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翌朝

 翌朝。


 ファイさんお手製の朝食をいただいたあと。


 ファイさんによる釣り講座が始まった。



「とりあえず、私のを見ていてくださいね」


 俺のできなさ具合に、俺はファイさんからそんな提案をもらった。


「はい…」


 異存はない。もちろん、そうだ。


 最初から意地張んないでそう頼めばよかったんだよな。


 ファイさんは、タルグルをつけた竿をぶんっと振る。


 そうして、糸が着いたタルグルが着水。


 ここまでは、いい。


 問題はここからだ。


 ファイさんと喋りながら、獲物がかかるのを待つ。


 やがて、しばらくするとキラッと一瞬タルグルが光った気がした。


「あ…」


 俺の声にファイさんが反応する。


「おや…?」


 そして、震え始めるタルグル。


「来ますかね?」


 ファイさんがそう言った時だった。


 タルグルの蓋が開き、中から『キシャーッ』が飛び出してきたのだ。


 さっきは、動揺してよく見れてなかった。


 だが、今回は俺は見ているだけなので問題はない。


 いくら驚いたとしてもだ。


 竿を握っているファイさんは、特段普通の顔をしてそれを見ている。


 だから、別に異常事態とかでもないのだろう。


 ファイんさんは、シュルシュルと出てくる四股のナメクジをやや真剣な面持ちで見ている。


 ぐねぐねと動き、広がっていくキシャー。


 キシャーの動きが、一段と激しくなり、一瞬ぶよんとまとまったように見えた。


 水中だからこちらからは、何となくしか分からないが、その激しい動きから竿を持つファイさんには伝わっているのだろう。


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