ」


 リョージは、竿を振りかぶった。


 そして、川へとむかってタルグルを放る。


「せいっ」


 シュルシュルと伸びていく糸。


 そして、川の中ほどにタルグルは着水した。


「やった、できましたっ」


「はい、いいですね」


 やったぜ、ファイさんのお墨付きももらった。


 ファイさんのときと同じように、


 やがて一度水の中に沈んだタルグルがぷかりと浮かんできた。


 こう見ると、前世の釣りの浮きみたいだ。


 そして、その下から白っぽいうねうねが這い出して来るのが見えた。


「出たっ、キシャー」


 お馴染みのキシャーの登場に俺のテンションは否応なしに上がる。


「きしゃー?」


 ファイさんは何のことだか分かっていないようだが、


 説明するのも難しいのでまあいいだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ