表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のママ  作者: 小梅
4/6

ママとニキビ男

ママとパパの出会いはナンパだったらしい。


ママが生まれたのは北海道の富良野(ふらの)

富良野には小学5年生までしかいなかった。

ママのお父さん、つまり私のおじいちゃんは国鉄で汽車の運転手をしていた。

戦争で空襲警報がなったとき、同僚と汽車の下に潜って身を守ったらしい。

おじいちゃんは、ママが6年生になる前に国鉄を退職し、釧路(くしろ)という町に家族で引越した。退職金でカメラ店をひらいたのだ。

だからママが成人式を迎えたのも釧路で、ここでパパと出会った。


成人式の日、ママは幹子さんと2人で釧路の中で一番栄えている町の大通りを歩いていた。

ママも幹子さんも慣れない振袖で家まで帰る途中で、正直クタクタだったところに、ゆっくりと車がとまった。シビックの助手席から声をかけた、それがパパだ。

ママは、パパもパパの友達も、幹子さん狙いだったと言っていた。幹子さんは子供の私からみても美人だ。どの友達のお母さんよりも、美人で可愛らしい。

意気投合した4人はダンスホール(今で言うところのクラブ)で夜中まで遊んだあと、パパの友達の家で飲み直そうということになった。パパ達が幹子さん狙いだったように、ママ達もパパではなく、パパの友達狙いだった。

当然、狙われた者同士の幹子さんとパパの友達がペアになる。ママもパパも不本意ながら仲良くするしかない。

パパはママの2年年上で、当時22歳だったが、思春期のようにニキビが沢山あった。

正直ママのタイプではなかったそうだ。

幹子さんはお酒が大好きで、どちらかというと酒癖はいい方ではない。

ベロンベロンに酔っ払って、騒いで笑って泣いて、、、という感じ。

逆にママは一滴も飲めない。奈良漬けでさえ足の先まで真っ赤になってしまうほどだ。

そんなわけで、いいだけ騒いだ幹子さんは、パパの友達と一緒にベッドで寝てしまった。

残されたのは、酔っ払いのパパと一滴も飲んでいないママだけ。

パパはママの顔を見て、

「さて、僕たちも寝よう!」と、おもむろに布団を敷きだした。

「冗談じゃない!なんで私が今日あったばかりのあんたと!」

「大丈夫、大丈夫、何もしないから、、」

という押し問答の結果、最終的には2人で寝たらしい。

ママは布団の真ん中に指で線を引き、

「いい!?ここから少しでもはみ出したら殴るからね!」と言って寝た。と私に教えてくれたが、本当のところは分からない。

だけどこの時パパが頑張ったおかげでお付き合いがスタートした。

おかげで、私と弟が生まれた。

そう考えると、酔っ払いの幹子さんにも感謝をした方がいいのかもしれない。

幹子さんはというと、パパの友達はあっさり振られて、そのあとパパの更に先輩のすごいイケメンの(リキ)さんと結婚をする。


力丸は、可愛い幹子さんとイケメンの力さんに似て、びっくりするくらいイケメンに成長した。

私は、パパに似て思春期ニキビが悩み。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ