異世界3
魔物襲撃
3話
歩き始めて一時間程度は経っただろうか。するとマリアノ達は何かに気付き周囲を警戒し始めた。困惑する光希達、すると前方の草むらの中から背の低い少年らしき人影が出てきた。
「ゴブリンだ、戦闘体制を取れ。」
マリアノが叫ぶ。素早く陣形を取りハーフプレートの男が前に出る。ゴブリンは弱いとはいえ群れで行動する一匹いたら最低でも10~15は出てくる。此処に居る冒険者は5人幾ら彼等が冒険者とはいえ数で来られれば怪我等もするし下手をすれば死ぬ可能性もある。それに戦闘が長引けば他の魔物も寄って来る可能性があるので素早く討伐しなければならない。
素早くマリアノは魔法で1匹ハーフプレートの男も剣で斬り倒す。
残りの三匹も素早く倒し。戦闘が終了する。
「大丈夫ですか。」
マリアノが光希達に声を掛けるが光希達は声が出ない、愛華は真っ青な顔をして震えている。今まで日本で平和に暮らしていた彼等にとっては衝撃が強すぎる。マリアノがさらに声を掛ける。
光希は動揺しつつも返事をし、愛華に声を掛ける。
「愛華大丈夫か」
「うん。多分、初めてあんなのを生で見たからちょっと気分が悪くなっただけ、大丈夫だから」
強がりながら言う愛華だがまだ動揺を隠せないでいる。
生臭い血の匂いが漂ってきた。どうやら魔物の剥ぎ取りも終わったようだ。
「少し休憩させたいのですが、この血の匂い匂い釣られて他のの魔物が寄って来る可能性がありますし、もう少ししたらアーク帝国に着きますから、行きましょうか。」
マリアノ達と一緒に歩き出す。
暫く歩くと大きな門と大勢の人影が見えてくる。
「やっと、アーク帝国に着きましたね。あそこでて手続きをしてやっと中に入れます。」
結構な数の商人やら冒険者達がいる。
「あの人数だと結構な時間が掛かりそうですね。」
光希はマリアノに聞く。そうするとマリアノは不敵な笑みを浮かべて。
「私達は大丈夫です。彼処にもう一つの扉があり、私達は彼処から中に入れます」
実はマリアノのパーティーランクはAであり、そのリーダーがマリアノでマリアノ自身もAランク冒険者の強者である。そしてダイズはこのアーク帝国で1,2を争う商会の頭である事は知らない光希は、マリアノ達の後ろをついて行きながら門番の前に差し掛かる。
「お久しぶりですね。マリアノさん、ダイズさん」
「1ヶ月ぶり位かな、やっと帰ってきたって、感じがするよ。」
ダイズがそう答えると、門番はダイズの後ろ正確には馬車の後ろにいた光希達に目が止まる。
「あのマリアノさん彼方の方は・・・・・」
「あぁ、光希さんだ、どうやら転移の草原で転移してきたらしいなので一度ギルドマスターと皇帝にお話ししに行こうと思って連れてきたんだ。」
「そうですが。分かりました、どうぞチェックの方も終わったのでお通り下さい。」
そう言ってギルドカードと商人カードを返して門番が門を開けた。
門の中に入ると、中世のヨーロッパみたいな感じの建物が建っている。そこに住んでる人々は赤、青、緑等の髪の色をした人や黒髪に褐色色した肌や、金髪に美白の人等の色んな人々がいた。
「この帝国は、様々な人達が商売や、冒険、研究等をして大きくなったんです。そうしないといけなかったと言うのが本音ですかね。」
ダイズさんはこの帝国の事を教えてくれた。
どうやら昔は大、小様々な町や、村などがあり、他国との争い事があると代表が集まり兵士を募り戦っていたのだが、次第に押され始めたらしい。そこで一つの国として帝国ができたと言う。
「その他国ってのは今は?」
そうその他国が問題なのだ。今はここ100年は争う事まで至ってないがこの先どうなるかわからない。
今の帝国の三代目の時から魔道具に軍隊、魔法ご発達し他国との差がなくなった。
なので今は争うとお互いに被害が多くなると考えて100年争ってないとのことだ。
「相手も同じ人なのですから、争いがこの先も無くなるといいですね。」
「愛華さん、相手は人ではないですよ。」
「・・・?」
「魔族と獸人です」
マリアノが言うには争うのは人ではなく、魔族と獸人だと言う。
「魔族と獸人ですか?」
❓がつくのは当たり前、光希達がいたのは地球、魔族も獸人もいない。魔族と獸人について聞いていると、そこそこ大きな家❓店みたいな所に着いた。
「さぁ、着きました。ギルドです。今からギルマスに合って貰います。」